2023.08.19
例年、夏になると食材を腐らせてしまうことが多くなりますが 、暑さが厳しい今年はより食品保存に対する注意が必要になるのではないでしょうか。そんな今試したい、冷凍保存のコツを専門家に教えてもらいました。
index目次
今話題の“冷凍”の中でも冷凍書籍の総発行部数が20万部を超える、冷凍王子こと西川剛史先生に「食材が腐りやすい今だからこそ知っておきたいワンランク上の冷凍保存術」や「冷凍するだけで味や食感が変わる目からうろこの冷凍裏技」について教えてもらいました。
教えてくれるのは
- 冷凍王子 西川 剛史さん
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冷凍生活アドバイザー養成講座 監修・講師/野菜ソムリエプロ ベフロティ株式会社代表取締役社長 ゆとりうむプロジェクト理事
大学で食品栄養学を専攻し、学生時代から冷凍食品に魅了される。冷凍食品メーカー、冷凍食品販売会社の商品開発部門などで勤務。冷凍食品会社で経験したことや独学での実験に基づく知識を生かし、現在は冷凍に関する第一人者として、テレビ・雑誌・ラジオなどでも幅広く活躍
冷凍王子が教えるワンランク上の冷凍術1.夏野菜の冷凍保存
ピーマン・パプリカの冷凍方法
- ヘタと種を除いて3mm幅の細切りにする
- 「ジップロック® フリーザーバッグ」にピーマンを並べ入れて空気を抜き、なるべく薄く平らに広げて冷凍する
使うときのポイント
【1】凍ったまま直接炒めて苦味減少!
凍ったままフラインパンで直接炒めてもOK。冷凍することで特有の苦みが抑えられ、お子さんも食べやすくなります。
【2】調味液解凍(だし解凍)でおいしい1品!
冷凍ピーマンや冷凍パプリカの保存袋にめんつゆやマリネ液などの調味液を加えて、室温で10分おけば、解凍と調味ができて、あっという間に1品が完成します。
トマトの冷凍保存
- ヘタを取って丸ごと「サランラップ®」で茶巾包みにする
- 「ジップロック® フリーザーバッグ」に入れて冷凍
使うときのポイント
凍ったトマトに水をかけるのが吉
冷凍したトマトに水をかけると簡単にするすると皮をむくことができます。地味に手間のかかるトマトの湯むきより冷凍の方が楽チンにむけるためおすすめ。
冷凍に関するお得情報
「皮の丸ごと冷凍」が乾燥バリアの代わりに!
冷凍室の中は空気が乾燥しているため乾燥や酸化が起きやすいといわれていますが、トマトの皮を丸ごと冷凍することで、皮がバリアの代わりになり野菜を守ってくれます(切る手間もはぶけて楽チンです)。「サランラップ®」でさらに食材を覆うことで空気の遮断率をあげ、食材の過食期間をのばすことができます。
このように食材を冷凍ストックする習慣のことを冷凍貯金と呼んでいます。気づいたら野菜が傷んでいたという経験のある人も多いはず。すぐに使わない分は冷凍貯金することで、食品ロス削減にもつながりますよ。
冷凍王子が教える正しい冷凍術2.肉や魚の下味冷凍保存
肉や魚は“乾燥防止&味のしみこみ”に繋がる「下味冷凍」がおすすめ
「下味冷凍」とは、Ziploc® フリーザーバッグで肉や魚などの食材に下味をつけて、冷凍保存する方法。簡単に味も染み込み、肉や魚のおいしさをキープしたまま保存することができます。
下味冷凍の4つのメリット
- 調味液でコーティングすることで、冷凍時の乾燥と酸化を防げる
- 冷凍時&解凍時に味が染み込みやすい
- 食材がしっとりと仕上がる
- 調理時間が短縮できる
通常冷凍と比較しても、下味冷凍は調味料が食材をコーティングすることで、水分が抜けにくくなり、食材本来の栄養分やうま味を保てるんです。
下味冷凍する際の3つのポイント
- コーティング(食材の酸化や乾燥を防ぐため、きちんと調味料に浸す)
- まっ平ら(速く凍るように薄く平らにする)
- 密閉(フリーザーバッグに入れて、空気をできるだけ抜いて口を閉じる)
おすすめレシピ「スリム冷凍ハンバーグ」
細かくカットされて断面が多いひき肉は、非常に鮮度が落ちやすい食材。乾燥や酸化のスピードが速いので買ってすぐに冷凍しましょう。冷凍のポイントは、とにかく空気を抜くこと!「ジップロック®フリーザーバッグ」に入れて空気をしっかりと押し出してから口を閉じ、薄く平らにして冷凍してください。食べるときは氷水解凍か流水解凍、凍ったままパキッと折って加熱解凍もOK。軽く平らにして冷凍すると使うときに便利です。
野菜や下味冷凍など、食材を冷凍ストックする「冷凍貯金」には、時間・栄養・お金が貯められるなどのメリットもあります。仕事に子育てと忙しいママの暮らしに、時間やゆとりをうむことができるのでぜひおすすめしたい習慣ですね。
忙しい現代人のための冷凍貯金3か条
1.時間を貯めよう
- まとめ買いして冷凍保存しておくことで毎日の買い物の手間を減らそう
- 下ごしらえ済の食材やおかずの冷凍で忙しい平日の調理時間にゆとりをうもう
2.栄養を貯めよう
- 食材の栄養価の減少をゆるやかにして長持ちさせよう
- ストックしておくことで忙しいときでも栄養バランスのよい食事をとろう
3.お金を貯めよう
- 食材を最後までムダなく使い切ることでもったいない廃棄を減らそう
- お買い得な日にまとめ買いすることで節約上手になろう
この記事を書いたライター
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