育児の悩みの一つである「寝かしつけ」を助けてくれるプロジェクター絵本「おそらの絵本」がいまSNSで密かにブームに!製造・発売を手がけるライブエンタープライズに、商品の魅力や寝かしつけの効果とその理由について聞いてきました。

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新・寝かしつけの救世主!?

「寝かしつけ」は、育児の悩みのうち、最もポピュラーなものの一つです。そのため、寝かしつけアイテムへの需要は高く、たとえば、「おやすみロジャー」や「おやすみ、エレン」など子どもを寝かせることを目的とした絵本は、通常、1万部でヒットとされる絵本業界で累計100万部を突破しています。

そして今、新たな寝かしつけアイテムとして注目を集めているのが、昨年12月に発売されたプロジェクター絵本「おそらの絵本」。なんと発売からわずか約半年で、累計販売本数は約5万本というから驚きです。

子どもが夢中になる絵本

「おそらの絵本」は、スマートホンのLEDライトを使って、寝室の天井に映像を映し出す、プロジェクター絵本のこと。

左・「おそらの絵本」のプロジェクター/右・絵本「おつきさまのかぞえうた」(ディスク)

使い方はとっても簡単。読みたい絵本(ディスク)を専用のプロジェクターに差し込み、プロジェクターのクリップ部分でスマートホンを挟むだけ。

部屋の電気を消して、子どもとベッドに横になったら、スマートホンを天井に向けて、専用のスマホアプリ(無料)を立ち上げます。あとは、画面の指示に従って、お母さんがお話を読み、ディスクを指でひとコマずつ動かし、次の場面を映し出していきます。

BGMや効果音が絵本に装備されている

無料アプリには、子どもが絵本に夢中になる工夫がいっぱい。オルゴールのBGMは全部で7種類あり、その日の気分によって作品の雰囲気を変えるのに一役買ってくれるほか、読み聞かせの途中で、場面ごとに用意された効果音を鳴らせば、絵本の世界をさらに素敵に演出してくれます。

また、プロジェクターは、2~3メートルの距離まで投影が可能で、ピントの調節もOK。画面サイズは横幅最大60センチあり、なかなか迫力ある映像が楽しめます。

天井に映し出した様子

デジタルとアナログの絶妙な組み合わせ

「寝かしつけでストレスを抱えているお母さんの助けになればと思ったのがこの商品が生まれたきっかけ」と話すのは、製造・発売を手がけるライブエンタープライズの事業開発部長・大木さん。

アナログなママも楽チン操作

「おそらの絵本」は、子どもはもちろん、お母さんのこともよく考えて作られています。まず挙げられるのが「簡単さ」。スマートホンを使うとなると難しいのでは?と思うかもしれませんが、操作のほとんどがアナログで、慣れた自分のスマートホンで簡単に操作ができる仕組みになっています。

また、アプリが絵本を読みあげるわけではなく、あくまでも読むのは、お母さん。これは、一般的な絵本同様、“親子で楽しむ”ことを目的としているためです。お母さんの声なら、安心感があり、子どもを自然な眠りへと導くことができます。

絵本「がんばる!はたらくくるま」のディスク。黒い四角がフィルムで、計16個の画面で構成されている

次に挙げられるのが、「価格の安さ」です。ディスクの価格は、一般的な絵本と大差ない800円(税別)から。「お母さんが気兼ねなくお財布から出せる金額にしたかった」と大木さん。プロジェクター本体も、絵本「すやすやコロコロ」付きで1800円(税別)と、手に取りやすい価格です。

プロジェクターは、スマートホンの機能を活用することで、機能を最小化し、コストを抑えたとのこと。また、前もって絵本をプロジェクターに実装するのではなく、ほしいものだけ買えるよう、ディスクは別売りに。その結果、手の届きやすい価格が実現できました。

寝かしつけ効果の理由とは?

2~7歳対象絵本:左・「おやすみ、ロジャー」/右・「おやすみエレン」

「おそらの絵本」の反響は想像以上だったと大木さん。「『おそらの絵本』が読みたいと、子どもが自分からベッドに行ってくれるようになった」「寝かしつけでぐずらなくなった」「早寝の習慣がついた」と、喜びの声が続々と届いているそうです。

なぜ「おそらの絵本」が寝かしつけに効果があるのでしょうか。もちろん、絵本の魅力、映像を天井に映し出すエンタメ性、いつものお母さんの声による読み聞かせが理由でもありますが、それとともに、大木さんは次のように分析しています。

「寝かしつけで絵本を読むときは、電気をつけて、ベッドに座って読みます。一方、『おそらの絵本』は、電気を消して、横になってから絵本を観ます。

『おそらの絵本』を読み始める段階ですでに眠りのスタイルを作り出しているため、入眠への移行がスムーズなのだと思います」。

1~6歳対象絵本:左・「おおきなかぶ」/右・「北風と太陽」

現在、絵本のラインナップは、全12冊。前述した“寝かしつけ絵本”のベストセラー「おやすみロジャー」「おやすみエレン」のほか、「おおきなかぶ」「北風と太陽」など定番の名作も並びます。

12種類ある中でも一番の人気作品「おつきさまのかぞえうた」

興味深いのが、「寝かしつけ」以外の使いみちです。旅行やキャンプに持っていったり、お楽しみ会の一環として利用したりするお母さんもいるとか。アイデア次第で使い方は無限に広がりそうですね。

この記事を書いたライター

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田賀井リエさん

フリーライター&エディター。日々、ママに役立つ情報にアンテナを張り、発信している。生き物と機械おたくの息子と、おしゃれが大好きな娘のママ。

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