10月10日はいい夫(1=イイ、010=おっと)の日。主体的に家事育児をする夫=「主夫」が集まる組織「秘密結社 主夫の友」が、男性への家事育児参画に積極的な発信をした各界人を表彰する「主夫の友アワード2017」を10月5日に開催しました。

受賞したのは、タレント・モデルのユージさん、タレントの関根麻里さん、「エルゴベビー」をはじめとする男性向けのグッズを販売などするDADWAYの代表取締役社長である白鳥公彦さん、山形県で地域密着の活動を展開する「やまがたイグメン共和国」を設立した五十嵐健裕さんの4人。

積極的に家事・育児に取り組む男性3人と、歌手のKさんと結婚・出産を経て仕事に復帰し、テレビで大活躍する関根麻里さんに「妻が夫を家事・育児に巻き込むための秘訣」を聞いてみました。

お互いに家事分担に対して不満?「家事ギャップ」とは

LIONの調査によると「妻の家事負担はどれくらい?」との質問に対して「8割以上」と回答した人の割合が、妻が68%に対して夫は48%。

妻が思っているよりも、夫は「自分が家事をやっている」と思っているよう。また、夫が家事に前向きになれない理由としては、「やっても文句を言われる」が32%。

妻からすると、「もっと丁寧にやってほしかったな…」「時間かかりすぎ!ぱぱっと終わらせて~」などと思ってしまうこともあるけれど、夫からすれば「せっかくやったのになんで文句言われるの…」と不満が残るそう。

夫婦間で、さまざまな家事がギャップがあるみたい。イベントのトークセッションでは、受賞者の各家庭の「家事ギャップ」について語られました。

ユージ:確かに男性って、ひとつのことに集中しすぎるんですよね。

僕も、奥さんに「食器洗って」と言われると、「よっしゃ、なにがなんでも徹底的に洗ってやる!」とキッチンに一直線に向かうんですが、奥さんがキッチンに行くときは、途中でゴミを拾ったり、片付けをしながら行く。視野が広いんですよね。

関根麻里:すごくわかる!!私の旦那さんも、風呂掃除になると急にスイッチが入っちゃって、取り憑かれたように延々とこすり洗いをするんです。

「いやいや、全体をサっと掃除してくれるだけでいいのに」と思うんですが、旦那さんには「自分はひとつのことしかできない」と言われるんです。

いやいやあなた、歌いながらピアノ弾いてるじゃん、って(笑)

DADWAY白鳥:「男性が育児参加しやすい商品づくりをする」という事業を妻とふたりで始めてしまったものだから、私が家事に協力的にならざるを得ない(苦笑)

ただ「なんでも楽しんじゃえばいい」というスタンスなので、自分が楽しく取り組めるよう、工夫しています。

例えば、優れたキッチン道具をそろえるとかね。私の最近のお気に入りは、中華鍋などの鉄鍋を洗う竹製のささら。あれ、洗剤を使わなくてもほんっと気持ちよく汚れが落ちるんですよね。

調理器具って、見た目の姿形が美しいものもたくさんあって、横浜中華街の金物屋さんに行けば、半日楽しめますね。妻には「凝り過ぎ」って怒られるけど(笑)

やまがたイグメン共和国 五十嵐:私が妻に11年間指導を受けたのは、洗濯物のたたみ方。タオルでも大きさや形状によってたたみ方や並べ方のルールが違うみたいで、何度もやり直しをさせられましたね。

5~6年前に初めて「スキルアップしたね」と言われたことが、いままででいちばん嬉しかった出来事です。

ユージ:奥さんの忍耐力もすごいですね。洗濯物を5年たためないって(笑)

question家事に非協力的な男性に、手伝ってもらうコツはありますか?

ユージ「家事しない人って金運下がるらしいよ」というのはどうでしょう。

僕は妻とつき合って8年になるんですが、当初は彼女にいくら言われてもトイレの便座のフタを下げられなかった。もちろん悪気があったわけではなくて、ついつい忘れちゃうんですよね。しかしあるときに「便座のフタをしないと金運逃げるらしいよ」と言われて、途端にフタをしめたくなったんです(笑)

妻はそれに味をしめたのか、今度は靴の収納にも応用してきました。我が家は帰ってきたら靴を靴箱に収納するルールなんですが、ついつい脱ぎっぱなしにしてしまっていた。

あるとき「玄関は金運の入り口だから、玄関に汚い靴があったらせっかくの金運が入ってこれないよ」と言われてからは収納するように。

男性はやはり「稼ぎたい」という思いがあるので、「金運」というワードは効くのでは。

関根麻里:わたしは、わかりやすく、ピンポイントで指示を出すことを心がけています。
例えば、「ゴミ出して」と言って行動に移してくれなくても、ゴミを捨てられる状態にしばって玄関に置いておくと、あとはゴミ捨て場に持っていくだけなので捨ててくれる。

お風呂に入ったあと、バスタオルを部屋に持ち込まずにハンガーにかけてほしいときも、ただ「ハンガーにかけて」と言ってもどこのハンガーにかければいいのかわからないので「そこのハンガーにかければ乾きやすくて助かる」と言えば、実行にしてくれます。

やまがたイグメン共和国 五十嵐相手の弱点を補ってあげる意識で生活するといいのでは。例えば、わたしは早起きが得意なのですが、妻は苦手で、特に妻の仕事が休みである土日はずっと寝ていたいみたい。

なので、妻が起きるまでに洗濯物や食器洗いを全部終わらせておくと感謝されますね。なによりも、自分がそんなに苦ではないことをして、得意げな気持ちになれる(笑)

カンペキな人間はいないので、相手の弱い部分をフォローしてあげると、お互い気分良くいられてハッピーです。

DADWAY白鳥:旦那さんになにかやってほしいことがあったら二者択一で選ばせるのはどうでしょう。

「なんか手伝って」と言っても、男性は何をやっていいのかわからない。「食器洗ってよ」と言うと、なんだか命令されているみたいで「いまちょっと……」と拒否したくなってしまう。

「お皿洗いにする? ゴミ捨てにする?」と聞けば、「それならこっち」と選んでくれますし、自分で選択したことなので自主的に取り組んでくれるのでは。

ユージ:それって子どもにも使えますね! 子どもに「靴履いて」と言ってもなかなか履いてくれませんが、「赤い靴と青い靴どっちにする?」と声をかけると、自分で選んで履いてくれる。

要は、男は子どもと一緒ってことですね(笑)

関根麻里:あはは(笑)。今日はすごく勉強になりました!すべてのアドバイスを早速旦那さんとのコミュニケーションに取り入れます!