スマートフォンやSNSに触れる年齢層もどんどん若年化していく中で、切り離せない子どもの情報リテラシー。日立ソリューションズが開催している小学生向けの「セキュリティ授業」を取材してみました。

インターネットに触れる機会が増える冬休み前に注意を

2023年2月より、日立ソリューションズは全国の小学校に向けてセキュリティの出前授業を展開。小学生に対して情報やICTを正しく安全に活用するためのルールやマナー、リスク回避の考え方など、セキュリティの専門家が授業を展開しています。今回はスマートフォンを触る時間が増える冬休みを前に、横浜市立杉田小学校の5年生を対象にセキュリティ授業が開催されました。

講師を務める日立ソリューションズのセキュリティソリューション事業部の辻󠄀敦司さんは、「セキュリティってそもそも何?」、「みんなの身近にあるセキリュティのリスクはどんなものがある?」、「どうしたら自分の身を守れる?」と児童に投げかけながら、身近に潜むインターネット犯罪被害のリスクや対応策などを、小学生にも分かりやすい言葉で教えてくれます。この記事では、実際のセキリュティ授業の一部を紹介します。冬休みに入る前にぜひ一緒に親子で確認してみてくださいね。

「セキュリティ」でイメージすることって?

授業の始めに、辻󠄀さんから「セキュリティと聞いて思い浮かべること」について児童に質問が投げかけられました。

「鍵」、「仕事の書類」、「防犯カメラ」など、“大事なもの・危ないことから守る”ことを連想するような回答があがりました

セキュリティは私たちが安心して暮らすために、自分を守るための手段

児童の発言を受け、辻󠄀さんからは「セキュリティは私たちが安心して暮らすために、自分を守るための手段」であると教えてもらいました。また、「セキュリティには“もの”に対するセキリュティ(防犯カメラ・鍵など)と、“情報”に対するセキリュティの2種類がある」ことや、「情報セキリュティを知らないと、偽の情報にだまされて、犯罪に巻き込まれてしまうかもしれない」というリスクがあることから、今知っておくことの重要性が強調されました。

こんなことが起きたらどうする?ネットのトラブル回避術

よくあるインターネットの犯罪トラブルの事例を実際に紹介しながら、「こんなときどうしたらいい?」と悩むポイントへの対応策を辻󠄀さんに教えてもらいました。「見たことある!」「その警告文出たことある!」など、実際に経験したことがあるという声が児童の中からちらほら。いかに身近に潜んでいるかが分かります。

友達から怪しいLINEのメッセージが届いたとき


LINEで友達から「サイトに登録してほしい」と連絡が来たらどうする?と実際によくある詐欺メッセージの話に。少しでもメッセージが変だな、日本語が不自然だなと思ったら、その友達のLINEのアカウントが乗っ取られている可能性が高いので、記載されているURLは安易にクリックしない・おうちの人に相談する・友達にはLINE以外の方法で連絡を取るという対応策を教えてくれました。

ゲームの攻略法を調べようと思って検索したら…


ゲームの攻略方法について調べようと思っていろいろなサイトを見ていると、「何分以内にアップデートボタンを押してください」などという警告文が出てきたことはありませんか。時間がカウントされていくので、焦ってつい押してしまいそうになりますが、出てきたページは消す・むやみにクリックせずにおうちの人に相談すると「焦らず、絶対にクリックしないように」と強調していました。

簡単なパスワードはNG!上手なパスワードの作り方

さらに具体的なセキュリティ対応策として、パスワードの設定について教えてもらいました。パスワードの組み合わせとして

英語の大文字・小文字+数字8桁

などのように、数字だけではなく、アルファベットを混ぜることで、グンとセキュリティ度は上がるとのこと。

そうはいっても、あまり長いものは覚えられないのでは?と心配する人に、組み合わせ方について教えてもらいました。例えば…自分のイニシャル(Saなどのように大文字と小文字にする)+ペットの名前+車のナンバーや家族に関係のある番号など。イニシャルやナンバーは単体で使うのではなく、いくつも組み合わせるのが重要なのだそうです。

忘れにくい上に、長く作ることができるので、簡単なパスワードをセットしてしまっていた…とドキッとした人は、ぜひこの年末年始の期間に試してみてくださいね。

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ぎゅってWeb編集部さん

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