コロナ禍の影響を受けて収入が減ってしまった自営業のママ。月々赤字で今後の働き方にも悩むママに、お金のプロがアドバイスします。

家計簿 Check!

月間収入(手取り)
パパ
200,000円
ママ
70,000円
児童手当
15,000円
月間支出
住居費
83,100円
保育料・教育費
24,800円
保険料(自動車・生命)
21,600円
水道・光熱費
20,000円
通信費
18,000円
車費
25,000円
ママのお小遣い
10,000円
パパのお小遣い
15,000円
食費(パパの昼食代2万円含む)
55,000円
その他
20,000円
月間貯蓄
貯蓄
0円
ボーナス時収入(年間)
パパ
150,000円
ボーナス時支出(年間)
臨時お小遣い
50,000円
生活費補填
100,000円
ボーナス時貯蓄(年間)
貯蓄
0円
現在の総貯蓄
普通預金
1,500,000円

advice 1支出の徹底見直しで2万3000円減を

この家計の最優先課題は、児童手当を除いた月の収入でやりくりできるようになること。全体で約2万3000円の支出減が必要です。固定費(住居費~車費)は収入の2分の1が目安。保険や電気ガス会社の見直し、電力アンペアを下げるなど、徹底して圧縮しましょう。格安スマホにしたそうですが、通信費もまだ高め。食費やそのほかの流動費も極力削って。

advice 2ママは扶養を外れて年収160万円超を目指そう

支出を減らした上で収入増も必要です。現状のパパの収入だと、ママが扶養でいるメリットは小さめ。扶養を外れて、年収160万円以上を目指しましょう。130万~150万円台では社会保険料などの負担増で損をします。年収が160万円になれば手取りは約130万円。将来の年金も増えますし、今より月4万円ほど増えて貯蓄もできるようになります。

advice 3家計のピンチに備え、教育費は積立預金で

教育費は児童手当をそのまま貯めましょう。保育料が無償になったら、その分も教育費に回して。現状は貯蓄が少ないので、家計のピンチのときに備え、学資保険ではなく積立預金が◎。学資保険は解約すると損をしてしまうからです。つみたてNISAなどの運用は収入が増えてから検討を。自営業の老後資金づくりには、節税にもなる小規模企業共済がおすすめです。

固定費を中心に見直しを

result全体像を可視化し、夫婦で力を合わせて節約を

収入減の今が一番つらい時期ですね。パパが管理している費目も透明化して、家計の全体像を把握し、徹底的に節約しましょう。教育費を貯めつつ、収入が回復してきたら、並行して老後資金を貯め始めることも必要です。2人目も希望しているなら、危機感を持って、夫婦で力を合わせて目標に向かっていきましょう。

診断してくれたのは

氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

※この記事は、2022年4月発行の「ぎゅって首都圏版5月号」に掲載した記事を再編集したものです

illustration NIKAIDO Chiharu