3歳と1歳の子を大学に行かせるには、いつまでにいくら準備するべき?4年前に購入した家は、住み替えたほうがお得なの?お金のプロであるファイナンシャル・プランナーの氏家祥美さんが解説します。

家計簿 Check!

月間収入(手取り)
パパ
300,000円
ママ
57,000円
月間支出
住居費
120,000円
保育料
34,400円
保険料(学資保険含む)
40,000円
水道光熱費
10,000円
通信費
15,000円
車費(ガソリン代含む)
10,000円
食費
46,000円
レジャー費
20,000円
その他(パパの財形)
30,000円
ボーナス時収入(年間)
パパ
1,700,000円
ボーナス時支出(年間)
臨時お小遣い
10,000円
ボーナス時貯蓄
パパの財形
120,000円
現在の貯蓄
貯蓄
6,000,000円

※2019年9月時点

ミニアドバイス1

「節約のため週3日ほど無買DAYを設けている」というのはGood!「 3000円以上の買い物はクレジットカード。パパの管理でムダ遣いがないかダブルチェック」というのも、節約効果大。

ミニアドバイス2「保険料(学資保険含む)」

下の子の学費を学資保険で積み立てたい場合、元本割れ商品もあるので、「トータルの払込額」と「受取額」をよく確認しましょう。投資に抵抗がなければ、積立NISAでの運用も検討の価値ありです。

advice 12人分の大学の準備金はコツコツ蓄える

大学の学費は、国立・私立、文系・理系など学校によって大きく変わりますが、入学までに準備しておきたい最低ラインは300万円と考えましょう。

上の子の分は学資保険で準備を進めている300万に加え、保育料無償化で浮いた約3.4万円を3年間貯めれば122万。合計422万円で準備金としてはOKです。下の子の準備もすぐにスタートを。

生命保険料が掛け捨てタイプの割に高いので、シンプルな掛け捨てに見直せば、夫婦で月1万円程度に抑えられるはず。1万5000円が浮くので、それを大学入学まで蓄えれば、約300万になります。

advice 2住み替えは不動産の暴落や売買失敗リスクも

これまで不動産が高騰していて、住み替えで得をした話も聞きますが、今後は暴落する可能性も。売買で失敗するリスクもあるので、今の家が気に入っているなら住み続けるほうが安全です。

住宅ローンは67歳完済で組んでいるので、パパの定年である60歳まで短縮したいところ。税金の住宅ローン控除があるので、借り入れ金利が1%未満なら、当面は繰り上げ返済しないほうが得なのですが、固定金利2.39%、変動1.175%で組んでいるので、余裕ができたら繰り上げを。

ただし、住宅ローン控除の期間は焦る必要はなく、優先するのは教育費です。

保育料無償化で浮いた約3.4万円と保険料見直しで、貯蓄学費に備える

支出 Before After
保育料
保険料(学資保険含む)
34,400円
40,000円
0円
25,000

result節約努力の効果あり!学費は早めの準備を

「近くの実家では週2回程度の食事、義実家への帰省時はお金や日用品をいただいて、家計が助かっている」とのことですが、それに加えて「無買DAY」を設けたり、格安スマホにしたりと、月々の節約をしっかりしている成果も大きいようです。

学費は早めに準備を始めたいところ。その他の貯蓄と混ざらないようにし、コツコツ蓄えていきましょう。

診断してくれたのは

氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )

女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。個人相談やメディアを通じ女性の活躍を支援。著書に「北欧式 お金と経済がわかる本」(翔泳社)他

※※この記事は、2019年12月発行の「ぎゅって首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

illustration AKIBA Akiko