きょうだいをつくってあげたいと思っても、自分の年齢や経済面、仕事のことを考えるとためらってしまう…。ママたちの前には「二人目の壁」が立ちはだかっています。何が「壁」になっているのか、先輩ママたちはどのように乗り越えたのかを調査しました。
question2人以上、子どもは欲しいと思いますか?
2人目をほしくない or わからない人は5割強
子どもが1人いるママ298人に、「2人以上の子どもをほしいと思うか?」を聞いたところ、5割以上の人が「思わない」「わからない」と答えており、多くの人が「生活できるかわからない」「育てられる自信がない」といった将来への漠然とした不安を感じています。
「きょうだいがいると賑やかで楽しい」「将来きょうだい同士で助け合える」など、「2人目がいたらいいな」と思う一方で、ママの前には「2人目の壁」が立ちはだかっているようです。
question「2人目の壁」を感じたことがありますか?
「壁」に感じること
1位 | 年齢(パートナーの年齢も含む) | 70.9% |
2位 | 健康面・身体面 | 63.6% |
3位 | 経済面 | 61.8% |
4位 | 1人目で手いっぱい | 59.4% |
5位 | 保育園に入れるかという不安 | 54.5% |
6位 | 家族のサポート体制 | 52.1% |
7位 | 職場の環境 | 50.9% |
8位 | 仕事をまだ頑張りたい | 44.2% |
1位は年齢、2位は健康面・身体面
「壁」を感じる要因で一番多かったのが「年齢的な問題」、次に「健康面・身体面」でした。高齢出産が進んでいるとはいっても、年齢を重ねるにつれて出産も育児も大変になるのは事実。また、1人目を育てるだけでも精一杯だから体力的に不安…という人も多くいました。
- 1人目がとても手がかかるのでストレスがすごい。夫は協力してくれないので、これ以上家事と子育てをするのは限界。(42歳・愛知県)
- 1人目との間があいて体力に自信がなくなってしまった。年齢的にキツイし、頼れる人も周りにいない。(44歳・神奈川県)
やっぱり経済面が心配
3番目に多かったのが「経済面」。2人目は1人目のときほど出費はないですが、そうは言っても確実にお金はかかります。
- わが家の経済力では1人でもぎりぎり(35歳・埼玉県)
- 金銭面で子どもに苦労をかけたくない(44歳・埼玉県)
など、お金はやはり多くの人が抱いている不安要素のようです。
職場環境や保活問題・・・不安がいっぱい
そのほかにも、
- 女性が多い職場なので、出産時期が同僚と重ならないようにしたい(30歳・兵庫県)
など、働くママにはとっては職場環境も大きな問題。職場復帰するにあたって、1人目のときのように無事に保育園が決まるかなど、たくさんの不安要素や考えなくてはいけないことがあるようです。
question2人目を生んだママに質問です。状況はどう変わりましたか?
健康&身体面
家族のサポート
6割強の人が不安を抱いていた健康・身体面は、実際「悪くなった」と感じている人は約45%。年齢や体力面をカバーするには、旦那さんやばぁばなど周囲のサポートが必須でしょう。そのため、1人目のときよりも家族のサポートが増えたと答えた人が35%いました。
- 発熱で呼び出されるなど、いろいろな確率が1人だけのときより高くなる。自転車での園への送迎も2人だと大変。体力がないときは、実家の両親の助けを借りて乗り越えました。(41歳・大阪府)
- 1人目と歳が離れているから大丈夫だろうと思っていたが、体力的に大変でした。でも、歳の離れた長男が弟の面倒を見てくれるときは良かったと思います。(45歳・青森県)
経済状況
出産前の不安と同様、約6割の人がやはり経済的に「厳しくなった」と回答。子どもたちが大きくなるにつれ、教育費などの出費が増えていくのは避けられない部分です。
- 産休&育休中は普段より支給額が少なく、税金も自分で払わないといけないので、保育園料など経済的にしんどかった。それまでの貯蓄で何とかしました。(40歳・兵庫県)
- やはり経済面が厳しくなりましたが、仕事を増やして何とか乗り切ってます。(47歳・大阪府)
職場の環境
「不安」をやや上回る約51%のママが、職場環境が厳しくなったと回答。会社の制度が整っていたとしても、急な早退などは気がひけてしまうもの。同僚たちに理解があったとしても、どうしても申し訳ない気持ちになってしまうという人が多いようです。
- 2度目の産休は会社に言いにくくて、生後3か月から保育園に預けて働きました。休むのも気がひけて、両親の助けを借りてなるべく休まないようにした。(41歳・京都府)
- 1人が風邪をひいたらもう1人にもうつるので、休む期間も長くなってしまって申し訳ない気持ちに。私が休んだことでロングシフトになってしまう人がいるのがつらくて、サービス業から事務職に転職しました。(29歳・千葉県)
保育園問題
54.5%の人が不安に感じている保育園問題ですが、保活に「苦労した」と答えているのは41.6%でした。きょうだいがいると優先的に入れる保育園を利用している人もいれば、保育園が見つからずに育休を半年延長したという人も。中には、きょうだい別々の保育園になってしまい、2カ所の送迎に日々疲れ果ててしまっている人もいました。
それでも、2人目を生んで良かった!
数々の苦悩はあれど、それでもやっぱり新しい家族の誕生は嬉しいこと!どんなときに「2人目を生んで良かったな~」と思うかを聞いてみました。
- 1人目でうまくできなかった育児が、2人目に生かされたとき。(42歳・岡山県)
- 子ども同士でいろいろ話しているのを見ると、親には話せないことも姉妹だと話せるんだなと思います。大人になっても仲良く過ごしてほしい。(47歳・茨城県)
- 年子の兄妹。保育園でも家でもお互いを思いやっている。1人が叱られていると、もう1人は寄り添って慰めてあげています。(36歳・秋田県)
- 「育児ってこんなものだ」と2人目のときは余裕がある。学校の行事なども勝手が分かるので楽です。(47歳・東京都)
- 子どもが1人だと親がずっと相手をしなければいけないけれど、きょうだいがいると子どもたちだけで遊んでます。子ども同士のほうが本人たちも楽しそうだし、親にも時間ができる!(38歳・愛知県)
どんな家庭にも悩みは必ずあるもの。不安要素がたくさんあっても、いざ生んだらどうにかなった!というママもたくさんいます。夫婦でしっかり話し合って、将来後悔しないように納得できる選択をしたいですね。