/ 2018.05.04

端午の節句に大空を悠々と飛ぶ鯉のぼりには、子どもたちがたくましく成長するようにと願いが込められています。とはいえ、大きな鯉のぼりを飾るのはなかなか難しいですよね。そんなときにおすすめなのが、省スペースで飾れる「つまみ細工」の鯉のぼりです。

index目次

時短で見栄え良く鯉のぼりを作りたい!

江戸時代から伝わる伝統工芸「つまみ細工」とは、薄地の布をピンセットでつまんで、折り畳んだものを組み合わせることによって、さまざまな形を作る技法のこと。

「ピンセットを使うなんて、難しそう…。」というイメージがありませんか?実は、針や糸を使わないので工作感覚で作ることができます。簡単なのに、それでいて見栄え良く、日本の季節行事ととても相性が良いのです。

この記事では、忙しくて時間を作れないママでも気軽に作れるよう工夫しています。伝統的なやり方では、布にじっくりデンプン糊を染み込ませて作る手法が主ですが、ここではボンドを使って、時短を目指しました。

また、基本のつまみ方だけを紹介しているので、初めての人でも比較的取り組みやすいと思います。材料も100円ショップでそろうものばかり!ゴールデンウィーク前に試してみてください。

材料と道具を用意

材料

左上から時計回りに、

  • 画鋲(ローソンストア100)
  • 目玉シール接着用約6mm(ダイソー)
  • ちりめん風はぎれ(ダイソー)
    ※青の無地は取り扱いがないので柄モノを使用
  • 黒いフェルト(ダイソー)
  • 引き揃え糸・陽の光(ダイソー)
    ※好みで
  • サテンリボン6mm幅(なければカットしたフェルト)
  • 江戸打紐・赤(キャンドゥ)
  • ダンボール

道具

左上から時計回りに、

  • 牛乳パック(キレイに洗って乾かしたもの)
    ※型紙を作ったり、ボンドを出したりするために使用
  • ケース入りスポンジ(ダイソー)、またはお手拭き
  • 油性ペン(赤)、色鉛筆(オレンジやピンク)
  • 木工用ボンド
  • ピンセット
  • 定規
  • ローリングカッター
  • ハサミ
  • カッティングボード

まずは鯉のぼりの土台を作る

  1. 薄めのダンボールを下記のサイズに切る
  2. 切り取ったダンボールに生地を巻き、ボンドで貼る(裏側にボンドをつけるのがキレイにするコツ)
  3. 生地を巻き終わったら乾かす

布の切り方と下準備

つまみ細工をするために、生地を正方形に切ります。布の切り方は2通り。

【1】型紙を使う場合(写真左)

牛乳パックで正方形の型紙を作り、チャコペンで印をつけ、その通りに切る

【2】ローリングカッターを使う場合(写真右)

カッティングボードの目盛りに合わせ、定規を使って切ります。カッターは、縦方向に「手前から向こう側」に動かし、目線はカッターの少し先を見るようにするとやりやすいです。

ローリングカッターの刃を横に動かすと、危ないので要注意。横に切りたいときは、カッティングボードごと回転させて縦方向にしてください。

必要な布の大きさと枚数は、下記の写真の通り。これはウロコやヒレになります。1~2枚だけ色を変えるとポイントになり、かわいく仕上がりますよ。

必要な枚数の布が切り終わったら、下準備をしましょう。

上の写真の通り、牛乳パックの上に木工用ボンドを出します。すぐにピンセットを拭けるよう、スポンジやお手拭きなどを用意しておきましょう。ピンセットの先についた、ボンドをこまめに拭き取ることで、仕上がりがキレイに!

布のつまみ方=「細い丸つまみ」

鯉のぼりのウロコは、すべて「細い丸つまみ」でつまみます。動画(消音)も参考にしてみてください。

つまみ終わってボンドが乾いたら、つまみの下側1/3程度を切る「端切り」をします。上の部分を使い、カットした下の部分は破棄します。

鯉のぼりを完成させましょう

  1. ピンセットでつまみながら、裁ち目に木工用ボンドをつける
  2. ウロコをピンセットでつまんだまま、土台の尾の方からバランスよく葺(ふ)いていく(つまみ細工では、土台につまみを貼っていくことを「葺く」と言います)
  3. ウロコを葺き終わったら、生地の境目辺りにボンドを塗り、サテンリボンや6mm幅に切ったフェルトなどを貼り付ける
  4. そのあと、目玉シールをピンセットでつまみながらボンドで貼り付け、油性ペンで口を、色鉛筆で頬を描く
  5. 好みで、ダイソーの引き揃え糸などを巻いてもかわいいですよ。その場合は、裏側で留めると見た目がキレイに!

