線引きが難しい「わがまま」と「自己主張」。すべてをわがままと捉えてしまうと、それが怒りに発展してつい叱ってしまうことも。親の捉え方と上手な対応のしかたがポイントです。

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これって「わがまま」?それとも「自己主張」?

親の言うことをよく聞いていた乳児期のころから、成長して自我がめばえてくる2歳くらいになると、だんだんと自己主張をするようになります。

「お着がえするよ」「イヤ!」

「おかしはこのへんでやめておこうね」「イヤ!」

「遊ぶの終わりにしてそろそろ寝るよ」「イヤ~!」

こんなやり取りをしていると、「この子はわがままなのでは?」と感じてしまうことも。そもそも、「わがまま」と「自己主張」は、どのような違いがあるのでしょうか?

「わがまま」と「自己主張」の違い

「わがまま」と「自己主張」は、一見すると同じように見えて、線引きが難しいですよね。自分の気持ちや考えを相手に伝えるという点では、わがままも自己主張も同じなのかもしれません。

この2つの違いは、「自分の気持ちを伝えるときに、相手の気持ちを考えているかどうか」です。

わがままは、相手の気持ちを考えずに自分の欲求を伝えて、相手を思い通りにしようとすること。

自己主張は、相手の気持ちを考えたうえで自分の欲求を伝えて、思い通りにいかないとしても言いたいことを言うことです。

わがまま

  • 自分の気持ちを伝えて相手を思い通りにしようとする
  • 自分の気持ちだけを考える
  • 受け入れてもらえないと怒る

自己主張

  • 自分の気持ちを相手に伝えるだけ
  • 相手の気持ちも考えられる
  • 受け入れてもらえなくてもガマンができる

たとえば、子どもが夕食前にアイスが食べたいと言い、親に「夜ごはん食べてからね」と言われたとします。

このとき、多少ごねても自分の欲求を言っただけでガマンできるのなら「自己主張」。

だだをこねて自分の欲求を押し通し、親を思い通りにするのが「わがまま」です。

とはいえ、「だだをこねれば、自分の思う通りになる」ということを学習してしまうと、それがエスカレートしてしまうことも。

わがままなときこそ共感!

そんなときは「そっか、そっか。アイスが食べたかったんだ」といったん気持ちを受け取ります。

子どもの高ぶった気持ちを落ち着かせるには、「共感」することが大切。気持ちに寄り添ってあげることで、子どもはだんだん落ち着きを取り戻していきます。

子どもの気持ちが落ち着いてきたことを確認したら、「いまアイスを食べちゃうと夜ごはん食べられなくなるのが心配だなぁ。アイスは食後のデザートにしてくれるとうれしいな」などと親の考えを伝えましょう。

このようなやり取りをくり返していけば、だだをこねても「通ること」と「通らないこと」がわかるようになっていきます。

年齢によって自己主張ができるようになる

イヤイヤ期の2歳の子どもは、まだ話せる言葉が少ないため、自己表現の方法が泣いたり、わめいたりと激しいものかもしれません。

それが3歳になると、言葉が発達するため、このような激しい自己表現も少なくなり、少しずつ相手の気持ちもわかるようになります。

そして4歳~5歳になると、相手の気持ちをわかるようになるだけでなく、自分を抑えてガマンする力も身に付いていきます。

子どもの発言も「自己主張」と思えばうまく対処できても、「わがまま」と思えばイラっとしてしまうこともあるでしょう。

親の捉え方や対応のしかたで、子どものわがままを自己主張に変えていけるといいですね。

この記事を書いたライター

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佐藤麻依子さん

男児2人の母。心理カウンセラー。2006年から子育てに悩むママの子育て相談を開始。現在は、講演、講座、子育て相談、中学受験相談、執筆活動に力を入れている。「子育て3ステップ会話法」を考案し、書籍『男の子のための魔法のこえかけ 3ステップしつけ法』を出版。

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