もうすぐクリスマス。子どもへのクリスマスプレゼントはもう決まりましたか?もしまだプレゼント選びに悩んでいるなら、自宅にサンタクロースを呼ぶ特別な体験をプレゼントしませんか。めぐりめぐってあなたも誰かのサンタクロースになれますよ。

チャリティーサンタって何?

クリスマスイブの夜、サンタクロースに扮したボランティアが小さな子どもがいる家庭にプレゼントを届ける“チャリティーサンタ”という取り組みがあります。

これまでに、全国で1万人以上の人がサンタクロースになり、2万人以上の子どもたちにプレゼントを届けてきました(2017年現在)。

サンタクロースを呼ぶためにかかる費用は、1家庭2000円。これはすべて寄付され、チャリティーサンタの支援活動費として使われます。

チャリティーサンタの思いとは?

NPO法人チャリティーサンタ代表・清輔夏輝さんによると、「すべての子どもたちにサンタクロースによる特別な体験を届けたい」との思いから、2008年にチャリティーサンタをスタートし、2014年には届けた子どもが1万人を超えました。

しかし調査をしたところ、これまでプレゼントを届けてきた子どもたちは世帯年収が比較的高めの裕福な家庭の子が多く、年収300万円未満の家庭は大幅に少ないことがわかりました。

経済格差を超えてサンタクロースを届けたい

と思った清輔さんたちは、シングル家庭など経済的な事情でサンタクロースを呼べない家庭へプレゼントを届けるために、2015年に「ルドルフ基金」を設立。

また、2016年からチャリティーサンタの活動で集めた寄付金は、熊本地震の被災地や貧困家庭の子どもたちへサンタクロースがプレゼントを運ぶ活動費のために利用しているそうです。

つまり、わが子にサンタクロースが来たように、恵まれない子どもたちのサンタクロースが来る体験につながるのです。

利用者にその魅力について聞いてみた!

横浜市在住の佐藤正美さん(仮名・41)は、現在、7歳と5歳の男の子を育てる保育園ママ。長男が2歳の時、知人からチャリティーサンタの存在を教えてもらってからというもの、毎年欠かさず利用しています。なんと、今年で5回目とか!

question始めたきっかけは?

モノじゃなくて体験をプレゼントしたい

と思ったことです。クリスマス商戦が激しい中、単にプレゼントをあげることが子どもにとってよいのかな、という思いがありました。モノではなく、思い出を作ってあげたいという思いと、私たち以外の誰かを幸せにできるチャリティーの仕組みが自分の中でしっくりきたんです。

2000円という金額も、チャリティーサンタの活動費としてこの位はかかるだろうなと納得ができたし、私が家計からねん出できる等身大の金額だと思いました。

question子どもたちの反応は?

サンタクロースが登場するやいなや、もう狂喜乱舞しています(笑)。

家に到着したサンタクロースは、親が用意し、玄関先に置いておいたプレゼントを渡してくれて、「いつも見守っているよ」という気持ちを込めて子どもたちにメッセージを伝えます。

メッセージは申し込み時に記入して、私から「子どもが頑張ったこと」「できるようになったこと」「応援してほしいこと」などを伝えています。今年は柔道の練習を頑張っていることをほめてもらうつもりです。

親でも、友達でもなく、サンタクロースという特別な人が子どもにメッセージを伝えることで、子どもたちが未来に向かってがんばる力につながっているのではと思います。

questionチャリティーサンタの魅力は?

小さい頃はサンタクロースの存在を信じていても、年齢を重ねるうちに、子どもたちはいつか“大人の優しいウソ”に気づき、サンタクロースを卒業していきます。

実は、上のお兄ちゃんが小学校に上がったので、そろそろサンタクロースの存在に気づくのでは?と思っているんです。そんな子には、チャリティーサンタから「未来に読む手紙」が贈られます。

その中には、チャリティーサンタを始めたのは、「子どもを笑顔にしたい」という親の願いがあったこと、たくさんのボランティアがサンタさんになってくれたこと、チャリティーによってほかの子どもにもプレゼントが届いたことが記されています。

サンタクロースの正体に気づいた子どもが、単に「な~んだ」で終わるのではなく、「未来の手紙」を読むことで、考えを深めたり、次の行動につながる点もチャリティーサンタの魅力だと思います。

手紙の最後には、サンタクロースになるのは、次はキミの番だよ、と記されています。

いつか子どもが大きくなったときに、サンタクロースのボランティアをしようと思ってくれたら嬉しいですね。

チャリティーサンタの予約方法は?

残念ながら、2017年のチャリティーサンタは、首都圏エリアはすでに予約が終了(先着順)。まだ予約を受け付けているエリアもあるので、詳しくはホームページをチェックしてみてくださいね。

NPO法人チャリティーサンタは、サンタクロースを家に呼ぶ「チャリティーサンタ」や寄付金を送る「ルドルフ基金」のほかにも、さまざまなチャリティー活動を行っています。

クリスマス前に子どもたちに届く「サンタクロースからの手紙」もそのひとつ。手紙の内容は、子ども一人ひとりにオーダーメイド対応されており、子どもに伝えたいメッセージを入れることができます。こちらは、日本全国を対象に、12月11日(月)まで予約を受け付けています。

また、2014年には書籍「サンタクロースが届けてくれた心温まる物語」を発刊。こちらの印税はすべてチャリティーサンタの活動運営費に充てられます。

さらに今年からは、全国58店舗のリブロ書店あるいはオンライン書店ホンヤクラブで絵本を買えば寄付ができる取り組み「Book Santa 2017」も始まりました。購入した絵本は、今年のクリスマスイブに、厳しい環境にいる子どもたちにサンタクロースが絵本を届けてくれます。

サンタクロースと過ごす特別な時間はきっと子どもたちの一生の思い出になるはず。誰もが誰かのサンタクロースになれる、チャリティーサンタの取り組み。ぜひ参加してみませんか?

この記事を書いたライター

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田賀井リエさん

フリーライター&エディター。日々、ママに役立つ情報にアンテナを張り、発信している。生き物と機械おたくの息子と、おしゃれが大好きな娘のママ。

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