2017.06.14 / 2017.08.04
海外で暮らす日本人ママの毎日を紹介する連載の1回目は、常夏シンガポール。実は毎週末どこかでマラソン大会が実施されるランニング大国なんです。その中でも、人気なのがファミリーマラソン。日本のマラソン大会とはひと味違う、その様子をご紹介します。
参加者みんなが楽しめる。いまどきのファミリーマラソン
動物園内や農場周辺を走ったり、水鉄砲やペンライトの持ち物指定があったり、ハロウィーンやクリスマスなどの季節行事に絡んでいて衣装着用で参加したり。多くのファミリーマラソンやキッズマラソンでは、参加者みんなで楽しめるテーマが設けられています。
ファミリーマラソンは競争を目的としていないので、それぞれのペースで参加できます。参加者全員が気持ち良く走れるように、ペースが遅いファミリーは例えば「左側通行」といった事前ルールもあります。
走行距離は2.5km~3.5kmと日本のマラソン大会に比べると短めで、コースの途中で仕掛けがあったり、休憩コーナーで子ども心をくすぐる飲食物が配布されたりと、とにかく楽しい工夫がたくさん!
マラソン完走後には、バウンシーキャッスルやフェイスペインティングブースを利用したり、マスコットキャラクターと一緒に写真撮影したり、ポップコーンや綿あめが配られたりするので、子どもも大喜び。これがファミリーマラソンの人気の理由の一つなんです。
ベビーもマラソンに参加できる秘密兵器
まさに「ファミリー」全員で楽しめるのがシンガポールのファミリーマラソン。親子ペアや小学生以上などの参加条件がある日本とは違って、未就学児や乳幼児でもマラソンに参加することができるのです。マラソン大会によっては、未就学児は参加費無料であるケースが多いのも、ママには嬉しいです。
「ベビーがマラソン大会にどうやって参加するの?」と思われるかもしれません。実は、秘密兵器であるベビーカーや抱っこ紐が使用できるファミリーマラソンも少なくないんです。ベビーカーはマラソン専用のものではなく、日常使いのごく一般のものを使います。パパが下の子を乗せたベビーカーを押し、ママは上の子と並んで少し先を走る姿などが見られます。
私も当時2歳半の娘のベビーカーを押しながら3.5Kmのファミリーマラソンに参加した経験があります。このくらいの年齢になると休憩を挟みながらベビーカーに一度も座らず走り切れるようになります。
年齢によっては、子どもがひとりで完走するのは難しいですが、最後までがんばって走り終えた子どもだけではなく、途中で少しでも走った子どもも自分でゴールテープを切り、その後はご褒美のメダルを首から掛けてもらえます。子ども達は自分が頑張ったことを認めてもらえることで達成感を味わい、自信をつける良い機会になるのではないでしょうか。
マラソンの開始時刻は早朝もしくは夕方が一般的
日本のマラソン大会では、午前中にスタートするところがほとんどですが、シンガポールのマラソンでは日の出(7時前後)もしくは、日の入り前後(19時前後)にスタートすることが多いです。
日中は最高温度が35度になる日があり、日差しも強いので「子どもたちの体力消耗や日焼けが気になる」というママたちのお悩みを解決。それに、早朝や夕方のスタートだと、昼間は家族みんなでのんびり過ごすこともできます。海外からのマラソン参加者からも日中は市内観光に当てられるというので支持されています。
12月第一土日に行われていて世界中のランナーが参加するStandard Chartered Singapore Marathonのキッズダッシュは夕方6時開始します。昨年は繁華街オーチャードのクリスマスイルミネーションの下を走りました。
皆が満足! ファミリーマラソン参加目的でシンガポールに旅行へ
シンガポールは国土が小さく、観光スポットや宿泊先はセントラルエリアに集中していて移動距離も短いため、子どもへの負担も少なく旅行を楽しめる国です。家族でシンガポールへのマラソン旅行はいかがでしょうか。
『Running Events in 2017 for the Family: Get Your Shoes On』
レポートしてくれたのは
- 杏菜さん
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グローバルママ研究所リサーチャー。シンガポール在住。夫、3歳の娘と3人暮らしのワーキングマザー。娘が6カ月の時から東南アジアを中心に11カ国を旅行。子連れ旅行情報に精通している。