子育てに自信のあるママなんて、どこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。22回目は「子どものやる気」について。

やる気がなくてもしなくてはならない

中学生のお父さんやお母さんがご相談に来られて「やる気がなくて」とか、「受験に関してスイッチがまだ入っていません」とよくお話されます。

勉強にやる気が出てくれるに越したことはありません。でもそれが本当に必要なものでしょうか?1年365日やる気が出るのは可能でしょうか?

毎日やる気満々はどう考えても無理ではないでしょうか。それならやる気が出たときだけ勉強しますか?

勉強と仕事を置き換えてください。もちろんやる気があれば、能率も上がります。でもやる気があろうとなかろうと、毎日しなくてはいけないことです。それは勉強も同じです。

勉強は毎日する、習慣化するということが1番大切なことです。

やる気がでたときだけ勉強すると?

能力があってもやったりやらなかったり、気分でムラのある子どもは、同じ教科でもある部分はとてもわかっているけどある部分はスッポリ抜けているのをよく見かけます。

あまりにも落差が激しくて同じ子どもとは思えないこともあります。できるときの状態がずっと続いていたら、どんなにテストの点数もいいだろうと思います。

しかし、このスッポリ抜ける部分が所々にあると、勉強はどんどんできなくなります。勉強は前に習ったことをふまえての積み重ねです。

今、やる気になって先生の話を聞いても抜けている部分があると先生の言うことが、わからくなってしまいます。そして、過去にさかのぼってできていない部分を見つけ出すのは大変な作業になります。

毎日、やるべきことはする。やる気がないときもあるときも、精神的に落ち込んでるときも落ち込んでいないときも、元気なときも体が少しくらいしんどいときも、。習慣化することが大切です。

毎日決まった時間に机に向かい勉強する癖がつけば、子どもも勉強に対してさほど苦痛を感じなくなります。