/ 2021.10.12

特別な道具が必要だったり、難しそうだったりと、ハードル高いイメージがついている「燻製」。そんなイメージを持っている皆さんにこそ試してもらいたい、身近で手軽な道具を使って、おうちのキッチンでも簡単にできる絶品な燻製レシピを紹介します。

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私が燻製デビューをしたのは、今から約3年くらい前。一緒に組んで仕事をしていたシェフが作る燻製がおいしくて…!「お店の厨房ではなく、自宅でも手軽に作れないものかなあ…」という思いから、自宅での燻製作りがスタートしました。

人生で初めて作った燻製が「チーズの燻製」でした。それを食べた夫や娘、友達の喜ぶ顔!今でもはっきりと覚えています。

おいしいものを食べたとき、目が大きくなったり鼻の穴がふくらんだりするのですが、その顔を見ると私はめちゃくちゃうれしいのです♪

今回紹介する燻製レシピは、自宅にある道具を使って、10分ほどあればできるものがほとんど。

記事を読んで、「燻製って、こんなに簡単でおいしいんや!」と思ってもらい、自分でおいしく作れたときの感動を、みなさんと分かち合えたらうれしいな、と思っています。

そして、できあがった燻製を囲んで、家族や友達との会話が弾み、おいしく心地よく、笑顔があふれる時間を楽しんでもらえると、なおうれしいです!

「おうち燻製」の基本

どこでも買える食材と、使い古したフライパンや中華鍋、欠けてしまった土鍋などを使って作れる「おうち燻製」は、チップから煙を出して、フタをして燻すだけ。燻製作りは案外簡単なのです!

基本の道具

  1. フライパンや土鍋、中華鍋など燻製用の鍋が市販されていますが、おうち燻製は自宅にあるフライパンや土鍋、中華鍋で作ることができます。

    燻製をすると、スモークの香りがや色がつくので、使用するフライパンや鍋は使い古したものや欠けてしまったもの、100円ショップなどで安く購入したものを、おうち燻製用として使うのが良いでしょう。

  2. 食材をのせるための網で、ホームセンターや100円ショップなどで購入可能。鍋にはめたときに、鍋の半分よりやや上に網がくるのが理想的です。
  3. アルミホイル鍋底にアルミホイルを敷いておくと、チップを捨てたり鍋を洗ったりというお手入れが、グンと楽になります。チップをのせるほかに、食材から出る油や水分が下に落ちて、チップを湿らせないように、食材の下に敷いたりもします。
  4. スモークチップヒッコリー、サクラ、クルミなど、燻製には燻煙(くんえん)を出すためのスモークチップが必要です。

    スモークチップは、ホームセンターやネットショップなどで購入可能。スモークチップの種類によって、香りや色の付き具合が違うので、いろいろな種類を試してみて、自分好みのチップを探すのも楽しいですよ。

燻製の基本3ステップ

作り方
STEP1
鍋の底にアルミホイルを敷き、スモークチップをひとつかみほどアルミホイルの上に広げて、網を置く
STEP2
重ならないように、食材を網の上に並べてセットする

肉や魚介など食材から水分が出る場合や、網の目から落ちてしまう食材、チーズなどの溶けやすい食材は、アルミホイルを敷いた上に並べます
STEP3
強火で煙を出し、煙が出たらフタをして燻す

土鍋を使う場合はフタの穴に箸を刺し、フタに小さい穴が開いている場合は、爪楊枝や竹串で穴をふさぎます。それほどたくさんの煙は出ませんが、燻製中は換気扇をしっかり回します

燻製入門におすすめの食材

チーズやナッツ、ドライフルーツ、ちくわやかまぼこなどの練り物などは、下味いらずで燻製できる手軽な食材です。燻す時間が短めなのも、うれしいポイント。燻す時間は上記の方法で5~10分。食材の色づき具合を見ながら調整します。

うずら卵の水煮もおすすめです。(わが家では常備菜にしている煮卵を使います)

下味をアレンジして楽しもう!

そのままでは味が薄い肉や魚介などは、下味をつけておくとおいしく仕上がります。ここでは、タコとシシャモを使った、ガーリックオイルスモークのレシピを紹介します。

ひと手間でおいしさアップ!ちょっとしたおもてなしや、おつまみにもうれしい一品です。

タコとししゃものガーリックオイルスモーク

材料
ゆでタコ(一口大にカット)
足3本
シシャモ
8~10本
スモークチップ
5g(ひとつかみ)
A
オリーブオイル
大さじ2
おろしにんにく
2片分
ふたつまみ程度
こしょう
少々
作り方
STEP1
ゆでタコ、シシャモそれぞれに、混ぜ合わせたAを絡める
STEP2
フライパンや中華鍋、土鍋の鍋底にアルミホイルを敷き、スモークチップをのせて、網をセットする
STEP3
油や水分が落ちないように、網の上にアルミホイルを敷き、1をのせて強火にかける
STEP4
チップから煙がしっかりと出てきたら、フタをして弱火にし、10分ほど燻製する

チーズや缶詰をスモーク&アレンジ

そのまま食べてもおいしい食材は、下味をつける必要がないので、思い立ったらすぐに燻製を作り始めることができます。最近、わが家で大好評だった燻製は、「カマンベールチーズの丸ごと燻製」と「鯖缶のスモーク」です。

7分ほど丸ごと燻したカマンベールチーズ。

カマンベールチーズの燻製

このままカットして食べても、もちろんおいしいのですが、温めたフライパンでチーズが溶けるまで焼き、野菜やパンをつけながら食べるのも、なんともおいしいくてイチオシですよ。

一時期大ブームとなった鯖缶。栄養価も高く、おいしい優れものです。

鯖缶の燻製

この鯖缶の燻製も、鍋の網の上にアルミホイルを敷き、鯖缶の鯖をセットして、7~10分ほど燻せばできあがり。このままご飯のお供やおつまみになる鯖缶の燻製、パンに挟んでも最高でした!

簡単に手軽に、誰にでもおいしく作れるのが、燻製の一番の魅力だと思います。

いつもの料理にちょびっと変化をつけたいとき、食事のマンネリ化を解決したいとき、みんなで集まってご飯を食べるとき、おいしくお酒を楽しみたいとき…いろいろなシーンで燻製が活躍してくれます。

「絶対にこうしなきゃ!」と難しく考えずに、「あっ、これ燻製にしたらおいしそう!」「これもいいんちゃう?」…と、あれこれワクワク、おいしい妄想を膨らませながら、燻製作りを楽しんでくださいね。

燻製にはみんなを笑顔にする力があります♪

簡単、おいしい、病みつき!私も日々、新たな燻製作りにチャレンジしたいと思います。

この記事を書いたライター

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ぷっちょさん
プラチナライター

小学生の娘と夫と3人暮らし。
料理家・ハンドクラフト作家・ライターとして活動中です。
2021年2月に大阪・天王寺にcotonaコーヒーをオープン。
子育て中の日々の暮らしや、おすすめのイベント情報などをInstagramやfacebookにて公開中です。こちらもぜひ覗いてみてください。

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