2017.12.29
「家計の全体像」を把握できていないために起こる、漠然とした不安。使途不明金の解決方法をファイナンシャル・プランナーがお答えします。
家計簿 Check!
- 月間収入(手取り)
-
- パパ
- 300,000円
- ママ
- 560,000円
- 児童手当(2人分)
- 10,000円
- 月間支出
-
- 住居費(ローン返済)
- 107,000円
- 食費(外食費含む)
- 100,000円
- 水道・光熱費
- 27,000円
- 保育費(学童保育料含む)
- 83,000円
- 教育費(習い事など)
- 24,500円
- 通信費(インターネット・携帯電話)
- 40,000円
保険料
- パパの医療保険
- 1,000円
- ママの医療保険
- 4,235円
- 長女の医療保険
- 1,000円
- 生命保険(数年分まとめて支払済)
- 0円
- パパのお小遣い *1
- 180,000円
- ママのお小遣い *2
- 20,000+?円
- 趣味・レジャー費
- 30,000円
- 貯蓄
- 140,000円
- その他(子ども名義で積立)
- 10,000円
- ボーナス時収入(年間)
-
- 手取り
- 1,000,000円
- ボーナス時支出(年間)
-
- 旅行代
- 800,000円
- 現在の資産
-
- 貯蓄
- 12,000,000円
- その他(積立型生命保険・株)
- 14,650,000円
*1 ミニアドバイス「パパのお小遣い」
旅費や不定期の出費をパパが補助しているなら、自由になるお金は18万円よりもっと少ないはず。パパが月々に負担する分を固定化し、はっきりさせて、家計を“見える化”して。
*2 ミニアドバイス「ママのお小遣い」
現状では、ママのお小遣いは自分の口座からの引き落としで、毎月の金額があいまいとのこと。化粧品代、ヘアサロン代、交際費、ランチ代などもお小遣いに含め、使い過ぎを防ぎましょう。
advice 1使途不明金をきちんと把握し不安を解消
貯蓄が24万円となりましたが、実はまだ使途不明金が隠れていそうなK・Sさんの家計簿。最近はアプリで簡単に家計簿がつけられますが、難しければ「年収ー貯蓄分=年間で使っている金額」を月割りし、ひと月にかかる全体の金額を出します。
通帳をチェックし、クレジットカードの使用明細は印刷してマーカーを引き、「自分使用」「家族の生活のもの」「イレギュラーもの」と分けると家計が見えてくるでしょう。
advice 2住宅ローンの繰り上げ返済は期間短縮型で
住宅ローンの繰り上げ返済は、毎月の返済額はそのままで返済期間を短くする「期間短縮型」を選択して。72歳で完済予定のところを65歳の定年退職まで短縮すれば、老後の生活が見通しやすくなります。
実行するなら今のうち。長女が私立中学に入学し、次女の塾通いが始まるまでの間に繰り上げ返済したいところ。早めの時期なら利息をより多く減らせます。ローン返済のめどが立てば、教育費に集中できます。
使途不明金を見える化!
支出 | Before | After |
---|---|---|
パパのお小遣い(外食費含む) | 180,000円 | (マイナス130,000円)→ 50,000円 |
ママのお小遣い | 20,000+?円 | (プラス30,000円)→ 50,000円 |
貯蓄 | 140,000円 | (プラス100,000円)→ 240,000円 |
resultパパは旅費を定額貯蓄、繰り上げ返済は今すぐ!
まずは、不安のもととなっている使途不明金を割り出すことです。その上で、パパが旅費用に毎月一定の額を貯金し、旅費全体も予算化しておくといいでしょう。
住宅ローンを7年分繰り上げ返済した後は、子どもたちの中学受験が始まるので教育費に集中して。毎月の貯金額も明確化し、すべてを把握できるようにしておきましょう。
診断してくれたのは
- 氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )
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女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。個人相談やメディアを通じ女性の活躍を支援。著書に「子どもの年代別大学に行かせるお金の貯め方」(PHP研究所)他。
※この記事は、2017年12月発行の「ぎゅって 年末年始号」に掲載した記事を再編集したものです
illustration AKIBA Akiko