時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「子どもの模倣力」について。

「自分でやるー!」に困ったら

できることが日々増えていく子どもの成長を見守るのはうれしいですよね。

でも、時間がないときに限って、玄関先で靴を振り回して「自分でやるー!」、はさみなど危ない物に限って「僕が、僕が!」と大人の手を振り払うなど、こちらのイライラが募ることがあります。

私の場合は、0歳の子を抱っこしながら2歳の子に靴を履かせようとしたら大暴れ、毎回のように玄関から出られないという時期がありました。

何しろ下の子を抱っこしているので、上の子の靴はさっと履かせてしまうか、言葉で指示することしか思い付きませんでした。

その後、モンテッソーリ教育の考え方、

子どもはできないのではなく、やり方を知らないだけ

やり方はゆっくり見せて真似(まね)させる

に出合ったときは目からウロコ!言葉がしゃべれるようになっても、やり方は見て真似て習得するという、考えてみれば当たり前のことを学んだのです。

子どもだけではなく大人も同じ

日本では模倣期という言葉がありますが、子どもの模倣力に限ったことではありません。私たち大人も同じですよね?

例えば編み物。

「右の棒を左の棒の一番上の輪っかに手前から差し入れて、まだ編んでいない毛糸を引っ掛けて手前に抜き、同時に右の棒に移す。」

なんて、まるで呪文を聞いているようで理解は難しい。でもゆっくりやって見せてもらえれば、真似をするのは簡単です。

今になって思えば、週末にでも下の子を見てもらい、上の子に「見せて真似させる時間」を取れば、あんなにこじらせて毎回イライラする必要がなかったのに、と反省しています。

モンテッソーリ教育には子どもが喜ぶ活動がたくさん

現在、食育のクラスをやっていると、スムーズにいかない子どもの動作に、サッと手を入れて仕上げてしまう大人の姿がちらほら。そして子どものほうにも「ママやってー!」と投げ出す子がちらほら見受けられます。

モンテッソーリ教育の「日常生活の練習」という分野には、切る、貼る、折るなどの基本動作に加えて、掃除、雑巾しぼり、洗濯、アイロン、包丁、縫いさし、花の水切り、金属磨きなど、子どもがやりたがる活動がたくさん配置されています。

包丁やアイロンをまるで大人のように扱ったり、洗濯板を使って雑巾を洗うときの子ども達は、たどたどしい動きであっても、自分でやらせてもらえる喜びで目を輝かせています。そして、どんなときもモンテッソーリ教師のやることは同じです。

  1. 子どもがやりたがる物を選ぶ
  2. ゆっくりと扱い方、手や指の動きを見せる
  3. やってみる?と聞いて、あとは見守る

靴の脱ぎ履き、お箸、服の着方、体の洗い方、ペットボトルの開け方など、家庭でも簡単にできる方法です。

「やってあげる」と「してもらう」にお互いが慣れる前に、模倣力を信じて教えてみてはいかがでしょう。

この記事を書いたライター

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荒井聖子さん

SakuraEdu代表、コドモンテワークショップ主宰。資生堂に勤務後、目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング等をしながら、通算百回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

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