ソニーのクラウドファンディングサイト「First Flight」で、子育て世代から熱視線を集めているアイテムがあります。仕上げ磨きを嫌がる子どものために開発された、ブラシを歯に当てると音楽が聞こえてくる不思議な歯ブラシ「Possi」です。

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歯磨きしている間だけ子どもに音楽が聞こえる!?

子どもが嫌がって仕上げ磨きがうまくできない!というパパママ、多いのではないでしょうか?そんな人たちのことを助けるべく生まれた面白い歯ブラシがあります。

京セラとライオンという違うジャンルの企業がその技術を結集して共同開発し仕上げ磨き用歯ブラシ「Possi(ポッシ)」。小さなブラシヘッドの中に圧電セラミック素子が内蔵されていて、骨伝導という仕組みで、ブラシが歯に当たってちゃんと歯磨きしている間だけ子どもには音楽が聞こえるので、仕上げ磨きを楽しんでできるというもの。

ママの笑顔を願うパパの思いから生まれた

「Possi」の開発の背景には“ママの笑顔”を願うパパの思いがありました。

3人の娘を持つ京セラの稲垣智裕さんは、3歳の次女の仕上げ磨きが苦手であることに頭を悩ませていたといいます。

「とにかく妻のストレスがすごくたまっていて、機嫌が悪かったんです。僕としてはそういう姿を見ていられず、どうにかしたい、という思いが今回のプロジェクトに取り組むきっかけでした。

仕上げ磨き自体はそれほど長い時間のことではないんですけど、毎日繰り返す。だから、それを嫌がられると妻のストレスがどんどん積み重なっていきます。一方で、子どもの方は、歯磨きができないために甘いものやジュースを飲ませてもらえないからストレスがたまります。

で、子どものストレスがたまった状況だから仕上げ磨きもさらにうまくいかない、そして妻のストレスが増す。もう歯磨き一つで家の中でストレスが増幅するような負のスパイラルになるわけです。

でも、反対に考えていくと、このすべてが仕上げ磨きからはじまっているのだから、ここを解決したら全部変わっていく、妻に笑顔が戻ると思って、このプロジェクトを立ち上げました」

そんな中、偶然この話を聞きつけたライオンの萩森敬一さんもまた仕上げ磨きに悩むパパでした。

「イヤイヤ期のときは本当に大変でした。最初にこの音楽が聞こえる歯ブラシのアイデアを聞いたとき、もう直感的にこれはいける!何より自分が欲しい!と思いました。
特に自分が所属するイノベーションラボは新しいものを作り出す部署だし、これはやるしかない、と思って強引に参画を決定。歯ブラシにはライオンの技術を詰め込みました」

くしくも“仕上げ磨きへの苦労”という共通の経験をしたパパたちが共鳴しあい、持っている技術やノウハウを結集させて作ったのが「Possi」。果たして実際に使用してみるとどうなのでしょうか?

おとなしく磨かせてくれる!?保護者もビックリの効果

小さい子の仕上げ磨きは嫌がってしまうことが多くて苦労しているパパやママがたくさんいると思いますが、どれほど効果があるのでしょうか?福岡市にある「西新ぶんか保育園」で保護者の皆さんや保育士さんに「Possi」のプロトタイプを試してもらいました。※写真はすべてプロトタイプを使用しています

そうすけくん(3歳)の場合

「歯磨きは嫌がりますね。まず噛む。きっと嫌なんでしょうけど、噛まれると全然歯磨きできないので困りますよね。あとは途中で飽きちゃうんです。だいたいどこかに逃げていってしまいます」

なんとも男の子らしい反応にママも辟易。早速、そうすけくんにも試してもらいました。

好奇心旺盛で保育園の中でも動き回っていたそうすけくんですが…仕上げ磨きをはじめて「Possi」を歯に当てるとすーっと落ち着いた様子。不思議そうに宙を見つめてなすがままです。

「こんなに長くやらせてもらえたのは初めてです。すごい効果ですね。びっくりしました。」
ママも驚きを隠せません。

ちなみに「Possi」にはミュートボタンがついていて、噛んでしまったときはそれを押すと音楽が止まります。ちゃんと歯磨きができないと音楽が聞こえないとなれば、子どもも噛まなくなるというわけです。

なぎさちゃん(1歳)の場合

「自分で磨くのはちゃんとやってくれるんですけど、仕上げ磨きが苦手。私がやろうとすると、もうめちゃくちゃ嫌がります。毎日ギャン泣きです(苦笑)。だいたい抑えつけたり、羽交い絞めみたいな状況でやるのですが、こっちも力が入ってしまうので血が出ちゃったこともあります」

歯磨きが大事だとわかっているからこそママは本当に悩んでいます。ちゃんとやらせてもらえるでしょうか。

まるで聞いた話がうそのような無抵抗ぶり(笑)。一曲終わるまでしっかりと仕上げをさせてくれました。

「全然おとなしくてびっくりです。こんなに変わるとは…。これは感動しました」

喜んでくれて本当に良かった!
ちなみになぎさちゃんのママからは後日こんな連絡がきました。

「Possiを一度体験してから、歯磨きへの抵抗が少なくなったみたいで、やめると、もっともっとって言うようになりました」

歯磨きのイメージが変わったようです!これは驚き。

「歯を磨くよ」と言わなくてもいい!保育士さんにとってもありがたい存在

今回は、日々たくさんの子どもたちの仕上げ磨きをしている保育士さんにも使ってみてもらいました。自身も1歳の娘を持つママさん保育士、平田美緒先生の反応はいかに?

「うちの保育園では歯磨き自体を嫌がる子はわりと少ないのですが、苦労するのは歯磨きをするために洗面所まで来てもらうことです。みんな遊んでいる途中だからか呼んでもなかなか来てくれないのです。私としては“歯磨きするよーこっち来てー”としか言えませんから。

でも、「Possi」があると呼びかけるときの言い方を変えることができると思います。“今日はどの曲にする?”とか、もう歯磨きをする前提で話せますよね。それと音楽を選べることも助かります。年齢に応じて、または子どもによって好きな音楽も違うので。例えば、電車が好きな子もいるので、そういうときは電車の音でもいいですよね」

「Possi」には曲が内蔵されていません。スマホやテレビなどにつなぐ仕組みなので幅広くいろんな音源を選べることもできて、これも好評のようです。

“楽しい歯ブラシ”ではなく”家族の幸せな時間”を作っている

最後に、開発者の稲垣さんにこのアイテムを通して実現したいことを聞きました。

「妻を笑顔にするために子どもの仕上げ磨きをスムーズにするって、お金では解決できないことですよね。それをテクノロジーでなんとかしたいと思いました。
だから、今回は“音楽を聞きながら歯磨きができる歯ブラシ”という“モノ”ではなく“みんなが笑顔で楽しくて幸せ”という“コト”を作っているのです。
そういう思いにたくさんの人が共感してくれたらいいなと思います」

子育てをしていく中ではパパやママが頭を悩ませることがたくさんあります。その解決のためにパパたちが培ってきた技術や知識を詰め込んで開発したのが「Possi」です。すべては家族の笑顔のために。その挑戦が仕上げ磨きで困っている人を助ける日がやってくるかもしれませんね!

クラウドファンディングは9月3日(火)まで!

2019年9月3日(火)まで、仕上げ磨き用歯ブラシ「Possi」のクラウドファンディングを実施中。興味がわいた人は、ぜひチェックしてみて!
詳細はこちらから

PR: ライオン