2018.03.22
女性管理職が3割なら、主夫も3割に!壮大な野望の元に集まったフツーの主夫たちが語る「秘密結社主夫の友コラム~ぼくらの言い分~」。今回の担当は兼業主夫の杉山ジョージさん。
こんにちは。秘密結社「主夫の友」の広報、杉山ジョージです。中2の長女と年長の次女を子育て中の兼業主夫で放送作家をしています。
NPO法人ファザーリングジャパンをはじめとする団体に所属するなどの活動をしていると、ありがたいことに講演やセミナーをさせていただくことがあります。
大田区では年間10回くらい両親学級で子育ての講演をしていますし、ここ数年では鹿児島や弘前といった地方にも呼んでもらう機会があるのです。今回はそんなある日のセミナー終わりに参加していたパパに呼び止められたときのお話です。
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うちの子、突然かんしゃく起こすんです
相談してきたパパは娘さんが3歳。この子がとにかく感情の起伏が激しくて、買い物中でも、遊んでいるときでも、ご飯を食べているときでも、突然イヤイヤが始まり泣いてわめいてしまうこともあるというのです。(確かにこの日の講演の最中でもそんなことがありました)
こういうことに悩んでいる人って少なくないと思いますし、これに対してパパが悩んで相談してくれたことは悪いことではないと思いました。
このパパは子どものことはもちろん、それに日々対応しているママに対しても、このままで大丈夫だろうか?と心配していました。ところがさらに話を聞いていくと、ちょっと気になることがあったのです。
「僕は平日忙しくて何もできないので」
詳しい仕事の内容までは聞きませんでしたが、いわゆる会社勤めのパパ。
「週末はまだ自分が家にいるから、代わりに受け止めてあげることができるんだけど、平日はそうもいかないんです。忙しくて何もできないので」
この“忙しくて平日は何もできない”という声、よく聞きませんか。特に男女を問わず、会社に通うタイプのお仕事をでフルタイムで働いている人から聞くケースが多いのではないかと。実際、うちの妻もよく言います。
確かに、僕のように会社勤めではない人間にとってはきっとわからない苦労もあると思いますが、家事育児を担う側からすると、そんな身も蓋もないこと言わないでよ~と思ってちょっと腑に落ちない感覚になったりすることがあります。
ましてやこっちも会社にこそ行ってないけど働いているわけですし。(そう考えると、夫婦共に会社に通っている人からするともっと腑に落ちないのかもしれません)
家にいなくても実はできることはある!
会社に行っている間は、物理的に不在なわけですから掃除をはじめとする類の家事はできません。ですが、育児も含めて家事ってそういうものだけではないですよね。
最近では“名もなき家事”なんて言葉もありますが、家のことをやろうとすると実にやることが多い!それに考えないといけないことも多いんですよね。それが結構、精神的にストレスになることがあります。
いわゆる“家事”ではない部分を助ける
実は、家にいなくてもその部分を少しでも楽にしてくれるとありがたいのです。もちろん、こっちが抱えているストレスについて話を聞いてくれるだけでも嬉しい。正直LINEでちょっとメッセージの交換ができるだけでもちょっとホッとしたり。
でも切り替えがあまりうまくないタイプの人は仕事中に、仕事と関係ないLINEをするのも逆にストレスという人もいます。うちの妻はそのタイプなので、仕事中にはLINEはあまりできません。そうなると何もできないのか?いや、そうでもないです。
「今日、夕食いらない」の一言で良い
この一文を書くくらいなら忙しくてもできますよね。そっけない一文ですが、これが本当は大事なことだったりするわけです。
夕食作りに付随する家事が減ることも
たとえば僕は夕食を作る担当なんですが、大体の流れで言うと「早い段階(午前中)で冷蔵庫の中身をチェック → 外に出る仕事の帰りにスーパーに寄って買い物 → 夕飯の時間が近づいたら、仕事を切り上げて、調理をスタート」
といった流れなのですが、早い段階で「夕食いらない」ということが分かっているとかなり動きが変わります。もし、午前中に分かっていたら冷蔵庫の中身を見て「今日は買い物しないでいけるかも」となり、そのまま夜の調理タイムまで仕事ができます。
買い物に行く前に分かっていると、そもそも買い物に行かないということもありますし、買う量の調節もできます。メニューの考え方も変わります。妻が食べないなら、妻は好きじゃないけど子どもたちが好きなものを作るとか。
もしも調理前に分かった場合はもう買い物しちゃったけど、これは明日に回すかという考えになることも。
ところが、全部作った上で間もなく食卓に並べられるという状態のときに「夕食いらない」なんて言われた日には、もうパニック、というかアングリーです!
別に夕食に限った話ではありません。
実はちょっとした連絡で本当に家事育児が助かることがあるんです。
ただ、そっち側じゃない人はそこに気づかないケースって多いでのです。
だからこそ「忙しいから家事育児ができない!」と言い切らないで、できることをやってもらいたかったりします。もちろん、常にできるわけではないとは思いますが。こういうのどう伝えたらいいんでしょうね…。違う悩みが出来ちゃいました(笑)
ちなみにこのパパ、平日はほぼ奥さんに連絡をしていないそうです。電話もLINEも。その理由は「大変そうな話を聞くと、自分ができていないことの罪悪感に苛まれるから」だそうです。
うーん、子どもと妻のことを考えたら自分の罪悪感とかどうにかなりませんかね?なんて思ったりしたのでした。
何もできない、のではなくちょっとした連絡で助かることもあるんです。
この記事を書いたライター
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