「料理を一切しない夫」が料理をするように!今では小学生の子どもと一緒に料理を作ってくれるので私のストレスも負担も減りました。夫が料理をするようになった成功談と、きっかけとなった料理本2冊を紹介します。

家での食事が増えて料理が大変!

小学生の子どもは長期休み、保育園や学童も自粛、パパとママも在宅で仕事となり、家族全員が自宅で過ごす日が続いています。そうなると大変なのが「毎日の食事」。

外食もできないので、食事を作る回数が増えます。買い物と調理のルーティーン作業で、「1日中キッチンにいる気がする!」と、疲弊するママは多いのではないでしょうか。

どうして夫は料理をしないのか?

わが家の料理担当は私ですが、家にいる時間が多くなり、料理ばかりしていると献立もマンネリ化。外食も控えているこの時期、私も少しはラクをしたいです。

しかし、夫は一切料理をしない人。子どもが4人以上産まれたら、さすがに食後の洗い物は(時間があるときのみ)してくれるようになりましたが、レトルトや電子レンジすら使わず、よく作る料理(!?)といえば、もっぱらお湯を注ぐのみのカップラーメンです。

カップラーメン、好きですよね〜

私が風邪でどうしてもご飯が作れないときは、デリバリーを活用したり、外食したり、出来合い弁当を買ってきたりして、子どもたちと何とか食事は済ませてくれますが、出費を考えると毎回の外食は控えてもらいたいところ。

そんな一貫して料理をしない夫に「なぜ料理をしないのか」と聞いたことがあります。「買い物して調理して片付けなどの手間を考えたら、外食の方が確実で短時間だし効率が良いから」との理由。

確かに外食はプロが作るし、準備も片付けもしないのでラクだし、時間も調理時間ほどかからず効率が良い。効率とコストの問題。言っていることは分からなくもないけれど…。

夫に「料理」をしてもらいたい!キッカケは自粛生活と2冊の料理本

そんな夫が唯一、作ってくれる料理はカレーですが、年に1回程度。ある日、私が高熱が出たときに夕飯にカレーを作ってくれました。子どもたちにも「おいしい!」と絶賛で「パパのカレー」を完食。

カレーはおいしかったのですが、風邪で喉の痛みが酷い状態のときに食べるには少々つらいメニューだったので、カレー以外の料理も作れるようになってもらいたいと思うようになりました。

でも、カレー以外の料理を作る気がない夫。なんとか心を動かすことはできないでしょうか。

気になる本を発見

自粛生活で自宅にいる時間が多くなり、暇を持て余す子どもたちのために本を探そうとしたところ、気になる本がありました。1冊目は「理系の料理」、そしてもう一冊は、超初心者向けのレシピ本で高評価だった「ゆる自炊BOOK」

さっそくネットで取り寄せて、この2冊をあえて目に付く机の上に置いておいたところ、夫が意外にも興味を示しました。

パパ最近レシピ本にハマっているの?
ネットで話題の本だから読んでみようかと思って
パパふーん。時間もあるから料理でもしてみようかな

これはパパの意識を変えるチャンスかもしれません!

ママ手作りの宣伝も効果あり!?

斬新な料理本「理系の料理」は好みが分かれる!?

「理系の料理」五藤 隆介著 秀和システム 1300円(税別)

「料理ができない人向きの本」「今までにない料理本」と話題にもなっていたので、これはぜひとも夫に読んでもらいたい!

料理の本なのに、牛丼の作り方を工程表のフローチャートで説明してあったり、チューブの生姜を定規で測ったり、分量や調理時間をデータ化してPDCAを回すなど、料理なのに実験をしているような内容でした。

適量はどれぐらい?卵1個はどのサイズの卵を使えばいい?など、ざっくり派な私にとっては考えつかなかったことも書いてあり、「料理をしない人の思考はこうなっているのか!」と思えました。理系ではない私には、レシピ本というより読み物としておもしろかったです。

いっぽう夫は、「言いたいことは分かるけれど、キッチリし過ぎているから、職種がエンジニアやプログラマーなら好きかもしれない」とイマイチの反応。

確かにパパは理系寄りの人だけど、ガチガチの理系ではありません。著者の考えに賛同できるかどうかで、好みが分かれそうです。

小学生でも読める!「ゆる自炊BOOK」

「ゆる自炊BOOK」オレンジページ 1204円(税別)

レシピ雑誌の出版社が発行しているので期待が高いレシピ本。分量や素材、調理器具の使い方やレシピも写真付きで説明されていて、簡単な料理は3工程で完成!

