/ 2017.09.25

子育てに自信のあるママなんて、どこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。2回目は「忙しい時に子どもに伝える言葉」。

忙しい時「あとでね」「待って」など一言だけしか言ってませんか

忙しいお母さんは、子どもに声をかけられても「あとでね」「待って」「今忙しいの」と家事や仕事をしながら答えることが多いのではないでしょうか。その時に視線はどこにあるでしょうか?子どもを見ているでしょうか?顔は笑顔になっているでしょうか?

先日、あるお父さんが相談に来られました。子どもが「本を読むのを聞いてほしい」とお父さんのところに来たそうです。

でも、その時お父さんは仕事で非常に疲れていたため「疲れているから無理だ」と言ってしまったそうです。親にそのように言われた子どもはどのように思うのでしょうか。

もし自分が友人にとても話したいことがあって、何人かの友人に電話をしたとします。全員「今、忙しいから」と電話を切られたら、どんな気持ちになるでしょう。私の話を聞いてくれる人は誰もいないと孤独感に襲われるかもしれませんね。

今話せない「理由」と、未来につながる「約束」を言おう

疲れている時は「疲れている」、忙しい時は「忙しい」と言えばいいと思います。ただその一言だけでなく、こんな仕事をしてきて疲れているとか、今なにをやっていて忙しいのか説明してあげてください。

子どもでも分かってくれます。分かってくれなくても理解しようと努力します。そしてその時に「○時になったら話を聞くね」とか「週末には聞くよ」と次につながる約束をしてあげてください。もちろん子どもの目を見て笑顔で言ってください。

「今、忙しいんだから」と怒り顔で決して言わないように、どんなに疲れていても、どんなに忙しくても、それは大人の事情。子どもには笑顔を向けてください。笑顔を作るのに数秒もかかりません。

「忙しいから」「疲れている」「今は無理」だけしか言わなかったら、ましてや笑顔もなく言われたら、それは子どもにとっては拒絶に聞こえるかもしれません。未来につながる約束をしてあげて、そしてその約束は必ず守ってくださいね。

教えてくれたのは

楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」

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