子どもの将来を考え「能力を伸ばしてあげたい!」というのは万国共通の願い。そのために、子どもを習い事に通わせるのも選択肢の一つです。わが家の2人の子どもを育てる中で感じた、アメリカの習い事の事情。人気の習い事って何?辞めどきはいつ?

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アメリカにはどんな習い事があるの?

地元エリアにも「ぎゅって」のようなフリーマガジンがあり、習い事情報も毎月いろいろと掲載されています。

実際に、どんな習い事があるかと言うと、

  • バレエ
  • プール
  • 空手
  • チアダンス、チアリーディング
  • サッカー
  • 乗馬
  • 楽器各種

など、多岐にわたります。ただ、日本でもできそうな習い事も多いなといった印象です。

男の子に人気の習い事編

男の子にはチームスポーツが人気です。日本との大きな違いは、季節ごとに違うチームスポーツをするということ。野球やサッカーは春、アメリカンフットボールは秋、バスケットは冬が多いです。シーズンごとに申し込みをして参加します。また、格闘技系(空手、テコンドーなど)も人気です。

女の子に人気の習い事編

バレエ、ダンス、フィギュアスケートなどは女の子に人気のある習い事です。特にバレエは、すべてのダンスの基礎とも言われているので人気がある習い事。日本と比べると、発表会費用、小物代含め、何かと安いため、バレエを習う日本人家庭のお子さんは周りでも多いです。

男女共に人気の習い事編

男女問わず人気なのが水泳。泳ぎ方を習う週1回の水泳クラスです。ある程度のレベルに到達し、さらに本格的に水泳をやりたいという子はスイムチームに入り、週に何度もプールに通って泳ぎこむことになります。

学校内で放課後に行なわれる「課外活動」の有料プログラム=アフタースクールプログラム(After School Program)も人気。学校の先生が直々に校内で教えてくれるため、安心だし通いやすいから。

子どもたちの学校ではアートクラスが開催されます。校内アフタースクールプログラムは、各学校独自に折に触れて開催されます。子どもたちが通う小学校ではアート、近隣小学校ではチアダンス、バスケットボールなど、各種多様です。

子どもの得意分野を見つけるための習い事

アメリカに来て「へぇー!」と思ったのは、習い事に対する考え方の違い。日本では、よく吟味して習い事を選び、習い始めたらよっぽどの理由がない限り、楽しいときも辛いときも続けながら学ぶ、というスタイルが主流のような気がします。

実際、私自身も日本に居たころ、子どもたちに公文、水泳、体操教室、通信教育を習わせていたのですが、時々子どもが習い事に行くのを嫌がったとしても、すぐにあきらめるのはよくないから、と頑張って通わせていたタイプでした。

しかし、アメリカの習い事の事情を垣間見てびっくり。というのもアメリカでは、習い事を始めてみたけれど子どもに向いていない、子どものやる気が失せてしまった、その習い事が嫌いになったときはパッと辞めさせて、他に興味のある道に進ませるから。

特に低年齢のうちはアメリカでは、「広く浅く」。お試し感覚での習い事選びが主流のように思えます。そして、年齢が上がるにつれて自分には何が合っているのか、何をしたいのかがわかるようになって、得意分野を見つけられるようになると、本格的にその道に進むようになるのです。

「広く浅く」からを支える料金システム

期間単位の料金制度

特に低年齢を対象にした習い事の中には、月謝制のところもあるけれど、例えば10回で1セッションいくら、などと期間を決めて毎回申し込みするところも多いです。

1セッション中、何回かやってみて合わなければ次のセッションに申し込みをしなければいいだけなので、辞めることへのハードルがとても低い。入会金などの初期費用が必要ない習い事も多いので、これもまた辞めるハードルが低くなります。

発表会費用も安い!?

折に触れて開催される発表会の参加費用なども、日本と比べるとかなり安く設定されているという印象。12月に娘が出演したアイススケートショーの参加費は85ドル。

この中に、ショーに向けたレッスン料(4回分)、レッスン中のアイススケートリンク使用料、衣装代、オリジナルTシャツ代、当日のチケット代(2席分)、ショーの映像を収めたDVD代が含まれているから驚きです。

基本的に非営利でショーは開催されているのですが、どうやって運営できているかと言うと、ショーのチケット代の売り上げ。「おじいちゃん、おばあちゃんにも来てもらいたい」「お友だちにも見に来てもらいたい」などと、ついついチケットを買っちゃうんですよね。

私もこの1年、お世話になった人へのお礼も兼ねて、また友だちへのホリデーギフトとしてチケットを購入、かなり財布が緩みました。

ただし年齢が上がると一転!

「広く浅く」でスタートする習い事も、年齢が上がり、その道に進むようになると、経済的な状況はかなり変わってきます。

クラブチームや、オーディションを受けてようやく入れるような少数先鋭のチームに入るようになると、入会金から月謝まで桁違いに上がります。例えば、ダンス系なら、発表会、コンペ代、衣装代なども、かなりの経済的負担大になっていきます。

習い事系サマーキャンプは短期集中お試しにもってこい

夏休み中、あちこちで開催されるサマーキャンプ。預け入れは朝7:30から、最終ピックアップは夕方6:00までなど、共働きの家庭向けの預かりメインの1日キャンプもあれば、短時間ではあるけれど、先生と一緒にカリキュラムに沿ったアクティビティをする習い事系キャンプもあります。

この習い事系キャンプが短期間集中してお試しするにはとてもいいのです。

習い事系サマーキャンプ一例

実際に、わが家の子どもたちが昨年の夏に参加した習い事系サマーキャンプを値段とともに紹介します。

チアリーディング
【キャンプ名】Cheerleading Kiddie Camp 2018
【期間】4日間、9時から12時まで
【主催】地元高校のチアリーディング部
【費用】50ドル(スナック、ドリンク、オリジナルTシャツ込)
【対象】4~12歳の子どもたち

水泳
【キャンプ名】Swim Camp
【期間】5日間、午後1時から4時まで
【主催】YMCA
【費用】70ドル(YMCA会員料金)
【対象】小1から中3の年齢の子どもたち

バスケットボール
【キャンプ名】Shooting for Heaven
【期間】4日間、9時から11半時まで
【主催】地元バプティスト教会
【費用】75ドル
【対象】キンダー(5歳)~3年生の子どもたち

理数系教室
【キャンプ名】Camp Invention
【期間】4日間、8時から16時まで
【会場】近隣小学校
【費用】225ドル(早期割引利用で25~35ドル引き)
【対象】新学年で1年生~6年生になる子どもたち

習い事系キャンプは、時間単価で考えると割高ですが、いろいろな習い事を短期集中でお試しできるチャンス。夏休みに参加したサマーキャンプがきっかけで、その道に興味を持ち、習い事を始めるようになることもあります。

【まとめ】アメリカの習い事の事情

アメリカの習い事の事情、広いアメリカでは地域によっていろいろ。だから、これがすべてというわけではありません。ただ一つ言えることは、私自身が子育てをする中で、

もう1歩頑張る経験をさせるのも大事だけれど、いろいろなことを試してみて、子どもが本当に楽しいこと、続けたいと思うことを自分で見つけるのも大事なこと

という気づき。子どもの習い事に対する考え方に柔軟性を持てるようになったのは、とてもよい経験になりました。親の役目として、子どものやりたいものを見つけることを応援してあげてくださいね。

この記事を書いたライター

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大河内えりなさん

夫・娘9歳・息子7歳。小さい頃からずーっと転勤族。高知、千葉、札幌、神奈川、イギリス、再び神奈川。名古屋、タイ、東京、千葉、次はアメリカへ!

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