/ 2019.11.22

出典:あんふぁんWeb

息子の6歳の誕生日に旅行に行ったときのこと。宿泊しているホテルの温泉に入りながら、6歳になってやってみたいたいことを聞いてみました。すると、「ぼく、ユーチューバーになりたい!」との答えが。

今や、小学生のなりたい職業ランキングに必ずランクインするというユーチューバー。息子も普段からよくYouTubeを見ていたので、いつかはこんな日が来るかもとは思っていましたが、6歳で言い出すとは!

やりたいことを宣言した息子は、気分もノリノリ。「今日撮影してみたい!」と言い出したので、物はためしと、さっそくホテルのロビーで動画を撮ってみることにしました。

撮影してはみたものの…

「3、2、1、スタート!って言ったら撮り始めてね」というので、言われた通りスマートフォンで撮影。

泊まっているホテル説明の動画を1本、息子が最近ハマっているスポーツ「パルクール」の説明の動画を1本、合計2本を撮影しました。20秒ほどの動画でしたが、それを見た息子は「本物のユーチューバーみたい!」と大喜び。

この撮影だけで満足してくれることを期待していたのに、なんと、「どうしてもYouTubeにアップロードしてお友達に見せたい」と言い出しました。

親目線で見ればほほえましい動画ですが、どう見ても人気ユーチューバーになれるとはとても思えないうえに、顔も含めた個人情報をYouTubeで公開するのはさすがに抵抗が…。

出典:あんふぁんWeb

「パルクール」を紹介したあと、実際にやってみているところ

YouTubeに「限定公開」でアップロードしてみたら

YouTubeへの動画アップロードについて調べてみたところ、アップロードする際、「公開」「限定公開」「非公開」の3つのプライバシー設定があることが分かりました。「限定公開」はその動画のURLを知っている人だけが見ることができます。

これなら、家族やお友達にだけ動画を見てもらうことが可能。さっそく撮影した動画を「限定公開」でアップロードし、興味をもってくれたお友達にはURLを送って見てもらうことにしました。

お友達からは大好評!すっかりやる気に

見てくれたお友達や、お友達のママやパパからは「すごいね!」「本物のユーチューバーみたいだよ!」と言ってもらえた息子。お世辞まじりの意見に刺激されたのか、さらにユーチューバー熱が加熱。それからはヒマさえあれば次の動画のテーマを考えるようになりました。

最初は「困ったな、早く飽きてくれないかな」と思っていたのですが…。最初の撮影から数週間すると、少しずつ息子に変化が見え始めたのです。

まず、最初は棒読み状態だったセリフにメリハリがついてきました。また、その時の動画のテーマに関連するモノを持って撮影に挑むなど、事前に準備をするように。

できあがった動画を見ながら、見る人側からの見やすさや分かりやすさ、面白さを意識するようになってきたのです。親目線ではありますが、素人ながらもどんどんクオリティーが上がっていくのにビックリ。

もうひとつ嬉しかったのは、英語のスピーキング能力の向上。普段アメリカのユーチューバーのチャンネルばかり見ている息子は、自分の動画もすべて英語で行っていたため、英語のスピーキング能力が飛躍的に伸びたのです。

息子がユーチューバーになりたいと言い出したとき、私としては口に出さないながらも、宇宙飛行士になりたいとか、研究者になりたいとか言ってほしかったなと思い、複雑な心境でした。

しかし、今回、息子が自ら工夫を重ねて変化していく様子を見ながら、これから何かを発表などする場が出てきたら、このユーチューバー体験が生かせるに違いないと思っています。

子どもが何かをしたいと言い出したときは、たとえ賛成できないような内容だったとしても、頭ごなしに反対せず、今回のように上手く解決策を見つけられれば、思わぬ形で子どもの成長を見られるものだなと私も勉強になりました。

<文・写真:ライター 芳賀千歳>