時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回は、子どもの「自由遊び」の大切さについてです。

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「子どもの遊び」足りていますか?

日々、仕事と育児と家事に追われて、遊びは保育園任せという人も多いと思います。実際の生活パターンをうかがうと、子どもと遊ぶ時間がなかなか取れないようですね。

そんな中よく言われるのが、いまの子どもは3つの「間」が足りないということ。「時間、空間、仲間」、子どもが自由に遊ぶ条件になる3つです。

時間はもちろんのこと、空間を見ても子どもが自由に遊べる場所は減ってきています。空き地の探検はできないし、ジャングルジムや急斜の滑り台の危ない遊具は撤去するなど、安全性は高まっていても、子どもがあれこれ工夫する機会は減っているようです。

また、子どもは遊びながら、知らない相手でも上手に仲間を作っていきます。保育園のいつもの友達とは違う、ちょっと年上、ちょっと年下、やんちゃな子、恥ずかしがり屋の子も巻き込んで。

遊びを生み出すために必要な「非認知能力」

なかなか時間は取れないものの、休日のショッピングセンターやテーマパークを、たまには「自由遊び」の時間にしてみませんか?自然がいっぱい、遊具のない野原の公園で「自由に遊ぼう!」と言っても、初めは親子で困ってしまうかもしれません。

遊びを生み出すためには、「非認知能力」をフル稼働させなければならないからです。非認知能力は、いわゆる点数で測る認知能力とは違い、こうしたい!という意欲に向けて、自分で自由に考えていく力で、思考力、行動力、判断力、協調性、リーダーシップ、段取り力、創造力、粘り強さ、集中力などを育むと言われています。また、危険を察知する能力も必要となります。

子どもは自由な遊びの中で生きる力を学ぶ

花まる学習会の高濱正伸先生が講演会で強く語っていたのは、子どもは自由な遊びの中で生きる力を学ぶということでした。まさに非認知能力そのものです。

基地を作る、陣地取りゲーム、道具のないおままごと、木登り、雨宿り、虫や鳥の観察、川に石を投げる…その中でうまくいくことや失敗することを考える経験が、後から行う学校の学習と相乗効果で伸びる子どもとなっていくのです。

経験に基づいていない知識は、一時的な点数は取れても社会で役に立つには力不足です。高濱先生は「あと伸びする力」と繰り返しおっしゃっていましたが、それだけでなく、親子で楽しんだ自由遊びの記憶は子どもの中に温かく残っていくことでしょう。

この記事を書いたライター

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荒井聖子さん

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰 
目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング、小学校受験指導をしながら、通算100回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

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