子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。49回目は「自分をみつめる時間」に関して。

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「書く」ことで自分を客観視する

子育て中のお母さんは本当に毎日忙しいです。自分自身とゆっくり向き合う時間なんて、なかなか取れません。また、子どもと向かい合っているときにはどうしても感情的になってしまいがちです。

そこで、自分が考えていることや普段子どもに言っていることを書き出してみると、それまで気がついてなかったことを発見したり、自分を冷静に見つめたりすることができます。

1回につき5分で良い

思いつくままに書くだけでも、自分の考えを客観的に見ることができます。すると、今後のよい対処方法も浮かんできます。

実際「子どもがわかるように説明できていない」「言い方がキツすぎる」などの“気づき”を得る人がほとんどです。

ゆっくり書く時間などないと思うかもしれませんが、一度にまとめて書く必要はありません。1回につき5分ほどでいいので、少しずつ書き出してみましょう。

さらに、この機会に子育てだけでなく自分がどんなときにうれしくて、どういうことに幸せを感じるのか、自分の心をのぞいてみます。きっと何か新しい自分を見つけられるはずです。

書き出すことでストレスを吐き出す

でも普段日記やメモを取らないから、突然書いてみましょうと言われても何を書いていいかわからない、という人のために10の項目を挙げておきます。

  1. 昨日、子どもに言ったこと
  2. 「こんなこと言っていいのかな?」と疑問に思いながらも、今まで子どもに言ってしまった言葉
  3. 自分はどんなときに怒りっぽいか。どんなことにイライラしやすいか
  4. イライラしているときに、つい子どもに言いがちな言葉やフレーズ
  5. 自分のやる気が出た言葉
  6. 自分が子どもなら、どんな言葉をかけられたいか(これをもとに、2と4を書き直す)
  7. 子どものいいところを10個以上書き出す
  8. 子どものことに関して、うれしかったこと
  9. 子どもが生まれる前と生まれたあとで、自分が変わったこと
  10. ストレス発散方法を50個を目標に書いてみる

例:8の場合

  • 無事に生まれてきてくれた
  • 最初の話した言葉が「ママ」だった
  • 何だったかわからないけどプレゼントをくれた
  • 疲れているときに「大丈夫?」と声をかけてくれた

などを書きます。

例:9の場合

  • 自分がいちばん大事だったけれど、自分より大事なものができた
  • 自分ひとりなら主張するけど、子どもに関わることは我慢するようになった

など、具体的に書いてみます。

最後の10は、50個を目標に、できるだけ多く書き出します。

花を飾る、友達と電話でおしゃべりをする、ネットで行きたい場所を検索する、好きなケーキを買ってきて自分だけで食べる、など何でも良いのです。

自分の心の中を整理し落ち着かせるきっかけになります。ぜひ参考にして一度書き出してみてくださいね。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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