出産前の家事スキルは“ごく普通だった”という4人のパパ。ところが今や、その力はママから“頼りになる”と言われるレベルに。今日に至るまでの日々や、パパなりの思いを聞いてみました。

index目次

平日できない分を休日にリカバリー!

品田友さん(33歳)

東京都在住。[職業]会社員(製薬会社営業)[家族構成]妻(会社員)、子ども(4歳男・1歳男)

夫婦の家事・育児分担の割合は?


夫3:妻7。平日はほぼできないので、土日の家事(料理、掃除)がメイン。料理は3食全て家族のリクエストに合わせて作り、お風呂と寝かし付けも。時間があればいつでも子どもと一緒に遊びます。

パパは家事力をどうやって身に付けた?


子どもが生まれて、だらだらしているのが申し訳なくて始めました。好きな家事は料理ですが、もともとの腕前は普通以下。偏食の息子にいかに食べさせるか試行錯誤していたら、格段に腕が上がりました。

パパが用意した食卓を見せて!


妻が作らないものを作るように心掛けていて、お店で食べられるような見た目、味にすることが目標です。調味料をムダに増やさないレシピを参考にしています。

“子育て”はどうですか?


「パパすごい!」と思ってもらえることがモチベーションです。虫嫌い(特にセミ)も息子のために克服。捕ったセミをとても喜んでくれて、大人になっても成長できることを学びました。

今思っていることやこれからの目標は?

個人的な考えですが、男性が思っている以上に、知らないうちに妻がやっている見えない家事はたくさんあると思います。全てを行うことは難しいと思いますが、気付いたときにやることが、家庭円満につながるのかなーと思っています(笑)。その少しの気付きで、妻と子どもの笑顔が見られるとか見られないとか…。

今は寝かし付けの後、お酒を飲みながら本や漫画を読んだり、映画を見たりすることが週末の楽しみです。

家事力ゼロから子どもの入院を機に奮起

芳井章さん(33歳)

大阪府在住。[職業]会社員(求人広告営業)[家族構成]妻(フリーランス)、子ども(4歳男・2歳女)

夫婦の家事・育児分担の割合は?

在宅勤務の日は夫5:妻5。出社時は夫4:妻6。在宅の日は子どもが保育園から帰ってきたタイミングで仕事を終了。ママがフリーランスで深夜に仕事をすることもあるのですが、自分が出社時は寝かし付けが終わってからの帰宅となることも多いため、翌朝はママを起こさず自分がすることで、ママの負担を軽減するようにしています。

パパは家事力をどうやって身に付けた?


家事はほとんどしていませんでした。しかし、長女が生後2カ月のときに5週間入院し、上の子と2人きりの生活に。自然と家事力が身に付きました。

パパが用意した食卓を見せて!


昨年、転職に伴い約1カ月半の専業主夫生活を経験。記念すべき初日のメニューは冷凍食品や総菜を並べただけなのですが、これでもヒーヒー言っていました。

“子育て”はどうですか?


最近の悩みは、上の子が下の子に不公平感を感じてしまうこと。つい息子に厳しく、娘に甘くなりがちで「パパは○○ちゃん(妹)ばっかり!」と怒られることもあり、難しいです。

今思っていることやこれからの目標は?


専業主夫期間を経たことで、「家事・育児をメインで担うことの大変さ」が分かりました。仕事と育児のバランスも常に悩んでいますが、その時その時でママと協力して頑張っていきたいです。

コロナ禍をきっかけに地方移住した育休中パパ

熊田勇真さん(33歳)

埼玉県在住。[職業]会社員(映像クリエイター)※育休中[家族構成]妻(美容師)、子ども(5歳女・4歳男・0歳男)

夫婦の家事・育児分担の割合は?


5:5。私が朝食準備・園への送り・ゴミ出し・食器洗い・公園遊び・寝かし付け。妻は洗濯・夕飯作り・掃除・園のお迎えなど。得意やこだわりのある家事を優先しています。

パパは家事力をどうやって身に付けた?

一人暮らしで基本の家事はできていたものの、あくまで最低限のレベル。結婚を機に妻がそのレベルを引き上げてくれました。子どもが生まれてからさらに「幼児の繊細さにも対応したレベル」にアップ。仕事と同じで、先輩の動きを見て盗み、トライ&エラーを繰り返すことでだんだんコツや要領がつかめたように思います。

パパが用意した食卓を見せて!


好きな家事は料理。時間をかけて作る大げさな料理や、ネットで話題のレシピより、子どもたちが食べてくれる料理が一番!と気付くのに1年かかりました(笑)。

“子育て”はどうですか?


楽しいです!上の2人とは園から帰宅後に、走り回って満足するまで公園をハシゴするのが日課です。習い事選びも、無料体験できるところには大概一緒に行きました。

今思っていることやこれからの目標は?

たまたま今の職場が男性の育休取得者が80%という環境だったので、3人目にして初めて育休を取得しました(1年間)。1人目・2人目のときには見られなかった寝返りやハイハイする瞬間を見れたのは一生の宝物です。

また、コロナ禍・テレワークをきっかけに、埼玉県内で少し田舎の方へ移住。家族と過ごす時間や家事のできることも増えました。出来ることが増えると見える世界が広がりますね。

料理から保育園の準備までこなすオールラウンダー

佐野元春さん(32歳)

埼玉県在住。[職業]公務員[家族構成]妻(公務員)、子ども(4歳男、2歳女)

夫婦の家事・育児分担の割合は?

5:5のときもあれば、仕事がどちらかが大変なときは偏るときもあります。決まった担当は特になし。ママが残業で遅くなれば、お迎え、ご飯、お風呂、キッチンリセットなどをやります。ママが早く帰れたときでも、夕飯の片付け、キッチンリセット、翌日の保育園の用意までやっています。

寝かし付けと歯磨きの仕上げは、子どもたちが嫌がるのでママの担当です。

パパは家事力をどうやって身に付けた?


料理は学生時代のアルバイトのキッチンでの経験が役に立っています。見えない&細かいところの掃除は少し苦手で、お風呂の排水溝掃除などは忘れがち(笑)。苦手なところはお互いカバーし合っています。

パパが用意した食卓を見せて!


豚のしょうが焼きとサラダ。レタスは水にしばらくつけてパリッとさせています。トマトとモッツァレラチーズのサラダ、オリーブオイルの風味が最高でした。

“子育て”はどうですか?


子どもが「パパじゃ嫌だー!」と言うときは正直ヘコみます…。けれど、私がいないときに「パパいつ帰ってくるかな?」「パパに見せたいな」と言っていると聞いて、復活です。

今思っていることやこれからの目標は?


共働きをするからには、仕事も育児も家事も一緒にやろうと夫婦で話をしました。特に育児はママにしかできないこともありますが、他にもできることはたくさんあるので、そこはしっかりやると決めて実践しています。

こちらもチェック!
▶のぞいてみたい「となりのパパの家事・育児事情」パパが主体的にしているのは?

※この記事は、2021年11月発行の「ぎゅって12月号首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

イラスト/Yone