子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。53回目は「子どもの能力を伸ばすには」。

周りの人の影響力は大きい!

人の影響力というのは、自分で気がついていないだけで、ものすごく大きい場合があります。親よりも影響するという他人も、もちろんいます。

子どもだけでなく、大人も、周囲にいる人に気がつかないうちに似てきているのに驚くこともあります。

私の経験で言うと、一番顕著にでてくるのが「お金の使い方」だと思っています。

金遣いの荒い人と仲良くなり(最初は金遣いが荒いとは知りません)一緒にショッピングに行き始めると、自分の財布のひももだんだん、だんだんゆるくなるのです。

しばらくは気がつかないのですが、ふと何カ月もたって、なぜこんなものを買っているのだろうと気付くのです。

子どもの能力が伸びる環境は

子どもも、周りが悪いことや、いたずらばかりしていると、それが当たり前となって、今までやっていなかった悪さをしはじめるかもしれません。

悪口を言うようになったり、仲間はずれするようになったり…。

好みもそうです。みんなが同じテレビ番組の話をしていると、自分も絶対に見たくなります。ゲームもしかり。

反対に、もし読書が習慣というグループに属していたら、本が大好きな子になるかもしれません。

スポーツや習い事でも同じです。同じレベルや級でがんばっている友だちは、自然と話が合っておもしろかったり、悩むことも同じことであったり、一生懸命やっている姿を見て刺激にもなり、それは励みにもなります。

反対に、さぼっている仲間といると、

みんなこんなものだな

という安心感がうまれてしまいます。そう思っていると、自分も同じようにダラダラと過ごすように。これは親にも同じことが言えます。

ほんの少しだけ、上を目指す

ただし、あまりにも上のレベルの人に合わせようとすると、世界が違いすぎて嫌になります。塾でも習い事でも、ほんのちょっと上のレベル。

自分も、やればこのくらいできるのではないか

と思えるような場所が1番、子どもの能力は伸びるのです。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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