時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「子どもとの時間」について。

忙しくて遊べない!

幼児に「ママ(パパ)と何をして遊びますか?」と聞くと、かなり高い割合で「ママ(パパ)は忙しいから遊べないの」という答えが返ってきます。最近増えたのは「スマホとかパソコンを見てるから、遊んでくれないの」という答えです。

1日5分でも10分でも楽しい遊び時間を一緒に過ごせたら、子どもは親からたくさんのことを学び、さらに楽しい記憶が残ることでしょう。子どもにとって親は何でもできる憧れの存在なのです。

私はよく「手加減せずに大人の力を見せつけてあげてください」とアドバイスしています。大人がどうやっているか子どもはよく見ていて、マネする力で自分のものとして成長していくのです。

とはいえ忙しい毎日の中で5分10分を作り出すのは大変ですね、そこでまず「ズボラ力」を身につけてみませんか。SNSや緊急以外のメールの返信、5分や10分遅れても問題ないものは後回し。

家事も毎日しなくて良いものは1日1つさぼりましょう。洗濯物はたたまないでそのまま着せても大丈夫。ご飯はお総菜やミールキットも利用しながら、味噌汁やスープで栄養バランスをキープ(参考:万能食はやはり味噌汁!「食事バランスガイド」から見る1日の目安)。ワンプレートに盛り付ければ洗い物も楽ちん。掃除はまとめて週末に。

子育ての波を過ぎてみれば、いかにこなすかでなく、いかに減らすかに焦点を当てると、自分の持ち時間を増やすことができると実感しています。「忙しくてできない!」ではなく「ま、いいか!」くらいの気持ちで過ごしてみれば、子どもと遊ぶ珠玉の時間を優先的に確保できるでしょう。

何をするかはアイデア次第で!にらめっこ、手遊び歌、しりとり、積み木やブロック、ドミノ、オセロ、かるた、新聞紙のバットとボール、歌やダンス、ラジオ体操、なぞなぞ、折り紙、切り紙、お絵描き、身体を使った飛行機ごっこ、でんぐり返し、お手玉、こま回し、トランプ、ハサミ切り、楽器、しゃぼん玉、あげればきりがありません。

こうした遊びには知力や体力を伸ばす要素が盛りだくさんです。モンテッソーリが「子どもは動きながら学ぶ」と言っているように、五感で刺激を受け、手や指をたくさん使い考えて工夫すること、身体全身でバランスを取ったり動くこと、その1つ1つが子どもの成長をぐんと後押ししてくれるものとなります。

おとなしくしているからと、タブレットの動画やゲームにお守りをさせている子は、画面を通した一方的な刺激を受けるだけですから、成長過程において様々な問題が起きてもおかしくない、と個人的に考えています。もう少し色々と落ち着いたらなどと思わず、今日からすぐに5分の遊びタイムを!子どもの成長には「今、一緒に遊ぶこと」が大切なのです。

この記事を書いたライター

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荒井聖子さん

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰 
目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング、小学校受験指導をしながら、通算100回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

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