子どもって、ゲームで負けそうになると泣いたり、すねたり、怒ったりすることがありますよね。このような負けず嫌いの子には、どのような対応をすればいいのでしょうか?

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家族で楽しくゲームをしているとき、負けそうになると、子どもがすねたり、怒ったりして場の雰囲気が険悪ムードに。そんな経験はありませんか?負けると不機嫌になってしまうのは、どうしてなのでしょうか。また、そんなとき親はどのように対応すればいいのでしょうか?

負けず嫌いは生まれつきの気質であることも

生まれつきの気質として、負けず嫌いの子がいます。アメリカの精神科医であるトーマス博士の研究で、子どもには生まれ持った「9つの気質」があることがわかりました。この9つの気質が複雑に組み合わさって、負けず嫌いという気質が表れることがあるのです。

この生まれ持った気質は、基本的には変えることが難しいため、ここで親が子どものためにできることは、「対応や接し方を変える」ことなのです。

その他の要因が関係している場合

普段から親が「1番になりなさい」「勝たないと意味がないのよ」「負けたら恥ずかしいでしょ」などと子どもに言い聞かせている場合、子どもは「1番でないと意味がない、負けることは悪いこと」という価値観を持つことがあります。

親が、勝ったときは褒め、負けや失敗を認めない態度をとっていたら、自ずと子どもも勝ち負けにこだわるようになってしまいます。

また、負けると子どもが泣きわめくからと、つい親が子どもの思い通りになるように合わせてしまうと、負けず嫌いを助長させてしまうことも。

ゲームに負けそうになって怒ってすねたり、大泣きしたりしている姿を目の前にすると、親としては受け入れがたい気持ちになるかもしれません。ですが、接し方を工夫することで、その反応を緩やかにすることはできます。

負けず嫌いの子に親ができる対応

共感する

子どもがすねたり、泣きわめいたりしているからといって、頭ごなしに叱ってしまうと、その高ぶった感情はさらにエスカレートすることに。ここはいったん「そっか、そっか。負けるのはとってもくやしいよね」とくやしい気持ちに寄り添ってあげましょう。

周りの人はどのようにしているのか気づかせる

「あなたが勝ったとき、周りの人はどうしてるかな?すごいねって応援してくれているよね。自分が負けたときに、だれもすねたり、泣いたりしていないよね」と周りの人はどうしているのかを知らせてみましょう。

がんばりを認める

たとえ負けたとしても、それまでがんばってきたことを認めてあげましょう。負けることは、悪いことでも、弱いことでもありません。その子がゲームの中でがんばっていた部分を言葉にして伝えましょう。

事前に勝ち負けがあることを教える

ゲームの前に、あらかじめ「ゲームには勝ち負けがある」ということを知らせておきましょう。勝ったときはいばらない、負けたときは怒らないというルールを作って始めてみるのも1つの方法です。

人生には思い通りにならないこともあるということを学ぶのも良い経験です。たとえ負けず嫌いの気質があるとしても、事前に対応しておくことですねることを減らす工夫をしたり、実際にすねてしまったときは「共感」や「がんばりを認める」の声かけで子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。

この記事を書いたライター

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佐藤麻依子さん

大学院3年生と大学2年生の男児2人の母。子育て&中学受験カウンセラー歴18年。「子育て3ステップ会話法®」を考案。著書『男の子のための魔法のこえかけ 3ステップしつけ法』。独自のコーチング講座や子育て心理学協会の「ココロ貯金®」講座を提供。イヤイヤ期・思春期・反抗期・受験期の悩みを解決します!

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