5年後の住宅購入を希望していますが、そのときパパは47歳、ママは42歳。住宅ローンを組んで大丈夫? お金のプロがアドバイスします

家計簿 Check!

月間収入(手取り)
ママ
250,000円
パパ
230,000円
児童手当
15,000円
月間支出
住居費
93,000円
保育料・教育費
40,000円
保険料
65,000円
水道・光熱費
20,000円
通信費
10,000円
ママのお小遣い
40,000円
パパのお小遣い
60,000円
食費
80,000円
レジャー費
20,000円
日用品
20,000円
奨学金返済
13,000円
月々の貯蓄
現金、つみたてNISA
34,000円
ボーナス時収入(年間)
ママ
800,000円
パパ
400,000円
ボーナス時支出
旅行など
300,000円
ボーナス時貯蓄
貯蓄
900,000円
現在の貯蓄
貯蓄
2,000,000円

ミニアドバイス

保険は貯蓄性重視とのこと。ただ掛け捨て部分は見直しの余地があります。削減して住宅の頭金に回し、住宅購入後は貯蓄で備えるほうがいいでしょう。医療保険やガン保険は会社員なら入院日額5000円でOK。またパパの死亡保障が200万円しかないので、就業不能保障保険を収入保障保険に変更しましょう。これらの見直しで月5000円ほど削減できるはずです。

advice 1物件価格の2割の頭金と諸費用を5年で貯めて

5年後に4500万円の住宅購入ならば、頭金2割・900万と諸費用100万で1000万円を貯めたいところ。それには家計の引き締めが必須です。

削減したいのは、保険料、お小遣い、食費、日用品。奨学金の返済が今年の秋に終了したら、その1万3000円も貯蓄へ。上記のように削減すると、月5万3000円、ボーナス時の90万円と合わせて5年で768万円に。さらに3歳から保育料3万円が浮くので3年で108万円、現状の貯蓄現金2万5000円を継続すると5年で150万円。これらの合計で1026万円になります。

advice 2住宅購入後は積極的な繰り上げ返済を

頭金を900万円入れて、3600万円を30年返済、金利1.5%で借り入れるとすると、月の返済は12万4000円。パパが47歳でローンを組むと完済は77歳なので、積極的な繰り上げ返済が不可欠です。

ただ、一人娘となると、ことさらに習い事や教育費もかけたくなるもの。パパの保険で大学資金の400万円を確保していますが、私立大学ではもっとかかります。子どもにお金をかけて繰り上げ返済が進まず、老後に残債が多く残ってしまうと、ママ・パパが60歳以降も頑張って働いたとしても、家計は苦しい状況になります。

削減分を5年間貯め住宅購入資金に

支出 Before After
保育料・教育費 40,000円 10,000円(3歳~)
保険料 65,000円 60,000円
パパのお小遣い 60,000円 50,000円
食費 80,000円 60,000円
日用品 20,000円 15,000円
奨学金返済 13,000円 0円

result教育費をかけたければ希望物件の再検討を

家計を引き締めることによって、希望する住宅が購入できる算段はつきましたが、教育費や老後資金には不安が残っています。ライフプランで優先順位を考えて、「子どもにお金をかけたい」となった場合には、物件価格を抑えるように、希望物件やエリアについて再検討してみましょう。

診断してくれたのは

氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

※この記事は、2021年6月発行の「ぎゅって首都圏版7月号」に掲載した記事を再編集したものです

illustration AKIBA Akiko