女性管理職が3割なら、主夫も3割に!壮大な野望の元に集まったフツーの主夫たちが語る「秘密結社主夫の友コラム~ぼくらの言い分~」。今回は3人の子を持つパパである、秘密研究員の吉田尚史さんが「男性が家族を養う」とは何かを考えます。

男性として「家族を養う」「家族を養わなければならない」という考えはないのですか?

こんにちは。秘密結社「主夫の友」の秘密研究員、吉田尚史(ぶみ)です。僕が大学生の時に知り合った一回り年上の妻と大学院生の時に結婚し、長男(小五)、次男(小三)、長女(保育園年長)と3人の子どもたちがいます。

妻の仕事は教員、僕は非常勤講師として働きつつ、主夫として家事のほぼ全てと育児の大半を担うという、妻との共同生活も12年目になりました。

「秘密研究員」という役職上、日夜研究を続けつつ(?)、要望があれば研究に協力させてもらっています。多くは大学生からですが、ゼミや卒論で「主夫」について学びたいという時に、インタビューなどに応えさせていただいています。
その中で度々、ある質問をされることがあります。

男性として「家族を養う」「家族を養わなければならない」という考えはないのですか?

この質問は男女問わず、いろいろな方からされるのですが、振り返ってみると「男として家族を養わなければならない」という考えを僕は持ったことがありません。

僕自身が育った家族では、父がフルタイムで働き、母は僕と兄が小さな時は専業主婦、そして、僕らが少し大きくなってからはパートで働くという、その世代においては「標準的」な家庭でした。

地元の公立小学校・中学校でのクラスメイトの大半は僕の家族のように、父親がフルタイムで働き、母親は家事・育児をするという家庭で、母親がフルタイムで働いている家庭はかなり稀でした。

なので、自分が育ってきた環境だけを考えてみれば、「父親(男性)がフルタイムで働いて家族を養う」という考え方を「標準的」な家庭の姿として受け入れるのかもしれません。

しかし、僕自身はそのような質問をされるまで、「男性が家族を養う」ということを意識したり、考えたりすることがありませんでした。大学生たちから質問をされたことで、逆に初めて「男性として家族を養わなければならない」という考え方に出会ったと言っても良いかもしれません。

多くの人たちが受け入れている「男性が家族を養う」という考え方を何故僕は意識することなく、考えることなく過ごしてきたのか?少し考えてみると、やはりそれは妻との結婚が大きかったように思います。

妻も養ってもらうと考えてなかった

冒頭の自己紹介で書いたように、妻と出会ったのは、僕が大学生の時で、妻はすでにフルタイムで働いていました。僕自身は就職するか、大学院に進むか悩んでいた時期でもあったのですが、どちらにせよ、僕が「家族を養う」ほど稼げるようになるまでにはかなりの時間がかかる状況でした。

大学卒業後に就職するにしても家族を養えるほど稼げるには少なくとも数年はかかりますし、大学院に進学すれば、学費を稼ぐだけで精いっぱいです。

妻が一回り年上ということで、交際出来る可能性は殆どないと思っていたのですが、後悔しないようにと僕の気持ちを伝えたところ、妻はそれに応えてくれました。そうすると、妻の年齢もあるので、「結婚」ということを前提に交際することになるのですが、僕にはお金はありません。

しかし、妻が僕との交際に応えてくれた時、妻は僕にこう言いました。

お金のない研究者とかと結婚すると思っていたから

実際に、妻はお金のない人と結婚するかも知れないという想定で生活に必要になる食器などをコツコツと揃えたりしていて、「パートナー(男性)に養ってもらう」という考えはなかったようです。かといって、自分自身がパートナーを養うという考えもなかったようですが、妻自身はパートナーにお金を求めているわけではありませんでした。

交際がスタートし、妻はその時点で30歳を越えていたので、早々に結婚するということになったのですが、それが可能だったのは、妻が僕に経済的な期待を一切しなかったからです。

また、結婚の意思をそれぞれの家族に伝えた際、ものすごい反対に遭ったのですが、その時にも僕自身が稼いでいないことは全く触れられませんでした。

年齢差が大きいことや、僕自身がまだ学生で今後どのような生き方になるのかわからないということは言われましたが、「家族を養えないじゃないか」という意見は誰からも言われませんでした。

その後、結婚してからも僕は5年ほど学生となり、僕も妻も誰も予想していなかった出来事が起きたことから、今は「主夫」を生活の中心として過ごしています。「家族を養う」ほども稼いではいませんが、僕が掃除をし、食事を作っていることで、妻も子どもたちも健康に過ごせていると思っています。

これからもまた誰もが予想できない出来事が僕たちの家族に起きるかも知れませんが、そのときも「男なんだから家族を養えるくらい稼げ」と自分ではない誰かに何かの役割を押しつけることなく、それぞれが自分の出来ることを1つずつ確実に着実にやっていけるように歩んでいきたいな、と思っています。

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