チンするだけ・焼くだけの料理初心者でも作れそうなレシピから、鉄板の一品料理ハンバーグやオムライスなどのレシピも多数掲載されています。

下ごしらえ・片付け・食材の保存の仕方、キッチンの活用術など、レシピ以外にも一人暮らしや自炊に役立つ実用的な内容も書いてあり、見応えある料理本でした。

小6の長男や小3の長女も読み始めて「これを作りたい!」と料理したいメニューを決めていました。その様子を見ていた夫、ついにレシピ本に手を取り「こっちの方が読みやすい」「よし、一緒に作ってみよう!」と動き出しました。

料理初心者のパパでも読みやすかったそうです

夫が子どもとカレー以外の夕飯を作った!

その日の夕飯、夫と小3の長女に夕飯作りをお願いしました。私は一切手出しせず、調理器具や調味料の場所を教えるサポートのみ。

2人で楽しそうに調理していました

そして完成した夕飯は、ひき肉からこねて、焼いて、ソースまで100%手作りのハンバーグでした。お皿には白いご飯・ハンバーグ、以上(笑)。

多分、この2人は付け合わせや汁物までは作らないだろうなーと予想はしていたので、「目玉焼きとレタスを添えてロコモコ風にしてみたら?」と提案し、カットレタスとミニトマトをのせて「パパのハンバーグプレート」が完成しました。

パパの目玉焼きはママが作るよりキレイでした

肝心の味は…おいしい!軽量スプーンで調味料をきっちり量り、手順通りに作ったレシピ再現のハンバーグ。子どもたちからも大絶賛です。

この日以来、翌日はレシピ本に載っている「から揚げ」にチャレンジしてくれたり、「オムレツ」を作ってみたり。毎日ではないですが、一切料理をしなかった夫が自ら料理をするようになってくれました。

ママのストレスも家事負担も半減

今まで私一人で8人分の料理をメインから副菜まで作っていたので、料理をすると本当に疲れていましたが、夫が1品作ってくれるようになってからは、毎日の食事の準備がグッとラクになりストレスも減りました。

「料理は大変」という家事の苦労を夫にも分かってもらえた点と、料理に興味を持ってくれるようになった点がストレス軽減の大きな要因になったと思います。

そして夫が作る一品は家族で「おいしい!」「最高!」と大好評。今まで偏食だった子が、苦手な食材が食べられるようになったりと、子どもへの影響も。その様子を見た夫が

やばい、料理、楽しいかも…!

なんと!あのまったく料理をしなかった夫の口からそんなセリフが出るなんて。

ポイントは「強要しないこと」

人が変わるキッカケはいつどこで訪れるか分かりません。この2冊の料理本をあの日、机の上に置いておかなければ、夫はきっとこの先も「料理をしない人」だったと思います。

今回は夫の意識が変わり成功談となりましたが、「料理をしてもらいたい」という想いは10年以上前からあり、長期戦でした。

直接口で伝えてパートナーがすぐに変わるなら良いのですが、強要と捉えられてしまうと逆効果なので、「子どもも一緒に」やってみたことが、よいきっかけになったのかもしれません。

家事、育児、将来のこと、家族でおうちで過ごす時間が長いこの機会、夫婦や子どもと一緒に普段やらないことに挑戦してみたり、ゆっくり話し合ってみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター

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meguさん

大学事務員とwebデザイナー、ライターなどを兼業している5男3女の8児のワーママ。趣味はネイルとフラワーゼリー。子連れでも大規模な展示会や旅行へ行くアクティブ派で大人数料理が得意です。

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