大好きないちごが食べ放題の「いちご狩り」って、ときめきますよね。でも、せっかくだったら、おいしいいちごを選びたいもの。いちご農家直伝、おいしいいちごの見分け方と、知っているといちご狩りがもっと楽しくなるトリビアを紹介します。

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いちご狩りの真っ最中、ふと、いちごから視線を外すと、向こうに見える家族。

あの人が取っているいちごの方がおいしいのでは?

と気になりませんか?私は気になります。(笑)

だったらいっそ、プロに聞いてしまえ!ということで、「おいしいいちごの見つけ方」について、毎日いちごを収穫している、いちご農家の友人に聞いてみました。

ポイントは“ヘタから種の距離”と“アタマの大きさ”

おいしいイチゴの見つけ方は、品種にもよりますが、いちごのヘタから種の距離が長いもの(写真の黄色い矢印部分)、そしてアタマが張っているもの(写真の青色の矢印部分)がおいしいとのこと。

これは、いちごは完熟すると、ヘタと種の間がぷくっと膨れるからだそうです。この方法は、スーパーなどで売っているいちごにも当てはまるみたいなので、今日から試してみてください。

いちごの果実って甘い?

でも、いちごの果実は本当は甘くないんだけどね。

と友人。

んん!? どういうこと?

と私。

実は、いちごの果実は粒々している、種のようなところ(写真の青丸部分)のことなんです。みんながいちごの果実だと思って食べているところは、いちごの「花托(かたく)」という花の一部で、花の付け根部分が発達して、甘くなったところを食べているんですって。

いちご狩りの合間に、子どもたちに話したら「ママすごい!」となりそうですね。

いちごの形は受粉で決まる

そして、実はいちごは受粉が上手くいかないと、変な形になるんだそうです。いちごの花粉は、ミツバチなどの昆虫などによって運ばれ、あの三角形のようなかわいい形に育ちます。

ただ、ベランダなど街中で育てるときは、上手くいかないことも。そんなときは、ブラシや耳かきで人工的に受粉した方がいい、とのこと。プランターで育てたいちごが変な形のときってありますよね。

幻のいちご「花いちご」

この受粉が上手くいかずに生まれた、とてつもなく甘いいちごがあります。「花いちご」と呼ばれるいちごで、これは品種ではなく、受粉不良でできた、いちごの通称。

本物の「花いちご」は、農家でもなかなか見つからないとのこと。上は「花いちごのような形のいちご」

「花いちご」は、この受粉不良の中でも細長い形をしていて、規格外のため市場には出荷されません。形が変なので、いちご狩りでも誰も見向きもしないそうです。

1シーズンに数個だけなので、農家の間でも“幻のいちご”と呼ばれています。もし、これを見つけたら、超お宝!ですね。

今年のいちご狩りは、いちごに少し詳しくなって、家族で宝探しにいざ出発!

この記事を書いたライター

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nagisaさん

パクチー農家のヨメ。農業からライターまで幅広く活動中。2人の男児のママ。ネイチャー系男子たち(夫も含む)との日々は虫嫌い&文化系ママにはいつも未知との遭遇です。

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