/ 2017.08.10

小学校受験は、共働き家庭にとって「塾の送迎ができない」「子どもの勉強を見る時間が取れない」など、物理的な制約であきらめてしまう人も少なくありません。今回のぎゅってママの娘さんは、めでたくこの春、有名私立小学校に入学。合格への秘策とは?

満点じゃなくても合格できるんだよ!ママが見せたオトナの本気

共働き家庭の小学校受験は難しい?それは都市伝説のようなもの。

「これから社会進出していく子どもたちを育てるんですから、今は学校も変わってきています」と、ぎゅってママ。塾の送り迎えも予習復習も、親子で無理なく自然体が大事とのアドバイス。

いくつもの学校見学を経て、子ども自身が「ここに通いたい!」と言ったら即行動。子どもには子どもの、オトナにはオトナの事情と思惑があるものです。

フルタイムで仕事をしながら、お子さんの勉強にもつきあい、どんな時が一番大変でしたか?

「年中から、いろいろな小学校の見学に行きましたが、実は、第一志望校は、かつて私が行きたかった学校でした。娘とその学校の音楽会を見学に行った時に“ここに通いたい!”と本人が言ってくれたので、うれしかった~。そんな娘なのですが、完璧主義なところがあって、塾で間違えるととても落ち込むんです。それがとても気になっていて、実際の試験になったら、どうなることかと。」

そんな娘さんに対して、どんな声かけをしてあげたんですか?
「実は、ちょうど私が会社で取らなければならない資格試験があって、お昼休みに会議室にこもって勉強していました。時間をやりくりして取り組みましたが、合格はしたものの結果はギリギリの点数でした。

でも、それがかえって良かったんです。“ママだって、満点じゃなくても合格できたんだよ”って伝えることで、娘の気持ちが軽くなったみたいで。」

なんと、ママの合格が、娘さんにとっての励みになり、9月に受けた最初の学校に合格!その後受験した志望校にも合格し、笑顔のあふれる春になりました。

「その学校に行くかどうかはさておき、1校でも合格を持っておくと、子どももリラックスして受験に向き合えるので、必ず入れる小学校を選んでおくことも大事だと思いました。」

昼休みは持参したお弁当をサッと食べ、残りの時間を資格試験の勉強に

GW前から受験直前まで急きょ塾をお休み。それをママ友は見逃さず・・・

GW前から10月中旬まで、塾をお休みしたそうですね。「はい、夏季講習も受けませんでした(笑)。東京の小学校受験本番は11月1日からで、その直前までお休みしました。9月の受験は模擬試験のような位置付けで、受けるからには絶対合格させる、と本気度マックスでしたけれども。」

みんなが教室で机に向かって勉強している時期に、山へ海へ、自然と戯れて過ごした家族の夏休み。「それが良い体験になると信じていました。ただでさえ子どもとの時間がないのに一週間の夏休みを塾で奪われるのももったいない気がして。夏は短期集中コースで体操教室に通いました。」こちらも受験用ではなく、純粋に運動が好きで、長期休みの間に鉄棒や跳び箱などの苦手種目を克服したい子どもたち向けのコース。

「小学校受験は、子ども自身がまだ5歳とか6歳のことなので、偏差値があるわけではないんです。でも塾に通い始めると、どうしても塾のペースで受験対策にのめり込んでしまう。だんだんと家族の時間が少なくなっていました。子どもが疲れてきたら、受験から少し距離を置くことも大事だと思うんです。」

でも、同じ塾に通うママたちの目は鋭く、ライバルがひとり減ったと噂されることもあったようです。実際、塾通いはママたちとのお付き合いも大変というイメージがあるのですが、そのあたりはいかがなものでしょうか?

「ちょうど、塾をお休みしていた時期に同じ保育園に通うママからメールで“○○ちゃんが塾に来ていないって、うちの子が言ってました”って。子ども経由じゃなくて、もっとはっきり聞いてくれればいいのにって思ったことがありました。なので、その手のメールは無視!ママたちとのお付き合いは、ほとんどしませんでしたね(笑)。」

受験に大事なのは家族というチーム、出願などのスケジュールは早め早めに集める

受験に際して、家族はチーム。パパの協力度はいかがでしたか?

「わが家は、パパも協力的で娘の受験を応援していたので面接試験にも一緒に行きました。はっきり言って、受験に協力的ではないパパは、受験に付いて行かない方がいいと思います。面接の質問は、それくらいパパに集中するんです。パパの場合は、仕事や出張など、面接に行けない言い訳はいくらでもできますから。」

保育園と土曜日の午後の塾通いのほかに続けていたものは、習い事のピアノ。家族をつなぐ音楽も合格への大事なエッセンスだったようです。

「子どもにとってより良い環境を求めて受験をするのだから、まずは、その子に合った学校選びが大事だと思います。自然体で学びのペースを作ってあげること。親としてできることは、学校見学のスケジュールや出願などの情報を早め早めに集めて、進めていくことだと思います。」

小さなカラダで大きなチャレンジをするわが子の姿。疲れていないか、無理をしていないか、楽しんで取り組んでいるか、ちょっとした体調の変化や心の機微を捉えてあげられるのは一番身近なママやパパ。それは、これから未来に続く子育ての中で、いつも忘れてはならないことなのかもしれません。

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