時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「算数の第1歩に役立つ身の回りのこと」について。

算数の第1歩に役立つ身の回りのこと

「算数の第1歩」というと、数を数える、数字を書く、計算、図形パズル、展開図など、読み書きができる前から解けるようなペーパー問題が数多くあります。最近は書店などでもよく見かけますね。

でも、お子さん達を見ていると、実体験の中で数量や図形にたくさん触れている方が、ペーパー問題だけをやっているよりも、内容をよく理解できているなと強く感じています。そこで今回は、「算数の第1歩に役立つ身の回りのこと」を紹介していきます。

「1人何個もらえる?」

おやつを家族や友達に配る役目をお願いして「分配」を体験させましょう。初めは人数分のお皿に配ると等しく分けられる数を準備します。「1つ目」「2つ目」と数えながら配っていきましょう。

1人何個になった?と数えれば「計数」もできますね。次は余りのある分配です。1人何個ずつもらえて余りはいくつ、と言語化していきましょう。

「これをあげたら何個に変わる?」

分配されたおやつから、「加減」の体験もできます。お母さんから2つあげたら何個になる?お母さんは何個に変わる?そうしたら何個違うかな?といった質問をしながら、実際におやつを移動させながら数えていきましょう。

「どうやって分ける?」

ケーキやピザなど、丸い物、四角い物を切り分けるときは、「図形分割」のチャンスです。何人で分けるかで分割する線を考えてみましょう。はじめは2人、4人ができれば上々です。1人分と元の形を見比べて見るのも大切なプロセスです。

「何杯分かな?」

ジュースや麦茶など人数分にちょうど良い量を水差しなどに入れます。上手に分けてね!と人数分のコップを準備して、均等に分けてもらいます。その後、いったん水差しに戻し、コップ何杯分と水差しに入れた分が「形が変わっても同量」の確認をしてみましょう。

「どこにあるかな?」

場所を指示して物を取ってきてもらいましょう。上から2段目の左から3番目、下から3段目の一番右、など「位置表象」を理解する練習をします。お膳立てをするときにも、右の奥はおみそ汁、左の奥はご飯など指示しても良いですね。マナーを覚えたり記憶力も同時に鍛えられます。

毎日の生活の中で実物を動かした経験が多ければ多いほど、ペーパー問題だけで理解するよりも、算数への理解と興味が深まると思います!

この記事を書いたライター

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荒井聖子さん

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰 
目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング、小学校受験指導をしながら、通算100回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

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