  6. 表側が仕上がったら、今度は裏面に、フェルトと画鋲を貼る。フェルトは鯉のぼりより少し小さめに。フェルトに画鋲を刺したら、画鋲の針が突き出るように、フェルトごと土台の裏側に貼り付ける
  7. しっかり乾かしたら、壁やボードなどに刺して飾るく
  8. ここまでで、だいたい半日から1日くらいだと思います。だいぶ慣れてきたかもしれませんね!次は、「菖蒲」や「(ポールの先の)風車」を作ります。

菖蒲の作り方「丸つまみ」「剣つまみ」

菖蒲は少し小さめの布ですが、コツをつかめていると思うので、どんどん楽しくなってきますよ。花1つに必要な布の大きさと枚数は、下記の写真の通りです。作る花の数に必要な枚数をカットしてください。

つまみ方は、一番左の「花弁中央」だけが違い、「丸つまみ」でつまみます。「丸つまみ」は、途中まで鯉のぼりの「細丸つまみ」と同じ。他はすべて「剣つまみ」です。丸つまみ「花弁中央」の動画(消音)はこちら。

「花弁中央」以外の剣つまみの動画(消音)はこちら。

各パーツをつまみ終わるとこのようになります。

  1. つまみ終わったら、「花弁左右」と「葉」は、つまみの下側1/3程度を切る「端切り」をする。上の部分を使い、下のカットした部分は破棄
  2. 「花弁中央」と「中央」は端切り不要。もし、裁ち目がほつれている場合は、整える程度に切る。
  3. パーツを組み合わせる。まず、ピンセットで摘んだ「中央」の裁ち目にボンドをつけ、「花弁中央」の真ん中に貼り付ける
  4. 次に、左右に花弁をつけていく。「花弁中央」の上部にピンセットでボンドを塗り、「花弁左右」の片側を貼り付け、ピンセットで押さえながら15秒ほど待つ
  5. 反対側も同様に
  6. 「葉」の先にピンセットでボンドを塗り、押さえながら15秒ほど待つ
  7. 「葉」の内側に、ピンセットでボンドを塗る。「花弁中央」をピンセットで固定し、15秒ほど待つ
  8. 乾いたら完成!

色違いもかわいいですよ。

鯉のぼりと同じように裏側に厚紙を貼り付けて、黒のフェルトや画鋲を使えば、壁などに刺して飾れます。しかし、小さなパーツなので、画鋲より両面テープを使う方がベターかもしれません。

風車の作り方

ポールの風車に見立てた黄色のお花を作ります。必要な布の大きさと色は、下の写真の通りです。

布を切ったら、「丸つまみ」でつまみます。途中まで鯉のぼりの「細丸つまみ」と同じです。丸つまみの動画(消音)はこちら。なお、この動画は、菖蒲のところでも紹介済みです。

つまみ終わったら、直径約2センチの厚紙にバランスよく葺きます。つまみの大きさによっては、6枚になることも。真ん中から厚紙が見えて気になる場合、下の写真のようにお手持ちのビーズなどを、木工用ボンドで付けるといいと思います。

飾り方3パターンを紹介

【パターン1】壁に直接飾る

一番スペースを取らずに飾れるのが、壁に直接さしたり両面テープで貼り付けたりする方法です。穴が開いても構わない場所やテープを使える場所にどうぞ。

【パターン2】写真たてを使う

写真たてを使う方法も省スペースでおすすめ。作り方は簡単。まず、写真たての中身を外し、同じ大きさにコルクシートを切ります。コルクシートを入れたら、外から鯉のぼりを刺し、菖蒲は両面テープで貼りました。コルクシートは、ダイソーにあるのでチェックしてみてください。

窓辺などの小さなスペースにも◎

【パターン3】イーゼルを使っておしゃれに

少し場所をとりますが、それでも本物の鯉のぼりに比べたら、断然狭いスペースでOKなのがこちら。キャンドゥの「コルクボード」と「イーゼル」を使いました。

イーゼルでおしゃれな雰囲気に

普段は忙しくてあまり子どもに構ってあげられないけれど、「こどもの日」くらいは何かしてあげたい!というママに試してみてほしいです。比較的、短時間で作れるので、少しずつ取り組んでみてくださいね。

素敵な端午の節句になりますように!

この記事を書いたライター

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岬さちこさん

岬さちこと申します。時間がないときや体調が良くないときでも、ささっと作れる時短料理を紹介します。忙しいお母さんの参考になれば幸いです。

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