子育てに自信のあるママなんて、どこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。26回目は「習い事は先生選びが大切 !?」について。

どんな習い事も基本が大切

習い事をしっかり身に付けるには、ちゃんとした専門家につくのをおすすめします。この程度でいい、プロになるわけでは無いから、といい加減な先生につくといい加減な基礎を覚えてしまいます。

すべて基礎が1番大切です。例えば、まっすぐだった針金を曲げてしまいそれからまっすぐ伸ばそうと思っても、癖がついてまっすぐ元の通りには戻りません。

これと同じように変な癖がついた基礎はなかなか元に戻すのは難しいものです。ゼロから教えるよりも何倍も時間もかかるし、本人も苦しいものになります。

そんなつもりでなかったけど、もしかしたらプロ並みの才能を持っているかもしれない。将来、そちらの道進むかも知れない。何があるかわからないのが子どもです。

また、特に勉強に関しては、犠牲になるのは子どもです。いい加減な先生については、何年間も貴重な時間をつぶしたことになります。そして親もお金を捨てることになます。

気がついて他のところにうつっても、きちんとした基礎が身に付いていないので、また一からやり直すことになり、結局余計なお金をつかうことになります。

先生で人生が良いも悪いも変わるかも

ある子に聞いた話では、英語の塾の先生に英検のことを聞くと「よく知らない」と返事がきたとのこと。ネットを調べても、本を買ってもわかることです。ましてや本人は中三の受験生。

私立高校によっては 英検に合格している生徒には点数を加算してくれるところもあります。その塾の先生を信頼しきっている子は受けず、他の子どもは色々なところから情報を集め、知らないうちに受験しているのを聞いてガックリ肩を落としていたそうです。

一方ではあまりにも先生が厳しくて子どもの性格が暗くなった、変わってしまった、という話も聞くことがあります。先生と生徒の相性もあります。

私ところに来ている生徒で、同じ説明をうけたけれど、学校の先生の言っていることはさっぱりわからなかったと言う生徒もいます。

同じ説明を受けても全く同じと言うことはなく、生徒によって、理解しやすい先生と理解しにくい言い回しの先生といるのでしょう。

習い事や塾に行っているだけで親は安心かもしれません。でも反対に行かない方がよかったかも…という場合もあります。また反対に素晴らしい先生との出会いは、人生を変えることもあります。

素晴らしい先生を子どもが選んでくることはできません。そこはお母さんの力。単なる噂でなく、実際にそこに通っている人に話を聞きましょう。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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