2019.07.25
共働き生活を十年余り自由に過ごしてきたけれど、40歳を前に未来の家計が不安に。一時的な収入減や夫の老後の備えについてお金のプロが答えます。
家計簿 Check!
- 月間収入(手取り)
-
- パパ
- 320,000円
- ママ
- 200,000円
- 月間支出
-
- 住居費(ローン※残29年)
- 112,000円
- 食費(外食費・パパの酒代含む)
- 75,000円
- 水道・光熱費
- 25,000円
- 保育・教育費
- 50,000円
- 通信費
- 15,000円
- パパ・ママの保険料
- 30,000円
- 子どもの保険料
- 3,000円
- 車費(ローン・ガソリン代)
- 37,000円
- レジャー費
- 10,000円
- パパのお小遣い
- 40,000円
- ママのお小遣い
- 15,000円
- その他(医療費・子ども費等)
- 18,000円
- 貯蓄(先取り預金含む)
- 40,000円
- 貯蓄性保険
- 50,000円(※)
- ボーナス時収入(手取り/年間)
-
- パパ(年2回)
- 1,300,000円
- ボーナス時支出(手取り/年間)
-
- 帰省費用(年2回)
- 100,000円
- 住宅ローン返済(年2回)
- 350,000円
- 臨時お小遣い
- 50,000円
- 保険料(自動車保険等)
- 300,000円
- ふるさと納税(酒の返礼)
- 50,000円
- その他(冠婚葬祭・車検等)
- 250,000円
- 貯蓄
- 200,000円
- 現在の貯蓄
-
- 貯蓄
- 1,800,000円
ミニアドバイス1「住居費」
変動金利0.8%の借り換えを検討中とのこと。固定ローンへの借り換えは、保証料と手数料など数十万円の一時金が掛かり、月額返済額も上がります。低金利の今は、もう少し様子を見ましょう。
ミニアドバイス2「貯蓄性保険」
固定費の割合が重いYさんの場合、保険や備えより現金を手元に残すことが先決。次男の教育資金は積立方式の学資保険ではなく貯蓄で、今後のキャリアアップに合わせて無理なくためるのも手です。
※長男学資保険(18歳満期180万円)、パパとママの積立保険(70歳満期1000万円)
advice 1パパ収入内でのやりくりは至難!今は現状キープを
住居費、車費、保険料などの固定費に食費を加えた時点で支出が32万円を超え、パパの収入内でやりくりするのは難しい状況。食費はお子さんの食物アレルギーを十分考慮されていますし、「車は2台から1台に」「格安スマホに変える」といった節約も既に行っており、これ以上見直しする余地はほぼありません。今年4月の保育料負担減、さらに今後保育料無償化と昨年度より約5万円の保育料減が見込めますが、6月からの収入減でプラスマイナス0に。貯蓄型保険での資産形成が中心なので、年間50万円は手元に残る預貯金として確保できると安心です。
advice 2時期を見て ママのフルタイム復帰の検討も
パパの退職時に、次男は20歳。大学に進学した場合、残りの教育費と住宅ローンが残ります。退職金で繰り上げ返済しても、54歳でのリタイアは早いので、パパと同業の先輩の例も聞いてセカンドキャリアの参考にしましょう。ママが手に職を持っているのは強み。今後時期を見て収入増も検討しては。大学資金として18歳までに子ども1人につき300万円は確保しておきたいところ。例えば、次男が8歳の時にママがフルタイム復帰し、収入アップした中から3万5000円を毎月ためていくと、10年で420万円(長男120万円+次男300万円)となります。
手元に残る資金 年間50万円以上を目標に
収入 | Before | After |
---|---|---|
ママ | 200,000円 | 150,000円 |
支出 | Before | After |
---|---|---|
食費 | 75,000円 | 70,000円 (酒代の一部) |
保育・教育費 | 50,000円 | 20,000円 (10月以降) |
貯蓄 | 40,000円 | 15,000円 (6~9月。10月以降は25,000円) |
result現状を夫婦でシェアし 家計の引き締めを
保育料無償化により保育料負担は減るとはいえ、時間外保育料や給食費は掛かりますので、財布のひもは引き締めるのが賢明。ママが家計を一括管理し、パパにお小遣いを渡す方法が功を奏し、貯蓄も地道にでき始めていますが、浪費傾向があるというパパが不安の種。当面の厳しい家計状況は夫婦で情報共有し、臨時的な支出の計画化が大切です。
診断してくれたのは
- 氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )
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女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。個人相談やメディアを通じ女性の活躍を支援。著書に「北欧式 お金と経済がわかる本」(翔泳社)他。
※この記事は、2019年7月発行の「ぎゅって首都圏版特別号」に掲載した記事を再編集したものです
illustration AKIBA Akiko