2017.08.14 / 2017.08.17
人材総合サービス業でワーキングママ支援事業を立ち上げた35歳のぎゅってママ。1人目出産後、妊娠前とは違うサポート業務に復帰したことをきっかけに、仕事のやりがいを見つめ直す。2人目の育休が転機となった彼女の前向きな活動とは?
ママ紹介&平日のタイムスケジュール
平日のタイムスケジュール
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- 6:00
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起床。朝食と夕食を準備し、洗濯、自分の支度、子どもたちの支度
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- 7:30
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長男は小学校へ登校、長女保育園へ登園
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- 9:00
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出勤
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- 17:00
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退勤
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- 18:00
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長男を学童にお迎え
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- 18:30
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長女を保育園にお迎え
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- 19:00
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帰宅後、夕食
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- 20:00
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入浴
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- 20:30
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子どもたち寝かしつけ
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- 21:00
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残っている家事ををしたり、テレビ・新聞を読んだ、夫と団らん
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- 24:00
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就寝
[家事分担]ママ60% パパ40%
「夫も家事分担するのは普通のことだと思っています(笑)。時間が合えば、お迎えも行ってくれますし。家事の中でも私も夫も料理が苦手なので、あらゆる宅配の料理キットを取り寄せて、調理と味見をした結果、コープのものをよく利用しています。」
「今育児のサポートは、スリール(※1)のワーク&ライフ・インターンにお願いしています。紹介された大学生インターンが家に来て、仕事と子育ての両立を家庭で学びながら、子育てサポーターをしてくれます。
学童や習い事のお迎えを頼んだり、公園で遊んでもらったり、ご飯を作ってもらったり。今はとてもかわいい女子大生が2人来てくれているのですが、家に帰ると“おかえりなさーい”と笑顔で迎えてくれて、私がいやされています。」
[仕事]結婚を機に東京へ。1人目を出産後の復職で陥った“マミートラック”
「東京の大学を卒業して、地元・山形にUターン就職したのですが、結婚を機に東京に戻り、転職しました。就職系WEBメディアで編集の仕事をしていました。それから1人目を出産、育児休業を取得して職場復帰したのですが、いわゆる“マミートラック”に陥りました。」
“マミートラック”とは、働く女性が育休後に復帰すると、業務のサポート的な役割にまわされ、やりがいを感じられなくなることで、陸上のトラックをグルグルと周るように、昇進や昇格から外れてしまう様子になぞられています。
本当の気持ちを上司に伝えて、マミートラックから抜け出せた
「上司はすごく配慮してくれたんです。私も、時短だし、子どもが熱を出したら帰らないといけないし、という気持ちから、あまり疑問を持たずに、妊娠前とは違うサポート業務で職場復帰しました。でも、しばらくすると、かわいい子どもと離れてまでやりたいことなのかな、ともやもやし始めて。
本当は編集の仕事がしたいと、思い切って上司に話すと、やりたいならぜひやってとすんなりOKしてくれたんです。試行錯誤しましたが、なんとかやることができました。自分でできないと決めつけていたんですね。」
[育休]2回目の育休は、同じ思いのワーキングママ仲間と出会うボランティア活動に参加
「1人目の育児は、初めてのことばかりで、いっぱいいっぱい。復帰後の働き方は“流された”という意識があったので、気持ちに余裕の生まれた2人目の育休では、自分のキャリアや育児と仕事の両立に悩んでいる仲間に会いたくて、“育休中のボランティア”活動に参加しました。」
今回のぎゅってママが参加したのは、認定NPO法人サービスグラントが提供するNPO・地域活動団体などの活動基盤に貢献するボランティア活動「ママボノ(※2)」。ママが持つ会社での業務スキルを登録し、「プロボノワーカー」としてチームで問題解決に取り組みます。復職に向けたウォーミングアップと社会貢献ができるプログラムです。
「7人のチームで、NPOのチラシを作りました。メンバーの仕事の進め方が勉強になりましたし、自分の強みとなるスキルにも自信が持てました。キャリアについて同じ思いを持ったママたちとの出会いは大きな財産です。活動が終わってから半年以上経ちますが、今も定期的に集まって、近況報告やお互いの悩みを話したりして、とても大切な仲間です。」
[復職]やる前からあきらめない!復帰後、新規事業コンペに挑戦
「育休中に社内の新規事業コンペがありました。社内のワーキングママ3人で、それぞれが経験してきた仕事と育児の両立をヒントに、“ワーキングママのキャリア支援”の企画を応募。これが通って、7月の職場復帰を機に事業を立ち上げることになりました。」
「私が1人目の時に陥ったマミートラックの経験を、ほかの人には経験してほしくないという思いがあります。後ろめたさ、申し訳なさを感じることなく、将来のキャリアに目を向けていきいきと働きたい、そんなワーキングママたちの可能性を広げたいと考えています。やる前からあきらめないでほしいですね」
[未来]これからは、ふるさとへも恩返しがしたい
「Uターンして就職したのは山形の新聞社でした。結婚を機に上京する時“いつか山形に恩返しします”と言って辞めたのがずっと心に残ってて。今年、山形を離れて10年だし、ワーキングママのキャリア支援という自分の軸も見えてきたので、山形でも活動しようと思っています。実は山形は共働き率が全国で上位で、ワーキングママが多いんです。」
働くママたちが、知らず知らずに陥る“マミートラック”。「やる前からあきらめない」という思いが、子育ても仕事もがんばりたいママたちの背中を後押ししてくれるはず。さまざまな立場の気持ちを知っている今だからこそできる“ワーキングママのキャリア支援”。いよいよ扉が開かれます。
※1 スリール:http://sourire-heart.com/
※2 ママボノ:http://mamabono.org/
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