下の子が生まれると、赤ちゃんのお世話にかかりきりになり、上の子に対してイライラしてしまうことが増え「上の子がかわいくない」という気持ちを持ってしまう人もいるのではないでしょうか。「上の子かわいくない症候群」とも言われるこの症状、なぜそのような気持ちになってしまうのでしょうか。原因や解決策について紹介します。

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「上の子かわいくない症候群」って?

“症候群”とは、ある特定の病的な症状が出ることに対して用いられる医学的な言葉ですが、病気ではなくてもある現象が多くの人に見られたりするときにも症候群という言葉が使われることがあり、「上の子かわいくない症候群」もそれに当たります。どのような状態のことを言うかというと、「下の子が生まれてから、上の子がかわいいと思えない」と感じる状態を指します。

「上の子がかわいくない」と思ってしまう原因は?

家庭ごとにさまざまな事情はありますが、「上の子かわいくない症候群」に陥りやすいシチュエーションを紹介します。

下の子のお世話による疲労

大前提として、疲れからくるものです。下の子の夜中の授乳で睡眠不足なのに、昼間も休息を取れないなど、疲れていなければ受け入れられることが、疲労困憊のあまりイライラしやすくなってしまいます。

比較対象ができる

ひとりっ子のときは感じていなかったのに、下の子が生まれたことで比較をしてしまうようになってしまい、下の子は幼くて小さくかわいいのに、上の子は口答えをしたり、イヤイヤされたりなど、一度そう感じてしまうと比較の悪い対象になってしまうようです。

きょうだいの年齢差

きょうだいの年齢差が2~3歳という家庭は多いですが、この場合、下の子が生まれたタイミングがちょうど上の子の第一次反抗期に当たることが多いです。イヤイヤや反抗が激しい場合、かわいくないと思うきっかけになりがちです。

しつけのあいまいさ

上の子がひとりっ子のときに、家庭でのルールがあいまいになっていたり、そもそもなかったりすると、少し待つ、今は我慢をする時などの自制の経験が乏しいまま下の子を迎えることになります。そのような状況だと、赤ちゃんの世話をしたいのに上の子が待ってくれないなどということが続き、上の子を責めることが増えてしまうのです。

上の子の気質的なもの

子どもには、その子にもともと備わった気質があります。中には、とにかく粘る、折れない、自分を押し通そうとするタイプの子もいます。周囲からは「親の教育がなっていない」と捉えられがちなのですが、実際には親が導こうとしてもなかなかうまく行かず、扱いに困ってしまい疲弊を生みます。

他にも、自分と子どものタイプが違うために「なぜこんなことをするの?」「この子のことが理解できない」などと思ってしまったり、1人目のときに完璧にこなせてきたことが、2人目ができたことで余裕がなくなり、上の子の「構って」という態度にイライラしたりしてしまうこともあります。

赤ちゃん返りや上の子の言動に対してついイライラ…どうしたらいい?

ワンオペ育児になると、自分の感情がコントロールできなくなって、思っていないような言葉が出てしまうときも。両親や友だち、ママ友などに話を聞いてもらったり少し子どもを見てもらったりなど、気分転換することも大切です。子育て支援センターや児童館に行ってみて、親と子の間に他者を入れてコントロールするという方法もあります。

「かわいくない」という感情が生まれてしまうのは仕方のないことですが、子どもを傷つけて良いということではありません。1人では生きられない子どもにとって、ママやパパはかけがえのない大切な存在で、あなたはそれほど重要な存在なのです。

かわいくないと思わせる行動は、「こっちを見て」「かわいがってほしい」という言葉にならない気持ちの表現です。まなざしをむける、言葉をかけるなど少しずつ歩み寄って関係を修復していきたいものです。難しい場合は、1人で抱え込まずに専門家に相談してみましょう。

上の子に対して、特別なおでかけをしたりプレゼントをあげたりすることではなく、日常の小さなうれしいを共有していくことが大切です。好きなおかずや、気持ちの良いタオル、赤ちゃんが寝たあとの2人だけの時間など。慌ただしい育児の中で、上の子と笑い合える寄り添い合える時間を意識することで、かわいいと思う気持ちを取り戻していけるはずです。

こうして乗り切った!「上の子」との関わり方で工夫した実際の体験談

「上の子がかわいくない」と悩んだ末に、自分なりに解決策を見つけ出していろいろな方法をトライしてみたママたちも。マネしやすい具体的な策もあるので、自分に合った方法を見つけてみてくださいね。

心理カウンセラーで、2人姉妹のママである、あんふぁんライターあん茉莉安さんが、「上の子かわいくない症候群」の原因と対策を紹介しています。自然現象と言われると少し気持ちが楽になりますね。

詳しくはこちら:上の子かわいくない!から早期に脱出できる方法とは

平日ワンオペで、5歳と0歳の2人育児中のあんふぁんライター・水玉445さんも、上の子にイライラしてしまうのだそう。どういうときにそんな気持ちになるのか、実際の対処法などを考えながら実行している様子を紹介しています。

詳しくはこちら:上の子かわいくないが止まらない!イライラ解決のために試した方法は

「下の子ばかり手をかける」という状況が、上の子の心の傷になってしまうことも? 心理カウンセラーが、下の子に手をかけすぎてしまったために起こる弊害と、親が心がけたいこと、親からのNGワードなどを紹介しています。

詳しくはこちら:下の子を優先しがちな人は要注意!対応の差が大きな心の傷になることも

7歳・2歳の兄弟を育てている、ぎゅってブロガー・てんてんこさん。次男が生まれたばかりのころはかなり怒ってしまっていたそう。人に相談したり、本を読んだり、試行錯誤してたどり着いたプチ対策2つを紹介しています。

詳しくはこちら:長男に怒ってばかりのガルガル期を経て、続けている上の子プチ対策

認めたくないけれど、次男が生まれてから、長男に対して「ただただ年上だから」という理由でいろいろなことが許せなくなってしまったという、ぎゅってブロガー・ハナ*リイカさん。解決法としてよく聞く、上の子と2人だけの時間を持つというのを実践してみた1日を紹介しています。

詳しくはこちら:認めたくないけれど…〇〇症候群と上手に向き合うために最近始めたコト

上の子と2人の時間を作る

上の子ファーストと言われるように、上の子だけとの時間を作ることで、子どもは「自分のことを考えてくれている」「特別な時間を過ごしている」と感じられます。親もきょうだいを比較しないので過ごせるので、そのときの子どもの成長を見つめることができます。

上の子の幼いころの写真を待ち受けにする

下の子の小さいならではのかわいさや、できることが増えるよろこびが目につき、上の子はできないことが気になる…。でも、上の子にも小さなときがあって、初めて何かできたときにうれしかったことなどを忘れてしまっていませんか。そんな昔の気持ちを思い出せるこの方法は意外と効果がありそうです。

「上の子がかわいくない」と思ってしまうこと自体に罪悪感を抱いてしまうと思いますが、決して自分を責めずに、いろいろとアプローチを変えながら、上の子との上手な向き合い方を見つけられるといいですね。

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