離乳食初期~完了期までの、ジャガイモのマッシュ具合の違いと、大人向けの春らしい色合いのポテトサラダを紹介します。ポテトサラダにはなんと…しば漬けを入れます。旬の新ジャガを赤ちゃんから大人まで、おいしくいただきましょう!

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春先から初夏に旬を迎える「新ジャガイモ」。通常のジャガイモと比べてみずみずしく、皮が薄くてやわらかいので、皮ごと調理するのにも適しています。

ジャガイモは水にさらす?

ジャガイモは皮つきのままでも食べられるので、“必ず水にさらす”というわけでもありません。皮をむいたジャガイモを水にさらす理由は2つあります。

  1. 切ったジャガイモの表面にしみ出たデンプン質を洗い流すため
    水にさらさないと、切ったジャガイモ同士がくっつきやすくなります。
  2. 変色を防ぐため
    切ってそのまま放置すると、ジャガイモに含まれるアクにより、変色してしまいます。

ジャガイモは、特にアクの強い野菜というわけではありませんが、アクにはシュウ酸・アルカロイド・タンニンなどの毒素が含まれています。免疫力が低く、消化吸収の未熟な赤ちゃんのために、できるだけこのような毒素を取り除いた状態にしてあげたいですね。

アクを取るには、たっぷりの水を入れたボウルに、切ったジャガイモを入れて、10分浸けるだけ。長く水に浸してしまうと、水溶性のビタミンまで流れてしまうので、注意しましょう。

皮付きのまま切ったときや、炒め物にするときは水にさらさず、サッと洗って切り口のでんぷんを除くくらいでOK。

ジャガイモの離乳食

ジャガイモは、ビタミンC・葉酸・カリウムなどの栄養も豊富。風味も口当たりも良いので、他の食材と合わせやすく、主食代わりにもできて、とても重宝する野菜です。

左から、離乳食初期(ゴックン期)、離乳食中期(モグモグ期)、離乳食後期(カミカミ期)

離乳食初期・ゴックン期(5~6カ月頃)

やわらかく加熱して裏ごしし、ゆで汁やお湯、粉ミルクなどで少し伸ばすと、食べやすくなります。ジャガイモはラップで包み、指で押しつぶしても、簡単に裏ごし並みのなめらかさになるので、扱いやすいです。

離乳食中期・モグモグ期(7~8カ月頃)

3mm角くらいの大きさに粗くつぶす、または角切りにします。ゴックン期と同じように、ゆで汁やお湯、粉ミルクなどで少し伸ばすと、食べやすくなります。

離乳食後期・カミカミ期(9~11カ月頃)

5mm角くらいの大きさに粗くつぶす、または角切りにします。ジャガイモは冷凍保存にも適した食材ですが、生のままで冷凍すると、繊維が壊れてぼそぼそとした口当たりになってしまいます。

ジャガイモを冷凍する際には、必ず加熱して、ペースト状やマッシュ状にしてから冷凍しましょう。離乳食用を冷凍保存するときは、製氷皿や保存容器に1回分ずつ分けて、冷凍保存すると便利ですよ。1週間を目途に使い切りましょう。

大人には「しば漬けポテトサラダ」

ポテトサラダは変幻自在で、いろいろなレシピがあると思います。今回紹介するのは、春らしい色合いのポテトサラダ。お弁当にもおつまみにもぴったりです。

しば漬けポテトサラダ

材料 2人分
新ジャガイモ
250g
しば漬け
10g
クリームチーズ
10g
マヨネーズ
30g
ブラックペッパー
少々
作り方
所要時間10
STEP1
ジャガイモの皮や芽を取り除いて、ひと口サイズに切り、10分ほど水にさらす。水気を切ったら耐熱容器に入れ、ふんわりラップをかけて、600Wで5~6分加熱する
STEP2
しば漬けを粗いみじん切りにする
STEP3
ジャガイモがやわらかくなったら、フォークの背でつぶす(※離乳食用はここで取り分けましょう)
STEP4
ジャガイモが熱いうちにマヨネーズ、クリームチーズを加えてよく混ぜ、切ったしば漬けをさっと合わせる。好みで仕上げにブラックペッパーを振る

できあがり。

この記事を書いたライター

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田村佳奈子さん

フードスタイリスト、フードコーディネーター、フードアナリスト。Web、雑誌、ドラマなどのレシピ開発やスタイリング、フードコーディネーターとして活動中。

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