2018.06.06
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「子どもの成長」について。
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自分でできるところを見せたいのに
今回はタロウくんの成長のお話です。タロウくんはあちこちで見聞きしたり、はたまた母としての私の経験であったりと、個人を特定しない子どもの総称です。
タロウくんは幼児食になってからフォークを使いたくて仕方ありません。実はこんな事を思っています。
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ママは食事時間を短くするために、食べ物を口に運んでくれるから僕はモグモグするだけ。大人みたいにコップから飲んでみたいけど、こぼすからってストロー蓋付きの水筒しか使えないんだ。
2歳になって、僕はふわふわの泡で身体を洗ってみたいけど、赤ちゃんのときみたいにパパがささっと洗ってくれる。スポンジを使えば自分でもできるのにな。
お気に入りの靴も自分で履きたいんだ、だってテープをべりべりってはがすのが楽しいんだもん。けれど、いつも「早く早く!」って言いながら、靴を履かせてくれてリュックも背中にかけてくれる。
保育園では自分でやっているから、ママにできるところを見せたいな。もうすぐ小学校に入学するんだけど、学校で使う物は知らないうちに揃えてあるみたい。
「まだ触らないで!」って言われて、仕方なく今日の分の平仮名プリントをやってるんだ。
小学校に通い始めたら、夜は質問攻撃が待っている。宿題は?お手紙は?体操着は?給食は何だった?
僕が話したいのは、学校で見つけたオタマジャクシの話、先生が字を間違えちゃった話、友達と考えたいたずらの話なのに。
あっという間に「早く明日の準備をして寝なさい!」って言われて、どうしてか分からないけどママのスマホに僕の時間割が入っているから、持ち物も全部見てくれるよ。
僕は考える必要ないから、ママの言った通りにしていれば忘れ物で叱られないし、テストも良い点が取れるんだ!4年生になって塾に通うことになって、初めはママが送ってくれた。
バスの中で問題集を渡されて漢字を覚えていると、ママがリュックから飲み物を出して蓋を開けて「はい、飲んで」って。もしかして一緒にいるときは、自分で開ける必要が無いのかもしれないね。
子どもを自立に導く見守りを
さて、こうして大学生になったタロウくん、ある日寝坊して必修授業に遅刻しそうになりました。
「ねえ、お父さんかお母さん、車で送ってよ。」
「仕事に行くから今日は無理よ。」
「なんで送ってくれないんだよ!ていうか、だったらなんでちゃんと起こしてくれないんだよ!」
フォークの話から随分と飛躍しましたが、これが寓話(ぐうわ)だと笑えますか?
子どもは必ず“もうできるよ!やらせて!”のサインを出しています。
幼児教室でも、「もうこんな事ができるんですね、ついルーティンでやってあげていました。」と保護者によく言われます。
その時々は面倒であっても、子どもを自立に導くのは「じゃあ、やってごらん」と失敗も成功も見守る気持ちです。
私達も初めから大人だったわけではありません。子どもの頃、1つ1つできることが増えていった、あの喜びを思い出してみて下さいね。
この記事を書いたライター
ライター一覧- 荒井聖子さん
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SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰
目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング、小学校受験指導をしながら、通算100回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。