子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。41回目は「勉強好きになるコツ」について。

index目次

学校の授業が嫌になるのはなぜ?

学校が始まって、楽しいと感じるか、苦痛でたまらないと感じるか。それは、学校でのほとんどの時間を費やしている「授業」を楽しめるかどうかではないでしょうか。

学校の授業が全然頭に入ってこない、先生の言っていることが全く分からない。となると、やはりつまらなくなっていきます。

特に小学校に入ったばかりで、全くの知識がないまま授業を受ける。周りの子は分かっているのに、自分だけ分からない、そうなると授業は当然つまらなく感じてしまいます。

時計の読み方が分からない…。

小学校2年生になるお母さんからこんなお話を聞きました。子どもが算数の授業で時計の読み方を習ったけれど、さっぱり分からなかったそうです。

数字は10で位が変わっていきますが、時計の単位は24時間で1日。60分で1時間と単位が異なります。

その概念を授業で聞いても、全く納得できない。でも授業で習うとすぐその日に宿題が出ます。理解できていないから、宿題を前にするとヒステリーをおこす。

ヒステリーを起こしている子にお母さんが説明しようとしても、なかなか聞いてもらえず大変だったということです。

初めて聞くものを、1時間で理解できる子ばかりではありません。子どもにも、人によって得意なもの、不得意なものもあり、理解の早さも全く違うのは当然です。

今からでも家でできること

入学したての頃は、ただでさえ緊張する学校生活。さらに授業では初めて聞くことばかりで、パニック、となってしまっては子どももかわいそうです。どんなことを習うのか、少しでも事前に知っていれば、子どもも心の持ちようが変わってきます。

特に時計の読み方などは、日常生活に取り入れて話をすることはいくらでもできます。

人は新しいことを知ることに喜びを感じます。

授業の内容を全て知っていてもつまらないし、あまりにも分からないのもつまらない。

“ほんの少しだけ”事前に知っておくことが、授業を楽しむコツかもしれません。こんなことを習うんだよ、という声掛けだけでも変わってくると思います。

新入生に限らず、そして今後の学校生活にもその“少し”を日常の中にふと取り入れていくと良いと思います。

この記事を書いたライター

ライター一覧 arrow-right
楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

楠本佳子さんの記事一覧 v-right