わが子をいつか芸能界にデビューさせたい!と思う親は少なくありません。しかし実際に芸能界に華々しくデビューできるのはほんの一部だけ。舞台俳優として活動していた私が見た、子役の姿勢をご紹介します。習い事上達に通ずる部分もあるかもしれません。

子どもの芸能デビューに大切なこと

子どもを芸能界デビューさせたくて、やみくもにレッスンへ通わせたり、親が必死になりすぎるのはNGです。一番大切なのは、レッスンに通わせることではなく

子どもの取り組む姿勢

です。ではどのように取り組み、上達していくのか、実際に私が舞台に出演していた経験から、子役を見て感じたことをまとめてみました。これは芸能界デビューへ向けてだけではなく、習い事や勉強にも通ずるところがあると思います。

基礎がしっかりできている

芸能の世界となると、確かにテクニックや能力も当然必要になっていきますが、意外と見落としているのが、基礎的なことです。

しっかりとしている子は、

あいさつ・感謝・礼儀

この3つがしっかりとできています。レッスンでは「おはようございます」のあいさつから始まり、他の先生や生徒には、「お疲れさまでした」と言い、レッスン後には「ありがとうございました」と小さな子どもでもハキハキと話しています。

どんなときもどんな人にでも、きちんとこの3つができていることが大事です。

まだ3歳だから、などと小さい子どもだからと甘やかすのではなく、あくまでも「私は大人と一緒に仕事をしている」とプロ意識を持つためにも、こうした姿勢は必要です。

この3つがしっかりしている子は、共演する大人も一緒にいて気持ちがいいですし、アドバイスをしようという気にもなります。

親の我流にならない

歌やダンス、演技などの習い事を始めると、親が子どもに「こうしたらいいんじゃない?」とつい口出ししたくなり、アドバイスをしたくなります。

しかしそれはNGです。特に芸の世界は深いもの。親の我流や思い込みによって、子どもが混乱し、間違った方向に進んでしまうこともあります。

プロの演出家や子役担当の指導者が言ったアドバイス以外のことは、言わない方がいいのです。これは芸能のレッスンに限らず、通常の習い事でも同じではないかと思います。

もし子どもがどうしたらいいのか迷い、アドバイスを求めていそうなときには

先生は何と言っていた?

と先生の言葉を思い出させて、先生からのダメ出しを次のレッスンの日までに、確実にクリアするようにします。

ダメ出しはメモする

もし、子どもがダメ出しを覚えていないときには小さなノートを持たせ、レッスンには必ずメモをさせるように習慣づけます。

帰宅してからメモするのでは忘れてしまいますので、どんな小さなことでもメモをさせ、1つも忘れないようにします。

そのときに自分が感じたことや、どうすればいいと思ったかなども一緒にメモをしていけるといいです。

この方法は、子役に限らず、舞台俳優もしていることです。もし次のレッスンまで日が空いたとしても、ブレずに自主練させるためにやることです。

一度言われたことは守り、自主練している

すぐに習ったことが身につくとは限りません。レッスンスタジオで学んだことがそのまますぐにできるわけはないので、必ず自主練をします。

芸能のレッスンでは技術向上のための指導を受けたり、コツを学びます。それを本当に自分のものにして、寝言でもセリフが言えたり、目をつぶっていてもダンスが完璧にできたりするように自主練は必須です。

家で鏡を見て練習をし、録音や録画をして、客観的に自分の現状を把握し、求められているものと比べて何が違うのかをわかるようにします。

スタジオによっては録音や録画が許可されているものもあるので、それを撮影するお手伝いを親がする場合もあります。子どもにも自主的に「このレッスン内容を一言も聞きもらさない」という意識を身につけさせています。

芸能のレッスンはお遊びじゃない

大人になって舞台俳優を仕事にしている人は子ども時代から、レッスンに対して真剣に取り組んでいます。

その努力と集中力の積み重ねが大人になって、他の人と差を生み、感動的な舞台を作っています。わが子を子役デビューさせたい気持ちがあるなら、その意識を持たせることが大切になってきます。

この記事を書いたライター

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番長みるくさん

劇団四季出身女優、6年間在籍。フィットネスの全国優勝の経験もある。外資金融勤務経験もあり、恋愛、自己啓発、金融、ダイエット、筋トレ、レシピの記事が得意。

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