/ 2019.03.15

卒園後、学童保育を利用するつもりの保育園ママは多いですよね。どんな所で、子どもがどう過ごすのか、先生はどんな人なのかなど、学童保育ってよく分からないという人も多いよう。そこで、学童保育の基礎知識や、先輩の小学生ママたちに聞いてみました。

index目次

学童保育はどこにある?

厚生労働省 平成29年放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況より。N=2万4573カ所。「学校余裕教室」とは通常の普通教室として使われていない空き教室のこと

学校内に学童があれば通うのは簡単ですが、学校外を利用する際は通学方法も考慮する必要があります。また、帰宅の際に子どもだけで帰ることができるか、
迎えが必要かもポイントです。

平日の終了時間は?

厚生労働省 平成29年放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況。平日に開所されているクラブ数(2万4563)に対する割合

終了時間が遅くなってきている傾向にあり、共働き家庭にはありがたい状況ですが、それでも保育園のお迎え時間より早くなる場合も多いようです。その場合は親が帰宅するまでの過ごし方を考える必要があります。

何年生が登録している?

厚生労働省 平成29年放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況より。N=117万600人

2015年から対象が6年生までとなったとはいえ、3年生までが圧倒的に多く、高学年は通い続けることが難しいのが現実。通いたいけれど選考に落ちる場合と、塾や習い事が増え、学童に通う必要がなくなってくる場合があります。

先生はどんな人?

正式には「放課後児童支援員」といい、保育士や社会福祉士、教職員免許などを持つ人が都道府県知事が行う研修を修了することが条件。40人の児童に対して、1人はこの資格を持つ人が従事することが決められています。

宿題はやってくる?

宿題の時間を設けているところが多いようです。支援員が勉強を教えることはしませんが、時間で勉強をすることを促してくれます。ただし、丸付けや音読など、親が関わる宿題もあるので、帰宅後にも宿題の時間は必要です。

教えて!先輩ママ。こんなとき、どーしてる?

学童へのお迎えの有無や、親の関わり方など。ママたちの学童保育への関心が高かったことを実際に子どもが学童に通っている小学生ママに聞いてみました!

学童からどうやって帰ってくる?

低学年のうちは親が迎えに行って一緒に帰宅する子や、親が帰る時間に合わせて一人で帰宅する子が多く、家で一人で過ごす子は少数派のようです。

  • 子どもの方が早く帰るので、インターフォンには出ないなど、約束を決めています。 (1年生ママ)
  • 同じ帰宅方向の子どもたちが支援員と一緒に帰ってきます。(2年生ママ)

習い事は通っている?

学年が上がるにつれて平日、下校後に習い事をする子は増えるよう。ただし、学童を休む日が多くなると「必要なし」とみなされて、次年度の学童の選考が不利になることもあります。

  • 子どもが自分で学童から習い事に行き、終わりの時間に合わせて、習い事の場所に親が迎えに行っています。(1年生ママ)
  • 学童で茶道、民舞、サッカー、工作、フラダンス、英語などを教えてくれるので、習い事気分で楽しんでいます。(3年生ママ)

親が関わることはある?

保護者主催のバザーやキャンプなどを実施しているところでは、親の集まりが頻繁にあります。一方、まったく親の関わりなしの施設も多くあります。

  • 打ち合わせのために金曜19時から遅いときは21時過ぎまで話し合うことが、月1回ありました。(2年生ママ)
  • 親の集まりが学期に数回土曜にあり、下の子の保育園の行事と重なってしまったことがありました。(1年生ママ)
  • クラス外の友達ができ、親も参加のキャンプでは親同士の交流もできて、家族ぐるみで付き合っています。(2年生ママ)

良かったことを教えてください

  • 宿題の時間があり、嫌でも宿題が進むこと。工作などもやってきて、家で過ごすより有意義です。(3年生ママ)
  • 年配の支援員や高学年の子がカードやボードゲーム、昔遊びを教えてくれて、遊びの幅が広がりました。(1年生ママ)
  • 違うクラス、違う学年の友達ができて、毎日楽しく通っています。おやつもいろいろあるようです。(1年生ママ)
  • 他学年の友達もできて、リーダーシップが取れるようになりました。(3年生ママ)

困ったこと、大変なことは?

  • 嫌なことをされたなど、子ども同士のトラブル。直接言いづらいことは、支援員に相談したら、相手の子をうまく誘導してくれ、丁寧かつ迅速に対応してくれた。(1年生ママ)
  • 長期休暇中の開始時間が遅いので困ります。子どもに鍵を閉めて出かけさせるのが不安です。(1年生ママ)
  • 夏休みのお弁当は、冷蔵庫などがないため、傷まないよう保冷剤をたくさん入れるなど気を遣う。(3年生ママ)

【Case.1】学童のイベントで親子とも友達ができた

校内の学童に通い、毎日18時30分ごろに親が学童に迎えに行っています。学童では1時間ほど、宿題や読書などで過ごす時間が決められていて、音読などを除き宿題を済ませてきてくれるので助かります。

キャンプやバザーなど親が関わるイベントがありますが、積極的に参加することで学童のこともよく分かり、親同士の知り合いも増えました。

まだ、一人で留守番をさせる勇気がないので、学童の存在は欠かせません。学童があるから、安心して働けていると思います。

(菅原友架さん 小2男子 公設民営 18時台帰り)

【Case.2】宿題を済ませて来るのが本当にうれしい

校内にある学童に通っています。家までは徒歩5分ほどの距離ですが、学童の決まりで迎えに行っています。家ではテレビなどが気になってしまいますが、学童では集中して宿題に取り組めるようで、間違いも少ないです。

また、毎日の生活リズムが整うのも助かります。親が関わることは一切ありません。入所前は、保育園のママ友でお兄さん、お姉さんがいる人にいろいろと聞きました。今は習い事付きの学童もあるそうです。選択ができるなら、見学してみるといいかもですね。

(浅田絹華さん 小1女子 公設公営 17時台帰り)

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※この記事は関連リンクをのぞき、2018年10月発行の「ぎゅって首都圏版特別号 Autumn」に掲載した記事を再編集したものです