2020.02.17
ママが新しいエプロン買ってくれた!
1歳前の女の子と関わっていたときのこと。食べることがだいすきなのんちゃんは、お昼ご飯の時間がだいすき!目の前にご飯が並ぶと、いつも「待ってましたー!♥」といった感じでお気に入りのエプロンをそそくさ着けて、もりもりと食べるのでした。
この日は食前、エプロンを準備しているとのんちゃんのエプロンが新しくなっていることに気がつきました。お母さんが、新しいエプロンを用意してくれたようです。
前のエプロンをとっても気に入っていたから、「このおニューを受け入れてくれるかな?」「嫌がったりしないかな?」と思い私は食べる前にその新しいエプロンを紹介することにしました。
のんちゃん、ママがエプロン新しくしてくれたみたい!
のんちゃんに新しいエプロンを紹介すると…恍惚の表情!受け入れるどころか、すっかり気にいっておニューのエプロンをぎゅっと抱きしめていました。
まだ言葉を話さないのんちゃんが、全身で「だいすき!」を表現しているようすをみて、私まで幸せな気持ちに。
気に入ってくれてよかった…の安堵を通り越して、こんなにもすてきな瞬間に出合える保育士という仕事は、やっぱり最高!と改めて思いました。
子どもたちがもつ「自分のもの」への思い
のんちゃんは、自分の新しいエプロンをとっても大切に思ったようです。恍惚の表情に大変癒やされましたが、同時に、実は自分にとってはハッとした瞬間でもありました。
なぜなら、保育園で暮らす子どもたちの「“自分のもの”への特別な思い」に触れたからです。
保育園という場所は「自分のもの」が少なくて「みんなのもの」がとても多い場所です。保育園でのおもちゃの共有は、子ども時代に「みんなで」やお互いの存在を知るいい機会ではあります。
しかし、やっぱり「これは自分の!」と言えることって、子ども時代には大事なのかなって思います。
「みんなで」が多い保育園だからこそ、大人が思っている以上に子どもたちは「自分のもの」「保護者の方が買ってくれたもの」に特別、大切な気持ちをむけているのかもしれない。のんちゃんの姿をみて、子どもたちの「自分のものを大切に思う気持ち」を蔑ろにしないよう、一層、子どもたちのものを大切にしようと思いました。
最高潮の癒やしとともに、保育士としての自分の気づきにピリリと背筋がのびたエピソードでした。
この記事を書いたライター
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ほのかさん
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子どもたちが魅せてくれる、ステキな世界にどっぷりハマっています!おえかきと写真が大好きな元保育士。週2でカレーを食べています。