子育てでヒヤリとした経験、ありますよね。特に自転車は危険と隣り合わせ。今回、にじいろ保育園大岡山の保護者の方と保育士さんに自身の体験談を聞きました。大事に至らないためにはどうすればいい?

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子育てでドキッとしたこと!自転車送迎のヒヤリが多い?

子育てをしていてヒヤリとする経験はつきもの。子育て中に起きたヒヤリハットを聞いたところ、吉田さんは「イスの背もたれに寄りかかって転倒」、村田さんは「炊飯器から出る蒸気に手を当てようとしていた」など、いろいろなエピソードを挙げてくれました。

中でも印象的な話は自転車にまつわるヒヤリ!「自転車の後部座席に娘を乗せて出かけた夫が、『走行中、娘が急に頭を横に出して、ポールに頭をガンとぶつけた』と言って帰宅してきたんです」と話してくれたのは村田さん。

6歳男子、5歳女子のママである村田さん

「娘はヘルメットをかぶっていなかったので、すぐに救急車を呼びました。幸い大事には至らなかったものの、重大なケガを負ってもおかしくない状況だった」と村田さんは当時を振り返ります。

吉田さんは「自転車の前と後ろに子どもを乗せているので、平らな場所に自転車を停めないと、子どもを自転車から降ろすときにバランスを崩して倒れそうになる」といい、実際に倒れたときの状況も話してくれました。

5歳と1歳の女の子ママである吉田さん

保育士の西田さんも、自転車で転倒した経験があるそうです。「雨の日でした。急カーブのところで、自転車ごと転倒したんです。子どもはシートベルトをしてヘルメットをかぶっていたので手をすりむいた程度でしたが、私は足をケガしました」。

保育士の西田さん

出勤前で急いでいた、雨で視界が悪かった、そんな悪条件も重なったのでしょう。「もしもあのとき、子どもにヘルメットをかぶせてなかったらと思うと、今でもぞっとします」と西田さん。

まずは頭を守ること!安全対策は何が必要?

頭を守ることがどれほど大切なのか、みなさんの体験談からうかがい知ることができます。今回、東京都青少年・治安対策本部交通安全課長・池野谷昌幸さんと佐藤道人さんが現状を教えてくれました。

「自転車は、手軽な乗り物ですが、事故で亡くなる危険もあるんです。ちなみに、2017年の自転車が関与した事故件数は、1万949件もありました」と佐藤さん。

東京都青少年・治安対策本部交通安全課長・池野谷昌幸さんと佐藤道人さん

自転車事故死者数の8割は頭部損傷が原因

2017年の自転車事故死者数は28人。その8割の方は、頭部損傷が原因で亡くりました。池野谷さん、佐藤さんは、常に心がけたい安全対策として、「大人も子どももヘルメットをかぶること」だと話します。

「道路交通法では、保護者の方は13歳未満の子どもにヘルメットをかぶらせるよう努めることになっていますが、東京都には、年齢関係なく自転車に乗るときはヘルメットをかぶってくださいという条例があるんです」

「手軽な習慣で命を守ることができるのに、ヘルメットをかぶっていなかったために亡くなるなんて、悲しいと思いませんか」。佐藤さんの言葉に真剣に耳を傾けます

電動アシスト付自転車を利用するときに注意したいこと

上り坂でも楽にこげる電動アシスト付自転車を利用するママも多いですよね。ただ、道路交通法の基準に適合しない製品も販売されているというから注意が必要。

「電動アシスト付自転車は、時速24キロを超えるとアシスト機能がオフになるものが定められています。よって、“時速30キロまでアシスト機能付き”とうたう自転車は、法令上、認められていません。まずは、違法な電動アシスト付自転車に乗らないこと」と佐藤さんは警鐘を鳴らします。

そして、電動アシスト付自転車を安全に利用するためのポイントも教えてくれました。

「乗る前にブレーキの利き具合を確認してください。そして、両手をハンドル、両足を地面につけて電源を入ること。自転車にまたがらずに、片足で地面を何度か蹴って自転車を発進させる“ケンケン乗り”は危険ですよ」

子どもだけでなく大人もヘルメットの着用を心がけたい

「お子さんはすんなりヘルメットをかぶってくれましたか?」と質問すると、「上の娘は嫌がって泣いて暴れることも…。でも、かぶらないとダメなんだと何度も何度も繰り返し言い聞かせたら、かぶるようになりました」と吉田さん。

村田さんは、「上の子はヘルメットを気に入って、ヘルメットをかぶったまま外で遊ぶほどでした。ただ、壊れてしまってから買い替えてないんです。今日をきっかけに、早く用意しないとと思います」

子どもにヘルメットの意識は高い、では親は?

にじいろ保育園大岡山は、ヘルメット着用に意識の高い保育園です。みなさん、“子どもにはヘルメットを”という意識がとても高い一方で、自分自身のことになると…。

「自転車事故件数だけを年齢層別にみた場合、山なりになるのが30代~50代。2017年は30代が一番多いです」という佐藤さんの話に、みなさんは少しビックリした様子。

「通勤時に自転車を利用する場合、ヘルメットを持って電車に乗るわけにもいかないし…」
「セットした髪がぐちゃぐちゃになるのは嫌だし。結構、ハードルが高いかも」
「レースにでも行くのか!?というようなヘルメットのデザインが多くて、ちょっと恥ずかしいかな」という意見が出ました。

オシャレを意識した大人用ヘルメットを試着してみました

そこで、いろいろなタイプのヘルメットを実際にかぶってみることに! 

「軽いですね。それにさっと装着できる」(吉田さん)、「折りたためるタイプがあればもっといいですね」(保育士の柳瀬さん)

「思った以上にすっとなじむ!」

ほかにも、「無地の帽子型だと、あまり違和感がないかも」「UVカット付きだとなおいい」など大いに盛り上がりました。デザイン性や機能性がもっとよくなれば、ヘルメットをかぶる大人もだんだん増えてくるかもしれませんね。

「意外に軽い!」と保育士の西田さんと本橋さん

ヘルメットの正しい着用法を確認

ヘルメットは正しく着用しなければ、いざというときに十分な力を発揮することができません。佐藤さんから聞いた4つのポイントを、ぜひ確認してみてくださいね。

  1. 正しい角度で装着
  2. ヘルメットの先端がまゆ毛のすぐ上にくるように角度を合わせ、左右均等にかぶる
  3. あごとあご紐の間に人差し指一歩入れられるか確認
  4. 耳元のV字のねじれチェック

東京都の「自転車ヘルメット」のページはコチラから

取材協力 ライクアカデミー株式会社:https://www.like-kn.co.jp/academy/

PR: 東京都青少年治安対策本部総合対策部交通安全課