子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。47回目は「育児に対してもっとリラックスして」。

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3歳の息子が迷子に

子育ては24時間365日、年中無休です。乳児期には急な体調の変化があるし、保育園・幼稚園に入れば集団生活でのトラブルや心配事が絶えません。

何をしたわけでもないのに、毎日があっと言う間に過ぎてしまう…。そう感じているお母さんは多いのではないでしょうか。

私には、今思い出しても顔面蒼白になるような経験があります。それは息子が3歳のときのこと。市役所で書類を書いていたちょっとの間に、わたしの足元にいたはずの息子が消えてしまったのです。

広い市役所だったため、最初は控えめに名前を呼んでいたのですが、場所を変えて何回呼んでも、まったく気配すら感じられません。だんだん恐ろしくなって、人目もはばからず大声で探し始めました。

もしかしてひとりで外に出てしまった?まさか誘拐…?

そんな妄想がどんどん広がっていたところ、職員らしき男性が、階段を指さして「地下の食堂のほうにいましたよ」と教えてくれました。

猛ダッシュで駆けつけると、手すりに掴まりながら階段を上ってくる息子が目に入ってきました。私を見た途端、満面の笑み!こっちは半狂乱で探していたというのに、ものすごくうれしそうな顔をしていました。

子育ては完璧にできないもの

先の話は、もう20年以上も前のことですが、無事に息子を見つけて安心したのと同時に、ガックリと疲れてしまったことを、今でもよく覚えています。

私がどれだけ心配したか、ひとりになるとどんな危険があるか、どう説明すれば3歳児にわかってもらえるだろうか、とその後は大いに悩んだものです。

きっと同じような経験をしているお母さんたちもたくさんいることでしょう。

いかなる状況においても、小さな子どもの手を離してはいけません。わかっていることです。それでも、この有り様です。ましてや他のことはどうでしょう?

子育てをしていく中では、どうすればいいかわからないことがたくさんあります。わかってはいても、実際にはできないこともたくさんあります。

子育ては、学校で習うわけではありませんし、「これが正解」という唯一の方法もありません。

ほとんどのお母さんたちが、迷いながら悩みながら、なんとか毎日子どもと向き合っているのではないでしょうか。

お母さんがこうあるべき!これが正しい、と思っていることは、実際は違うかもしれないし、つまずいたことや失敗したかな、と思うことがかえって良い結果になることもあります。

思い通りにならないことや、上手くいかないことがあって当然です。そこを思いつめ過ぎると、お母さんが疲弊してしまいます。

子どもは言うことをきかないもの。私も間違っているかもしれないし…。

少し肩の力を抜いて「こんなものよね」と、時には口に出してリラックスしてみましょう。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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