子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。51回目は「子どもが迷子にならないために」。

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ちゃっかり娘(3歳)が迷子に!

男の子と女の子育てているといろいろな違いを発見します。私の家の場合は上が女の子、下が男の子でした。この上の娘が非常にしっかりしていました。

前に息子が迷子になった話をこちらのコラム書きました。

娘の場合はというと、3歳のころ、家の近くのスーパーに買い物に行き娘がおやつを探している間、少し違うコーナーを見るため数分そばを離れたのです。

すると突然、店内放送で娘の名前が呼ばれるではありませんか!!!「〇〇ちゃんのお母様いらっしゃったら受付までお越し下さい。〇〇ちゃんが迷子になっています。」

びっくり仰天です。子どもは今まで迷子にした覚えもないし、ほんの少し離れただけ。

うちの娘は私の姿が見えないと思ってすぐに店員さんに「私の名前は〇〇〇〇です。迷子になりました」と報告していたのです。慌てて受付に行くと泣くわけでもない。しっかりした顔つきで娘はそこにいました。

気を付けていたのにまた…。

数日後、同じことがまたもや起こってしまったのです。ちょっと姿が見えないと思ったらすぐに店内放送。「〇〇ちゃんのお母様…。」ヒャー!!!しかも同じスーパーで恥ずかしい…。

娘に「頼むからそんなに時間が経ってないのにすぐに呼び出すのはやめてちょうだい」とお願いしたのを思い出します。

でも今になって思うのは、このぐらいしっかりしてくれていた方が良いのです。何があるかわからない、物騒な時代です。このくらいの危機感を持ってくれていた方が良いのかもしれません。

いなくなったら悲しいと伝えて

やんちゃな男の子が迷子になったら

子どもの性格によって迷子の様子もいろいろです。他の両親に、子どもが迷子になったときの様子を聞いてみました。

その子は3人兄弟の真ん中。すごくやんちゃな男の子で、すぐに飛び出て好き勝手なことをする子どもです。お母さんに怒られ、裸足で家から逃げ出すのも日常茶飯事。

しかし遊園地で迷子になると、泣きじゃくり、嗚咽をもらしながら、子ども自身が園内放送で自分の名前を言ったということです。

特に、日頃怒られることが多い子どもは

いつも怒られてばかりだから僕なんていなくなってもいいよね。

と迷子になったときに考えることがあるそうです。

勝手にどこかに行ってはいけない、親元離れてはいけないと、ただただ言い聞かせるのではなく、まずお父さんやお母さんは

子どもたちがいなくなったらどんなにつらくて、悲しいか伝えてください。

もちろん子どもから目を離さないことが1番です。でももしものときのために、いなくなったらどんなに悲しむか、つらいかをきちんと伝えましょう。

そして子ども自身も、家に帰れなかったらどんな生活が待っているのか、食事もできない寝るところもないと説明しましょう。

同じ家庭に生まれてきて、同じ親が育てていても、子どもの性格や子どもの行動は様々です。時には「はーぁ」とため息ついたり、キーッとなることもありますが「あなたのことが大切なんだよ」ときちんと言葉で伝えてくださいね。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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