2019.01.13
収入はそれなりにあるけれど、使途不明な支出が多く、計画的に貯蓄をしていないK家。私立小への進学や住宅購入に備えた、家計管理の方法とは?ファイナンシャルプランナーが答えます。
家計簿 Check!
- 月間収入(手取り)
-
- パパ(家賃補助6万円含む)
- 350,000円
- ママ
- 270,000円
- 月間支出
-
- 住居費(家賃)
- 98,000円
- 食費(外食費含む)
- 60,000円
- 水道・光熱費
- 15,000円
- 保育・教育費
- 85,000円
- 通信費(インターネット・携帯電話)
- 15,000円
- パパのお小遣い(ランチ代・交際費含む)
- 40,000円
- ママのお小遣い(ランチ代・交際費含む)
- 40,000円
- 子ども用品(洋服・おもちゃ)
- 20,000円
- レジャー費
- 10,000円
- その他(使途不明金)
- 117,000円
- 貯蓄
- 120,000円
- ボーナス時収入(手取り・年間)
-
- パパ
- 1,800,000円
- ママ
- 1,000,000円
- ボーナス時支出(年間)
-
- 保険料(パパの保険)
- 440,000円
- 旅行・帰省費
- 500,000円
- 臨時出費(冠婚葬祭費など)
- 200,000円
- パパ・ママのお小遣い(洋服・美容代など)
- 600,000円
- 現在の資産
-
- 貯蓄
- 8,000,000円
ミニアドバイス1「住居費(家賃)」
実家の敷地に一軒家を建てたいとのこと。一般的にローンなど住宅関連費は手取り収入の25%まで。私立に行かせる場合は、さらに抑えられると安心です。家賃補助が出る間は、賃貸で暮らすのが得策です。
ミニアドバイス2「保険料(パパの保険)」
ママも保険に加入して、病気などに備えましょう。30歳なら掛け捨ての死亡保障付きの医療保険に2000円程度で入れます。妊娠すると保険は入りにくくなるので、第2子妊娠前に検討を。
advice 1私立小学校の教育費の目安は年間約150万円
私立は、小学校なら年間約150万円、中学校なら年間約130万円はかかります(※1)。備品や交際費も、公立より高額になる傾向が。この金額を払い続けながら家計の黒字を維持できるかどうか、見極めが必要です。
N・Kさんの場合、一年間の貯蓄額が約250万円(※2)なので、学費は支払えるとしても貯蓄額は少なくなります。2019年10月から保育料無償化が始まるので、ためられる時に計画的に貯蓄する習慣を付けて。
※1 学校教育費+給食費+学校外活動費(文部科学省「子どもの学習費調査」より)
※2 毎月の貯蓄×12カ月+(ボーナス時収入-ボーナス時支出)で算出
advice 2計画的な貯蓄はリアルな支出を知ることから
N・Kさんには1カ月約12万円の使途不明金がありました。まずは実際の支出を把握すること。クレジットカードでの買い物は、カードと連携できる家計簿アプリで、利用内容を確認するようにしましょう。支出傾向から使い過ぎと感じる費目は、上限金額を決めます。
貯蓄は自動引き落としのシステムを活用するのが一番。運用にも興味があるそうなので、少額から投資できる非課税制度・つみたてNISAを利用しては。
使途不明金を見直してプラス5万7000円貯蓄へ
支出 | Before | After |
---|---|---|
食費(外食費含む) | 60,000円 | 80,000円 |
パパのお小遣い(ランチ代・交際費含む) | 40,000円 | 50,000円 |
ママのお小遣い(ランチ代・交際費含む) | 40,000円 | 50,000円 |
レジャー費 | 10,000円 | 30,000円 |
その他(使途不明金) | 117,000円 | 0円 |
貯蓄 | 120,000円 | 177,000円 |
result「月10万円以上」の教育費捻出は共働きの継続がカギ
子どもを私立に入れるということは、月平均10万円以上の固定費がかかるということ。ママの収入があるからこそ私立を検討できる状況です。子どもが保育園の間にできるだけ貯蓄をしつつ、入学後は実家を頼ったり学童を利用したりして、仕事を続けることをお勧めします。
診断してくれたのは
- 氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )
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女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。個人相談やメディアを通じ女性の活躍を支援。著書に「子どもの年代別大学に行かせるお金の貯め方」(PHP研究所)他。
※この記事は、2018年12月発行の「ぎゅって首都圏版年末年始号」に掲載した記事を再編集したものです
illustration AKIBA Akiko