秋のフルーツといえば柿。甘くてやわらかいので子どもも食べやすいですよね。今回は、材料3つだけ、電子レンジですぐできる「柿ジャム」の作り方を紹介します。ヨーグルトやパンに合わせるのはもちろん、豚肉のソテーに添えてもおいしいですよ。

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今が旬の柿

柿の旬は10月から12月頃。私は柿が大好きなので、この時期はいつも常備しています。常温でキッチンの片隅に放置しがちですが、上手な保存方法はヘタを乾燥させないようにすること。

柿は常温で置いておくと熟成が進みやわらかくなります。好みのやわらかさになったら、冷蔵庫で数日保存する際は湿らせたキッチンペーパーでヘタを覆いラップで包み、ヘタを下にしてポリ袋に入れて野菜室で保存するのがおすすめだそうです。この方法で1~2週間おいしく食べられます!(スーパーのお兄さん談)

「柿が赤くなると医者が青くなる」「柿の季節は医者いらず」ということわざがある通り、柿は栄養が豊富。柿を食べると病人が少なくなって、医者は仕事がなくなり青ざめるという意味で、主にビタミンC、ビタミンA、β-カロテン、食物繊維などを多く含みます。子どものおやつにもおすすめですよ。

甘柿と渋柿の違い

柿には甘柿と渋柿の2種類があります。どちらの実も熟していない時は渋く、甘柿は成長するにつれて渋さがなくなっていきます。渋さのもととなっているのが、実の中にあるタンニンという成分で、水に溶けやすいため、口の中の唾液と混ざって溶けだし渋さを感じます。

甘柿のタンニンはこの可溶性の性質が成長すると自然と不溶性に変化し、タンニンが溶けださなくなるので渋さを感じなくなります。タンニンがなくなるのではなく、口の中に溶けださなくなるということですね。

主に甘柿は生で食べる用、渋柿は干し柿に使われ、スーパーなどに並んでいるのは甘柿または渋みを除去したものなので心配することはなさそうですが、もし渋みを感じたら常温に数日置くことで渋さが抜けていきますよ。

また、見た目ではわかりにくいのですが、包丁で切ると分かります。

ポイントは黒い斑点があるかないか。この黒い斑点はタンニンが不溶化して固まったもので「ゴマ」と呼ばれるもの。娘は初めて柿を食べるとき「ゴマ」を嫌がりましたが、食べたら甘くてびっくり。すっかり柿が好きになりました。なんやかんや書きましたが、黒い斑点のある方が甘い!ということだけ覚えておけば大丈夫。

切ってみたら渋かった!の対処法

一般的に売られている柿は甘いといわれていますが、それでも渋いときもありますよね。そんな時のおすすめ対処法は3つ。色々試してみて、下記3つは有効でした。

  1. ジャムにする
  2. 3~5日ほど冷凍する
  3. 焼く

2の「冷凍」は、そのままシャーベットとして食べたり、ジューサーに入れてスムージーにしてもおいしいです。3の「焼く」は、柿を薄くスライスしてフライパンにバターを入れて溶かし、両面焼き色がつくくらい焼きます。パンにのせてもおいしいですが、好みで白ワインを加えて豚肉のソースにしてもおいしいです!

1の「柿ジャム」の作り方はとても簡単なので、レシピを紹介します。

「柿ジャム」の作り方

このレシピでは柿の甘さを生かし、砂糖は少なめです。そのため通常のジャムほど日持ちしませんので、早めに食べ切ってくださいね。ぐずぐずに熟してしまった柿や、あまり甘くない柿でも大丈夫です。

材料(作りやすい分量)

  • 柿…2個
  • きび砂糖またはグラニュー糖…柿の重量の10%
  • レモン汁…大さじ1

作り方

  1. 柿は皮をむき、あれば種を取り除き、7mmから1cmほどの角切りにして耐熱ボウルに入れ、きび砂糖を加えてしばらく置く

  2. 柿から水分が出てきたら、ラップをせず電子レンジ600Wで2分加熱し一度取り出しサッと混ぜ、更に1分半加熱し、レモン汁を加えて混ぜ、保存容器に移す

上記のレシピに生姜のスライス(1かけ)を加えてもおいしいです。私は生姜入りのほうが好きなので、自分用には生姜を入れて作っています。入れるタイミングは電子レンジ加熱の前です。

「柿ジャム」はヨーグルトやパンにのせて食べるのがおすすめ。

雑穀バゲットにカマンベールチーズをのせ、柿ジャムをトッピング

シナモンパウダーを振りかけてもおいしいですし、クリームチーズにも合いますよ!

この記事を書いたライター

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田村佳奈子さん

フードスタイリスト、フードコーディネーター、フードアナリスト。Web、雑誌、ドラマなどのレシピ開発やスタイリング、フードコーディネーターとして活動中。

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