2022.02.26
「いつも自分ばかりやっている…」と思っている、いわゆる“見えない家事・子育て”。7割ものママ・パパがこれに負担を感じています。そこで、主だったものをまとめてみました。さらに、トラブルなく夫婦で共有するポイントを、女性や共働き夫婦のキャリアの専門家・川崎貴子さんに聞きました。
index目次
お話を聞いたのは
- 川崎貴子さん
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リントス株式会社代表。働く女性をサポートする人材コンサルティング会社の起業や、結婚サイトの運営など、“女性マネージメントのプロ”。共働き家庭へのコラム執筆も多数。自身も2女の母。
※2021年11/8~12/3に読者にWebでアンケートを実施。有効回答数648
家事編
■エンドレスタスク
麦茶作り
- 麦茶を作り続けている(33歳)
- 先読みしたお茶作り(37歳)
- お替わりを入れてあげる(43歳)
食べこぼしの片付け
- お菓子の食べこぼしをずっと追う(38歳)
- 子どもの食事イスの布巾がけ(33歳)
水筒を洗う
- 家族5人の水筒を毎日洗う(パッキンの茶渋も取る)(36歳)
■補充イライラ・ビッグ3
シャンプー
- なくなると、フタが開いたまま置いてある。入れておいても何も言われず報われない(28歳)
- 容器を洗って詰め替える(33歳)
洗剤
- 詰め替え作業が大変(37歳)
トイレットペーパー
- 誰もペーパーホルダーに予備を置かない(41歳)
- 芯(しん)を捨てる作業(32歳)
■気付けばマウンテン
DM・チラシ
- 必要かどうか仕分けるのは地味に手間(34歳)
書類の整理
- 住宅関連の書類整理、保険や投資に関連した調査や手続き(33歳)
- 子どもの書類(34歳)
資源ごみ
- 通販の段ボールや包装を片付ける(33歳)
- ペットボトルのラベルを取る・洗う・つぶす(36歳)
■“ぱなし”片づけ隊
置きっぱなし
- テレビのリモコンや使った除菌スプレーなど、テーブルに散らかっている物を定位置に戻す(37歳)
使いっぱなし
- 洗面所周りで、髪の毛やヒゲが散乱しているのを黙々と拭き取る(37歳)
- 脱ぎっぱなしの上着をハンガーにかける(40歳)
- 玄関の靴をしまう(36歳)
開けっぱなし
- 引き出し、扉、窓を閉める。お風呂のふたを閉める(35歳)
- トイレの便座を下げる(40歳)
食べっぱなし
- お菓子などのゴミがそのまま。言ったらやってくれるが、毎回言うのも面倒(34歳)
■季節限定
衣替え
- 家族全員の衣替え(43歳)
- 子どものサイズアウトした服の整理(37歳)
夫婦だけで会話する時間を持つことが大切
「見えない家事」は根負けする人がやってしまうもの。とはいえ、「察してほしい」は一番のNG。「普段から夫婦だけで会話する時間を持つこと」を心掛け、さりげない会話の中で伝えましょう。
普段から夫婦の会話が少ないという人は、相手の意識を変えるには、自分の行動を変える必要があると思って、伝えることから始めましょう。その際、「今、料理をしているから、お風呂を洗ってくれる?」など、自分の状況やお願いする理由などを「枕詞として伝える」と、相手に受け入れられやすいです。
一方で、見えない家事の中には、本人以外の家族には必要がない場合も。家事を仕事のタスクのように捉え、見直しましょう。その際のポイントは、「道具・頻度・導線」。便利家電やサービスなどの「道具」で補えるものはないか、「頻度」を減らしてもいいものがないか考えましょう。そして、料理、掃除など大きな項目を得意な方に割り振り、その「導線」に合わせて見えない家事をくっつけるとスムーズです。例えば、ゴミ集めとゴミ捨ては、一人にまとめてしまいましょう。
イラスト/イラカアヅコ
※この記事は、2022年2月発行の「ぎゅって3月号首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです