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時短社員のニーズがジワリ、増加中

突然ですが、出産後に転職を考えたことはありますか?サンケイリビング新聞社が実施したアンケートによると、「出産後に転職をした」「転職活動中」という人は合わせて約40%「転職を考えているが、まだ活動はしていない」という人が約20%という結果に(※)。

転職活動をしていない理由は「仕事内容や職場環境に満足はしていないが、ガマンはできるから」(36.4%)が1位でした。

売り手市場とはいえ、ワーママ、特に小さい子を抱えた時短社員としての転職はまだまだ狭き門というイメージ。しかし一方で、「時短・正社員」「キャリア女性」など限定的に転職支援をする企業も増加しています。中には、オンライン面談が可能な企業も…。

そこで、編集部では

を展開する3社に、ワーママの転職のポイントを聞きました。

時短社員のニーズってどれくらいある?

ビーボの代表取締役社長・武川克己さん
“時間と成果は比例する”という考え方はなくなりつつあり、優秀であれば時短社員を採用したいと考える企業は増えています
LiB・キャリアパートナー 木村久美子さん
“既存クライアントのフォローに特化した営業”など以前にはなかった職種で時短社員を募集する企業も出てきています
ビースタイル・しゅふJOB総研所長 川上敬太郎さん
フリーランスや副業を中心に、女性だけでなく男性でも時短勤務を選ぶ人は増加中です

中小、ベンチャー企業を中心に少しずつ門戸は広がってきているようです。

ママの転職のポイントは3つ!

1.「本当に転職するべきか?」しっかり考える

転職したい理由をひも解いていくと、解決方法が「転職」にはない場合も。例えば「家庭をおろそかにできないプレッシャー」は、単なる固定観念かも。転職で本当に実現したいことは何か書き出してみましょう。

2.「私はママだから」から離れる

子どもが熱を出して早退するにしても、誰かに引き継ぐか、自分で期限までに成果が出せれば何の問題もありません。転職においても「ママだからここまで」と自分から線を引かずに、どんな成果が出せるかをハッキリと伝えましょう。

3.仕事内容にこだわりすぎない

これまでのスキルを生かすことはもちろん大事。しかし、仕事内容(職種)と同じく重要なのは、その企業の社風や理念が自分にマッチするかどうかです。

クチコミサイトをチェックしたり、実際に社内を見学させてもらったり、エージェントによっては内定後さらに面談を設定してくれるところも。徹底的に利用しましょう。

ママよ、自信を持って!

女性は自分を過小評価しがち。しかし、ビーボの武川社長は「ママ社員は5年後、取り合いになる」と断言します。「育児により、マネジメントスキルが養われます。出産は確実にキャリアのプラスになります」。

産後女性に特化した転職サービスを展開するビーボの代表取締役社長・武川克己さん

ビースタイルの川上さんも「ママ友づきあいは交渉力、買い物や料理は段取り力など、専業主婦期間でも無意識のうちにスキルを磨いていることは多いです。人生に“ブランク”はありませんよ」と口をそろえます。

「人生にブランクはありません」ビースタイル・しゅふJOB総研所長 川上敬太郎さん

LiBの取締役副社長・永井裕美子さんも「短時間でも成果を出せる人を採用するのが主流になってきていますし、キャリアもプライベートも充実させたいと考えることはもはや贅沢ではありません」と話します。どうやら、働くママには追い風の時代のよう。

キャリアパートナーとして女性の転職を支援する木村久美子さん(左)、取締役副社長の永井裕美子さん

「ひと昔前までキャリアは“会社が考えてくれるもの”でしたが、“自分で考えなければならない”時代に。いつかはキャリアチェンジをと考えているなら、まずは転職サイトに登録して、最近はどんな会社がどんな内容の求人をしているのか“感覚値を磨く”のもひとつの方法です」(ビースタイル・川上さん)

取材を進める中で、人材サービス業界はこの3年ほどで大きく変わってきていると実感しました。終身雇用が当たり前でなくなってきている世の中、これまで「当たり前」とガマンしてきたことを、見直してみてもいいかもしれませんね。

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