わがままばかりでちっとも我慢できないうちの子。我慢できる子・待てる子に育てるにはどうしたらいいのか、3つのポイントを紹介します。

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子どもは自分の欲求にしたがって行動している

子どもは、「やってみたい」「触ってみたい」「試してみたい」といろいろなことに興味や関心を持っています。

わが子が「お友だちが使っているおもちゃを取る」「忙しいのにだっこだっことせがむ」「お菓子を買ってとダダをこねる」などの場面に遭遇するたびに、親は「なんでうちの子は我慢ができないの?」「どうして待てないの?」とイライラしてしまうことも。

ただ、親にとっては困った行動でも、子どもにとっては自分の「やってみたい」という欲求にしたがって行動しているだけなのかもしれません。とはいえ、このままでは「わがままな子に育ってしまうのでは」と心配なこともあるでしょう。

我慢できる子・待てる子に育てるには、どのようなことを心がけたらいいのか、3つのポイントを紹介します。

我慢できる子・待てる子に育てる3つのポイント

(1)子どもの主張を聴いてみる

なぜそれをしたいと思ったのか、子どもの話をよく聴いてあげましょう。「どうしてもそれがしたい」と高ぶった子どもの気持ちを受けとめてあげると、しだいに落ち着いてきて、親の話を聴ける状態になります。そうすれば、親は次に「我慢しなければいけない理由」を伝えることができます。

子どものわがままな行動を目の当りにすると、親はつい「我慢しなさい!」と叱ってしまいがち。でも頭ごなしに強要すると、反発心を抱き、さらには親の話をまったく聴かなくなってしまいます。ですから、叱るよりも、まずは子どもの気持ちを受けとめることが大切です。

(2)我慢しなければならない理由を説明する

子どもの主張をしっかり聴くことで、子どもの気持ちが落ち着いてきたら、「なぜ我慢しなければいけないのか」という理由を説明しましょう。

たとえば、「お友だちのおもちゃを取ると、お友だちはとっても悲しい気持ちになるの。だから使いたいのを我慢してくれるとうれしいな」「ママは今ごはんを作っているから、だっこは我慢してくれると助かるな」と伝えてみましょう。理由は具体的であればあるほど、子どもに伝わりやすくなります。

(3)解決策を出し合ってみる

子どもに我慢しなければならない理由を伝えたら、「じゃあどうしたらいいと思う?」と一緒に解決策を出し合ってみましょう。

たとえば、「おもちゃを貸してねって言ってみる」とか、「ごはんを作り終わったらすぐにだっこする」というように、親子でアイデアを出し合います。すると、意外と子どもからも良いアイデアが出てきたりすることがあります。こうすることで、子どもの考える力がつき、言語能力も発達します。

親が我慢することを優先させてしまうと、「やってみたい」という子どもの意欲の芽を摘んでしまうこともあります。

我慢は「気持ちの余裕があるとき」や「心が満足しているとき」はしやすいのですが、ストレスや不満を感じているときは難しいもの。我慢する力や待てる力を育てるには、子どもの気持ちを受けとめてあげることがポイントです。

この記事を書いたライター

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佐藤麻依子さん

大学院3年生と大学2年生の男児2人の母。子育て&中学受験カウンセラー歴18年。「子育て3ステップ会話法®」を考案。著書『男の子のための魔法のこえかけ 3ステップしつけ法』。独自のコーチング講座や子育て心理学協会の「ココロ貯金®」講座を提供。イヤイヤ期・思春期・反抗期・受験期の悩みを解決します!

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